119 / 231
119話 撃退を成し②
しおりを挟む
翌朝早く、こっそり医務室を抜けてきた。
エンに「あの子の事を頼む」と残して。
そしてナナノハに案内された施設の一室、なにやら魔法的な大型装置のある大部屋。
借りてたチョーカーは既に回収され、言葉が分かるのは元から日本語も話せるナナノハとだけだ。
「あいつ、大丈夫かな…?」
開通できるまでもう少し時間があって、部屋の隅で待機中。
「休ませれば大丈夫と言ってましたし、本人とエンさんを信じましょう。」
「いや、そうじゃなくて。」
「もし暴れても、あそこなら流石に周りの人の方が強いですし。」
「そうじゃなくて!」
「…むしろユートさんも大丈夫か怪しい感じですよ?」
そりゃ思い残す事はあるけど、そこまでのものに見えるのか?
「だってさ、もし今度また会う事があったらその時まで覚えててくれたら嬉しいけど、それっていつになるか分からないわけじゃん?
ならいっそ、俺の事忘れて違う幸せ探してほしいって気持ちもあって。
…ここの行き来って、やっぱ難しいんだよな?」
「まぁ、見ての通り。」
専用部屋を取るほどの装置に、それを稼働させる為に待機してる4人の魔術師。
結局この日まで10日かかった事も、簡単には行えない事の裏付けだ。
「今ならまだ、呼べば間に合うと思いますよ?」
「……いや、いっそ捨てられたって思われるくらいの方が気が楽だし。」
「そう思う時点で、未練じゃないですか。」
「そうだよ未練なんてありまくりだよ!
あいつの事もだし、つきっきりであまり異世界探索できなかったし、思いつき行動ばかりで世話になった借り返せてないしさ!」
「最後のは十分な働きをしたと思いますが……。」
「俺としてはそういう実感も無いの。あれだってお膳立てされまくりだし。
だからせめて、俺があいつの悪影響にならなきゃいいんだけど……。」
「…じゃあ、難しいとはいっても可能性はあるんですし、その時の事も考えましょ。」
「……それもそう、だな。」
やがて時間が来て装置が稼働し、中央に立ち。
転移は一瞬。まるでアニメのシーン切り替えのようだった。
…まってなんか落ちてない!? 座標不安定とかそういうやつ!?
だけど着地した先は固い地面ではなく、風船みたいな感触。ナナノハの魔法か?
雑草の茂る空き地、電車の走る音。
向かいのビルは、見慣れた駅前の物だった。
エンに「あの子の事を頼む」と残して。
そしてナナノハに案内された施設の一室、なにやら魔法的な大型装置のある大部屋。
借りてたチョーカーは既に回収され、言葉が分かるのは元から日本語も話せるナナノハとだけだ。
「あいつ、大丈夫かな…?」
開通できるまでもう少し時間があって、部屋の隅で待機中。
「休ませれば大丈夫と言ってましたし、本人とエンさんを信じましょう。」
「いや、そうじゃなくて。」
「もし暴れても、あそこなら流石に周りの人の方が強いですし。」
「そうじゃなくて!」
「…むしろユートさんも大丈夫か怪しい感じですよ?」
そりゃ思い残す事はあるけど、そこまでのものに見えるのか?
「だってさ、もし今度また会う事があったらその時まで覚えててくれたら嬉しいけど、それっていつになるか分からないわけじゃん?
ならいっそ、俺の事忘れて違う幸せ探してほしいって気持ちもあって。
…ここの行き来って、やっぱ難しいんだよな?」
「まぁ、見ての通り。」
専用部屋を取るほどの装置に、それを稼働させる為に待機してる4人の魔術師。
結局この日まで10日かかった事も、簡単には行えない事の裏付けだ。
「今ならまだ、呼べば間に合うと思いますよ?」
「……いや、いっそ捨てられたって思われるくらいの方が気が楽だし。」
「そう思う時点で、未練じゃないですか。」
「そうだよ未練なんてありまくりだよ!
あいつの事もだし、つきっきりであまり異世界探索できなかったし、思いつき行動ばかりで世話になった借り返せてないしさ!」
「最後のは十分な働きをしたと思いますが……。」
「俺としてはそういう実感も無いの。あれだってお膳立てされまくりだし。
だからせめて、俺があいつの悪影響にならなきゃいいんだけど……。」
「…じゃあ、難しいとはいっても可能性はあるんですし、その時の事も考えましょ。」
「……それもそう、だな。」
やがて時間が来て装置が稼働し、中央に立ち。
転移は一瞬。まるでアニメのシーン切り替えのようだった。
…まってなんか落ちてない!? 座標不安定とかそういうやつ!?
だけど着地した先は固い地面ではなく、風船みたいな感触。ナナノハの魔法か?
雑草の茂る空き地、電車の走る音。
向かいのビルは、見慣れた駅前の物だった。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
妻に不倫され間男にクビ宣告された俺、宝くじ10億円当たって防音タワマンでバ美肉VTuberデビューしたら人生爆逆転
小林一咲
ライト文芸
不倫妻に捨てられ、会社もクビ。
人生の底に落ちたアラフォー社畜・恩塚聖士は、偶然買った宝くじで“非課税10億円”を当ててしまう。
防音タワマン、最強機材、そしてバ美肉VTuber「姫宮みこと」として新たな人生が始まる。
どん底からの逆転劇は、やがて裏切った者たちの運命も巻き込んでいく――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる