1 / 1
1
しおりを挟む
音と音が重なり合い、消えた
全ての音が重なり消えた後、人々は(音)の存在を徐々に忘れていった
唯一人を、除いては……
「……あんた、(音)覚えてたりする?」
徐にそんな問いかけをされた
街の雑踏が耳に喧しい中、か細く聞こえてきたその声に明木 智は脚を止め
聞こえてきた方へと向き直ってみれば其処に女性が一人、立っていた
別段、其処に居て違和感のない筈の制服姿のその女性に
だが明木は僅かに眼を見開いた
その全身がどうしてか傷だらけだったからだ
「……何?私の顔、何か珍し?」
つい凝視してしまった明木に、女性が首を傾げる
明木は何でもないを短く返すと、相手に何を返す訳でもなく身を翻した
そのまま歩き出せば
「……何で付いてくんだよ?」
何故か女性も付いてくる
捨て置いてやろうと脚を速めてみるもやはり付いてきた
面倒くさい
深々溜め息をつき、明木は不意に脚を止めた
背後から驚いた様な声が聞こえ、女性は止まりきれなかったのか、明木の背中に顔をぶつけた
「……何か用があんならさっさと言え」
何も言わずに付いて来られても迷惑だ、と言ってやれば
だが女性は何を言うこともやはりせず、明木の傍らに立つ
一体、何をどうしたいのだろうか?
全ての音が重なり消えた後、人々は(音)の存在を徐々に忘れていった
唯一人を、除いては……
「……あんた、(音)覚えてたりする?」
徐にそんな問いかけをされた
街の雑踏が耳に喧しい中、か細く聞こえてきたその声に明木 智は脚を止め
聞こえてきた方へと向き直ってみれば其処に女性が一人、立っていた
別段、其処に居て違和感のない筈の制服姿のその女性に
だが明木は僅かに眼を見開いた
その全身がどうしてか傷だらけだったからだ
「……何?私の顔、何か珍し?」
つい凝視してしまった明木に、女性が首を傾げる
明木は何でもないを短く返すと、相手に何を返す訳でもなく身を翻した
そのまま歩き出せば
「……何で付いてくんだよ?」
何故か女性も付いてくる
捨て置いてやろうと脚を速めてみるもやはり付いてきた
面倒くさい
深々溜め息をつき、明木は不意に脚を止めた
背後から驚いた様な声が聞こえ、女性は止まりきれなかったのか、明木の背中に顔をぶつけた
「……何か用があんならさっさと言え」
何も言わずに付いて来られても迷惑だ、と言ってやれば
だが女性は何を言うこともやはりせず、明木の傍らに立つ
一体、何をどうしたいのだろうか?
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
使い捨て聖女の反乱
あんど もあ
ファンタジー
聖女のアネットは、王子の婚約者となり、瘴気の浄化に忙しい日々だ。 やっと浄化を終えると、案の定アネットは聖女の地位をはく奪されて王都から出ていくよう命じられるが…。 ※タイトルが大げさですがコメディです。
義務ですもの。
あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる