そして俺は召喚士に

ふぃる

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87話 戦い方の教示②

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「構えてください。
 大丈夫。ハンデありといえども、一太刀たりとも受けるつもりはありませんので。」
 そう言い、ハルルが鞘を付けたままの剣を構える。

 こちらも持参していた傘を依り代に、斧を作り出す。
 この斧に武器として十分な威力があるのは見て知っている。
 だから、ハルルが戦闘に関して実力者という事を頭では分かっていても、だからといって思いっきり斧を振るうのには抵抗感がある。


「…来ないのなら、こちらから仕掛けさせてもらいます!」
 少し距離を挟んだ先、ハルルが剣を持つ手に風を纏う。
 それが振られた剣に乗り、滑るように形を変える。

 三日月状になり放たれたそれを、咄嗟に横によける。
 途中、足に石が当たり転びかける。
 どうにか持ちこたえたところに、距離を詰めてくるハルルが見える。

 反射的な行動だった。全力での斧の一振り。
 「抵抗なくば命を取る」とでも聞こえてきそうな程の気迫だった。

 斧の先端に、何かが振れた感触があった。
 斧も自分の一部だからだろうか、直に手で触れたような奇妙な感覚。
 けど捉えられない。回転で受け流され、懐に潜り込まれる。
 低い姿勢からの鋭い斬り上げ。斧で受けても強い衝撃。
 …いや、わざと斧を狙った? 手加減か?

 追撃は無く、再び距離が開く。
 今の一瞬で分かった。躊躇はいらない。

 改めて強く意識する。エンパイアハントでの斧のモーション、召喚するウルフ。
 ウルフを先行で突撃させながら、突進薙ぎの要領で踏み込む。
 ウルフが斬られ…かき消された? 風に取り込まれるように消失する。
 どの道陽動、がっつり踏み込んで一薙ぎ。
 同じように受け流される。そこまで読み通り。

 軌跡をなぞるように、時間差で追撃のウルフ召喚。
 ハルルにとって予想外だったらしい。反撃の手を止め、ウルフに対しての迎撃。
 その隙に返しの一振り、振り上げの一撃。
 対しハルル、ウルフへの攻撃の流れのまま、一歩下がりながらの大きな一薙ぎ。
 同時に起こる風圧、余儀なく数歩下がる。

「なるほど、いい型をお持ちのようですね。
 さぁ、もっと見せてください!」
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