そして俺は召喚士に

ふぃる

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102話 養生と思案の末④

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 階段を降り、昨日は飛ばした2階の部屋。
 開けた空間に、椅子の多い大きい卓ひとつ。事務室といったところだろうか。
 先に降りていたナナノハの他に、その卓に着いている人が。入口から見て卓の丁度向こう側に、頬杖をついてる女性がひとり。

「よ、客人。元気なったか?」
「お陰さまで、それなりには。
 そうだ名前…ユートっていいます。」
 言ってから思う、言葉のたどたどしさ。まだ頭回ってないなとぼんやり思う。
「あたしはここを仕切るミレースだ。
 まずは一度話纏めようや。」


 自分が席に着いたのを見て、ミレースさんが切り出す。
「まずは現状だな。
 あんたが倒れてた間の……色々だ。」
 けどその前に、確認しておきたい事が。
「そもそもここって一体…? 異世界ってのは分かるけど、詳しい事は全然……。」
「…そこからかよ。」
 だるそうにため息、目配せされたナナノハが話を引き継ぐ。
「では、改めてのところも含めまして……。
 こちらの言葉で『マグラセンド』と呼ばれし世界、あちらの言葉では『魔界』と例えた通り、魔法が日常的に存在するのが一番の違いでしょうか。
 そしてこの街の名前は『シント』。そこにある…向こうでいう警察のような組織がここになります。」
「つっても色々な事があって、今は大半が活動休止だがな。ここも一人出払ってる以外、お休みみたいなもんだ。」
 強引に流れを回収したミレースさんが、目線でナナノハを指し示しながら言葉を続ける。
「で、前にコイツがうちに居た縁で、場所貸してくれって頼みこまれたワケ。
 そっから色々あって、今は正式に客人って次第だ。ゲートの都合が付くまでのな。」
 昨日ナナノハが言ってた「媚びを売っておけ」っていう話も関係してるのだろうか。
「それって結構かかりそうなのか?」
「さぁな、あたしは専門外だし。周期と揺らぎの関係で10日前後だから、7日より後は空けとけだとさ。」
 …微妙に長いな。「やる事が無い」まま過ごすには。
「その間、何か手伝える事とかあったりは?」
「ある…と言いてぇが、さっきも言った通りここは待機組だ。割り当てられる仕事も無ぇ。
 ま、のんびり待ってりゃいーよ。」
 この辺を散策するだけでも、それなりに暇はしないであろう、とはいえ。

「で、後はまかせていーか?」
 と目線も混みで指示されたナナノハが答える。
「との上からのお達しですし。」
「じゃ、任せた
 ゲート準備できたって通知がこっちに来たら、それだけ伝えるからさ。」
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