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夢
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夢を見た。
普段は見た夢なんて起きたらたいてい忘れているし、覚えていてもたいしたことないものだ。
不思議な夢だった。
夢に出てきた男は「カミサマ」という名前だそうだ。
彼はこう言った。
「凡人は嫌いかい?」
僕はつまらない日々を送っていた。
自分が周りとは違うことに気付いたのは確か中学生のとき
それまでは友だちに囲まれ、楽しくやっていた。
いつからか自分の考えと他人の考えはだんだん異なるようになっていった。
正解がない問題についてはたいていそうだった。
そんな僕を周りは受け入れなかった。
あいつはズレてる
人間が何たるかを知ったような気がした。
異質なものは排除される
それでも自己承認欲求は絶えなかった。
そしてそれもいつからか変わった。
理解してもらうのではなく、理解させよう。
他と圧倒的な差を見せ、僕が基準であることをわからせよう。
皆が僕に合わせればいい
それ故あらゆる分野で才能を求め続けたが何も実らなかった。
結論、凡人は嫌いだ。凡人である自分が嫌いだ。
カミサマは続けた。
「理解されないなら力をもって支配すればいい。理解のある者を統べ、理解のない者を潰し、理解させる。戦国武将のように、自分の支配範囲を広げていくんだ。そしたら君は皆と同じだ。他者を統べ、使役する力を君にあげよう。楽しませてよね。」
それと同時に目が覚めた。
夏の暑い日差しが窓から差し込んでくる。
東雲 蒼、男子高校生2年
枕元に一つ目小僧を見つけた。
まだ寝ぼけてるな。
まだ家を出るまでには時間があったので二度寝することにした。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
40分後
そろそろ起きなければならない。
恐る恐る目を開けるとやはり一つ目小僧だ。
絵に描いたようなそいつは、真っ直ぐに僕の方を見ていた。
体を起こして眼鏡をかけると、突然そいつがしゃべった。
「おはようございます。旦那。」
幻覚に幻聴か。病院に行ったほうがいいな。
軽く会釈して階段を降りると朝食の匂いがした。
「今日の朝食は何かな」
そう呟いた刹那、僕は口に手を当てた。
家族は父親の仕事の都合で海外に住んでおり、僕だけ日本に残って一人暮らしをしている。
朝食の匂いがするわけがないのだ。
這うようにしてリビングを抜け、恐る恐る台所を見ると、白い着物に身を包んだ髪の長い綺麗な女性が料理をしている。
「あら、おはようございます。ご主人さん。座って待っといてくださいね。」
おとなしく座っていると、冷やし中華に冷凍みかん、かき氷にアイスが出てきた。
目の前でニコニコしながら僕が食べるのを見ている女性を無視しながら冷やし中華を胃に流し込んで、家を飛び出した。
家を出ると門の前に着物姿の幼女がいた。
「(おいおい…今度はなんだよ…)」
「おうおう人間様、なんだとはなんじゃ」
「(心を読まれた!?)」
「ワシは神様じゃ」
「すみません、学校に行かなければ行けないので」
「あ!今めんどくさいと思ったじゃろ!」
幼女が涙目でしがみついてくる。
「朝から不可解なことばかりで疲れてるんです!」
「ふっふっふー、教えてやろう。実はな、天界でアホなやつが人間の子どもに能力を与えて戦争をさせ、見物して楽しもうとしている。まぁ、お前様はそれに巻き込まれたわけじゃ。そこで頼れる神様が助けにきてやったんじゃぞ」
「中二病はよそでやってください」
「ちがぁーう!」
遅刻しそうなのでしがみついてくる神様とやらを引きずりながら学校へ向かった。
普段は見た夢なんて起きたらたいてい忘れているし、覚えていてもたいしたことないものだ。
不思議な夢だった。
夢に出てきた男は「カミサマ」という名前だそうだ。
彼はこう言った。
「凡人は嫌いかい?」
僕はつまらない日々を送っていた。
自分が周りとは違うことに気付いたのは確か中学生のとき
それまでは友だちに囲まれ、楽しくやっていた。
いつからか自分の考えと他人の考えはだんだん異なるようになっていった。
正解がない問題についてはたいていそうだった。
そんな僕を周りは受け入れなかった。
あいつはズレてる
人間が何たるかを知ったような気がした。
異質なものは排除される
それでも自己承認欲求は絶えなかった。
そしてそれもいつからか変わった。
理解してもらうのではなく、理解させよう。
他と圧倒的な差を見せ、僕が基準であることをわからせよう。
皆が僕に合わせればいい
それ故あらゆる分野で才能を求め続けたが何も実らなかった。
結論、凡人は嫌いだ。凡人である自分が嫌いだ。
カミサマは続けた。
「理解されないなら力をもって支配すればいい。理解のある者を統べ、理解のない者を潰し、理解させる。戦国武将のように、自分の支配範囲を広げていくんだ。そしたら君は皆と同じだ。他者を統べ、使役する力を君にあげよう。楽しませてよね。」
それと同時に目が覚めた。
夏の暑い日差しが窓から差し込んでくる。
東雲 蒼、男子高校生2年
枕元に一つ目小僧を見つけた。
まだ寝ぼけてるな。
まだ家を出るまでには時間があったので二度寝することにした。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
40分後
そろそろ起きなければならない。
恐る恐る目を開けるとやはり一つ目小僧だ。
絵に描いたようなそいつは、真っ直ぐに僕の方を見ていた。
体を起こして眼鏡をかけると、突然そいつがしゃべった。
「おはようございます。旦那。」
幻覚に幻聴か。病院に行ったほうがいいな。
軽く会釈して階段を降りると朝食の匂いがした。
「今日の朝食は何かな」
そう呟いた刹那、僕は口に手を当てた。
家族は父親の仕事の都合で海外に住んでおり、僕だけ日本に残って一人暮らしをしている。
朝食の匂いがするわけがないのだ。
這うようにしてリビングを抜け、恐る恐る台所を見ると、白い着物に身を包んだ髪の長い綺麗な女性が料理をしている。
「あら、おはようございます。ご主人さん。座って待っといてくださいね。」
おとなしく座っていると、冷やし中華に冷凍みかん、かき氷にアイスが出てきた。
目の前でニコニコしながら僕が食べるのを見ている女性を無視しながら冷やし中華を胃に流し込んで、家を飛び出した。
家を出ると門の前に着物姿の幼女がいた。
「(おいおい…今度はなんだよ…)」
「おうおう人間様、なんだとはなんじゃ」
「(心を読まれた!?)」
「ワシは神様じゃ」
「すみません、学校に行かなければ行けないので」
「あ!今めんどくさいと思ったじゃろ!」
幼女が涙目でしがみついてくる。
「朝から不可解なことばかりで疲れてるんです!」
「ふっふっふー、教えてやろう。実はな、天界でアホなやつが人間の子どもに能力を与えて戦争をさせ、見物して楽しもうとしている。まぁ、お前様はそれに巻き込まれたわけじゃ。そこで頼れる神様が助けにきてやったんじゃぞ」
「中二病はよそでやってください」
「ちがぁーう!」
遅刻しそうなのでしがみついてくる神様とやらを引きずりながら学校へ向かった。
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