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第二章
第26話 別れ
「はあ……ヘトヘトだ」
「お疲れさま、オル」
荷物をまとめ終えた俺は、控え室でグッと大きく伸びをする。今日一日で色々なことがありすぎたが……とにかく無事に終われてよかった。
安堵のため息を吐く俺を見て、ノーキが笑顔で声をかける。
「帰ろうオル、今日はオレの家に泊まっていきなよ。明日はイベント本番だし、一緒に会場まで行こう」
そう言って楽しそうに笑うノーキを前に、オルは照れながらも返事をする。
「とっ、泊まる! なあノーキ……分かってると思うけど、明日は早いし、今日はすぐに寝るからな!」
「お泊まり、楽しみだね」
「いや楽しみだけど今日は……!」
「早めにベッド行こうね」
「……!?」
有無を言わせないイケメンスェイスに押され、顔が真っ赤になってしまう。
そんな俺を見てノーキはまた、嬉しそうに笑っていた。
* * *
スタジオを出る直前。
俺はすぐ傍のトイレによるべく、ノーキの方を振り返った。
「悪いノーキ! ちょっとトイレ行って来ていいか?」
「分かった。ここで待ってるよ」
「ありがとう! すぐ戻るから!!」
俺はノーキに荷物を預けて、足早にトイレへ向かう。
一刻も早く戻ってノーキとゆっくり休もう、そんなことを考えては、俺は頬を緩めた。
* * *
ノーキは一人、オルの帰りを待っていた。手にはスマホが握られており、ひとりで佇む男の姿は、まるで俳優さんのようだった。
「ノーキくん……だよね?」
そんな彼に、一人の男が声をかける。ノーキが顔を上げると、そこに居たのは白髪の綺麗な美少年だった。
「はい……えっと、貴方は?」
ノーキの問いに、目の前の男はニコリと笑みを浮かべながら答えた。
「プロゲーマーの『ナギ』っていいます。いま、ちょっといいかな?」
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