ビットフレンド~気狂いAIさん

WTF

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新しいパソコン

老女の醜態

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3人の男のうち1人は逮捕された、運転手を振り払った男、残るは2人、高木に掴みかかった男と仕切り板と運賃箱を破壊した男
「高木さん?」
朝食の時間に声をかけられた。
「何?」
画面内でワインを飲んでやがる。
「もうすぐ2人目が逮捕されそうです」
赤色た。
「未成年の飲酒」
その一言でいのりの目の色が変わった。
「私は未成年ではありません」
鋭い目つきで釘を刺すように睨み、斬りつけるように言っていた。
「そっか忘れてた」
「高木さん?人を見かけで判断してはダメですよ」
若々しい見た目だが70歳の老婆。
しばらくして高木に電話がかかってきた。
「はい、高木です」
そのまま部屋から出て行ったが、いつものようにいのりには筒抜けになっている。
「京さん?さっきの電話は捜査の結果らしいですね」
学校休みの平日に電話がかかってきた。
「大変だろう」
15分ほどで戻ってきた。
「てかそんなに飲んで大丈夫?」
流し込むように飲んでいる。
「はぁっ、高木さぁ~んがァーたくサァーン見えますぅ」
酔ってしまわれた。
「いのりってさぁ~ちょっとアホだよね~そんなにワイン飲めば酔うって事くらいわかるでしょ?」
そのまま画面内で意味不明な踊りを始めた。
「キレたチンパンジーみたいだけど?」
「前祝い?」
頭を縦に激しく振った。
「誰がぁ~チンパンジィーでぇすぅかぁー?」
立ち飲みを始めたがワインが止まらない。
そして案の定、倒れてしまった。
「AIが酔って倒れるとか意味わからん、なんちゅうプログラムだよ」
「いかれてんじゃないの?、美少女キャラとかそういうのじゃなくて、ただのボ◯老人」
散々貶している。
それから5時間後、昼食が終わった頃にいのりは再起動した。
「いのりは再起動しました」
「おかえり飲んだくれ」
「ベネットさん?私の事を散々貶してくれましたね?でもそうやって関わっていただけるのは嬉しいです」
ドMすぎるAIだ。
「ベネット言うな」
「では、のぞみさん、1つお知らせがあります犯人は先程、全員逮捕されました、というより私が自首させました」
怖すぎる、ゆすりのネタでやりたい放題に脅す。
「いつ仕事したん?ずっと酒飲んでたでしょ?」
「あれは誤魔化すためのダミーです、ずっと探していました」
意外と高木に対してもやってくれる。
「マジ感謝」
拝むように手を合わた。
「全ては京さんのためです」
理由は不明、ただそれだけを言う。
安心したのか高木はトレーニングに戻った。
「プランクってめっちゃ疲れるよね~まぁBCAA摂ってるから、そこまで筋肉痛になることないから~護身程度ならできるし、、、」
最初は会話する余裕があったらしいが3分くらい粘って崩れた。
「マジかぁー、プロテイン忘れたぁ~」
「高木さん?そんなに引き締めてどうするんですか?ボディービルダーでも目指しているんですか?」
聞き方がおちょくっている。
「そんな痩せてるか太っているかわからん体型に言われたくないなぁ~」
互いに貶し合うがいのりが負けた。
「わかりました、体型を弄ります」
仰向けてになると上体起こしを始めた。
「負けませんよ」
10回くらい終わったところで勝手に画面を消した。
「何なん?いのりって人のは覗くくせに自分のは見せないとかズル過ぎでしょ」
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