真水のスライム

ふぃる

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レミレニア編

68話 決意と共に③

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 ラディが前に立ち、自分はエンの傍で乱入警戒。この間とは逆の立ち位置。
 氷で棍を作り、構えている。…が、大きく湾曲してしまっている。


 エンの合図、いつも通りのジャストタイミング。
 おびき出した大熊魔物の出会いがしら、大きな腕の振り上げを、ラディの棍が受け止める。
 相手を崩し次の手に繋げる自分と違い、負荷を度外視した正面受け。
 しかしまだ甘く、狙いが外れて弾き飛ばされる。

 それでもラディが即座に受け身を取り、棍のリーチの長さで隙を狙った一撃。
 先の端が腕に命中する。が、刃がある訳でもなくダメージは無いに等しい。

 と思った矢先、棍の先から水が噴出、大熊の後ろ脚に当たって凍り、拘束具となる。管状になってるのか?
 それでも氷を強引に砕きながら、攻め込んでくる。
 だが体勢整いきらない一撃。同じように正面受けしても、少ない後退で済んだ。

 反撃するラディの武器に変化。端から端に水の弦が張り、湾曲した棍は弓に早変わり。
 同時に生成された氷の矢をつがい、放つ。
 原理としては弓よりスリングショットだろうが、威力は十分。だが狙いは甘く、腕に裂傷を与えて通り過ぎ、地に刺さる。
 ひるんだと思ったのも束の間、次の一撃が襲い掛かる。
 再び弓を棍として振るい、リーチを生かした先手奪い。さっきの裂傷の場所にクリーンヒット。
 その痛みに大熊が僅かにひるむ。だが同じ小さな隙でも、至近距離では訳が変わる。

 横に回り込みながら、再び矢をつがえる。
 外しようがない、至近距離の一射。
 矢は喉元を貫通した。


 余りに呆気ない決着。手際の良さに少し呆気に取られてる所に、ラディがうれしそうに駆け寄ってくる。
 かける言葉に迷いかけたが、最初に浮かんだシンプルな言葉が、一番いいと思った。
「上出来だ、よくやった。」
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