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第一章
第26話 公開告白
ノーキの真剣な声が響き渡る。
これまでの彼とはまったく違う、なにやら張りつめた空気を感じ取った俺は──不穏な空気に不安を覚え、目を瞬かせる。
「……ん? いいけど、えっと、配信切るか?」
「いや、切らなくていい」
え、なんだよ急に、怖すぎる。
予定にない流れに焦り、戸惑いが隠せない俺の様子が伝わったのか。
『ん??』
『えっ何この雰囲気』
『怖い怖い』
『なになに……???』
『どーしたノーキさん?』
『やばいなんか心臓が』
『怖いんだけど……』
『なにこれ?』
『どうしたん』
コメントも一気に「?」で染まっていく。俺は意味もなくゲーミングチェアに座り直すと、ごくりと生唾を呑み込んで尋ねた。
「どうしたノーキ?」
するとこの男は、大勢の視聴者が居るにも拘わらず、凛とした声色で言ったのだった。
「あのねオル、伝えたいことがあるんだ」
『え』
『うそ……』
『伝えたいこと?』
『やばい手汗かいてきたww』
『おいおいおい』
『えまって、まって?』
『んん!!』
『どういうこと?』
『えっ? えっ?』
『なになに!? やばい!』
ああやばい、これはヤバイ予感しかしない。
俺は動揺のあまり、誰もいない空間で、ひとり目をキョロキョロさせてしまう。
「えっと……配信切った方が良くね? あの、ノーキさん……?」
もう何となく全てを察した俺は、おそるおそるノーキに声をかける。しかし──
『オル! 逃げちゃダメだぞ?!』
『切らないでくれマジで』
『頼む一生のお願いだ、切らないでくれ』
『オル……漢なら覚悟決めようやァ』
『何言うか知らんけど俺たちに見届けさせてくれ! 頼む!』
『絶対切るなよ? フリじゃねえからな?』
俺は高速で流れるコメントに押されて、配信を切るに切れなくなってしまう。
まずい、どうしよう。
動揺が隠せずアタフタする俺を他所に……ノーキは至極落ち着いた様子で、静かに息を吸って言ったのだ。
「オル、好きだよ。この前も言ったけど……あれだと、はぐらかされちゃいそうだから、ここで言わせて。オレと付き合ってほしい」
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