ファンタジーの世界より日本に転生しました

鯖味噌缶

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第十章 第一節

登校日の道中

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「はぁ…」
「はぁ…」
タカシの溜息が連続して出ている。

「何で何事も無かったの如く馴染んでるんだよ。母さんも、もっと警戒心と云うものをだなって、おい。ミー。」

「え?何。タカシ。」

「何しゃがんで見てんだよ。早く学校行くぞ。」

「ねぇ。可愛いよ、猫さん。ほら。」

そう云うと、ミーは猫を抱き上げて見せる。

「家じゃ飼えないぞ。それに、そいつ首輪してるじゃないか。飼い猫だな。」


「まぁ、そうイライラするな。なぁ、タカシさんよ。」

ミーは驚く様子もなく
「あ。喋った。」

タカシは警戒を隠せない。


「先ずは礼を言わせてくれ。ありがとう。」

タカシ
「猫に礼を言われる覚えは無いが」


「まぁ、そう言うな。最近、黒い子猫を弔ってくれたじゃろう。其の礼じゃよ。」

タカシ
「あぁ。あの時の。」


「アレは、私の孫でな。是非とも礼を申し上げたかったのじゃよ。お陰様で、無事成仏出来た様じゃ。本当にありがとう。」

タカシは、少々照れ顔になる。
「いや。そんなことは…」

ミー
「何、猫に照れてんだよ。」

タカシ
「照れてなんかいないさ。只、あの時は何と無くそうしたかったんだよ。」


「話は変わるが、お主、を手放して大丈夫だと思うのか?」

タカシ
の事か。大丈夫とは思っていない。只、アイツの味方をする奴等に痛い目をみてもらいたいし、其れを容認している奴等にも痛い目をみてもらいたい。要するに、盗ませたのは事実だが、他人の大事な物と判ってて盗む様な奴等には、最上級の罰を与えて遣りたい。そう考えている。」


「其れで、関係無い者達をも巻き込む事になってもか?本当に其れで良いのか?」

タカシ
「話は其れだけか。行くぞミー。学校に遅れる。」


「…」

そう云うとタカシは、ミーの手を取り先へと急ぐ。猫はポツンと道端に残されたままタカシ達の行く先を見つめている。

ミー
「…。ねぇ、タカシ。」

タカシ
「何だ。アレの事なら又今度な。」

ミーは頬を赤らめて
「いや、そうじゃ無くて。その…。手…。」

タカシは、ハッとする。
「あっ。あいや、その。」

タカシが手を離そうとすると、ミーはより強く手を握ってくる。

ミーは、照れた様子で
「タカシからこんな事するなんて。やっぱり、私の事愛してるんだね♡」

タカシは、半分ヤケになって
「ハイハイ。早く行くぞ。」

ミー
「はい。。」

タカシは、大きな溜息をつく。
「はぁ…」
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