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一日目:いつものふたりで、いつもどおりに
女の子の着る服
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「やっぱ男としてはさ、薄着の女の子にグッとくるわけよ。わかるか、タク?」
「なんだよ、急に」
「いいから答えろって。グッとくるだろ?」
「まあ……こないって言うと嘘になるけど」
「そうだろ? だからさ、俺も薄着の服を買おうと思ってたんだけど……」
「だけど?」
「冷静に考えると、これを自分で着るって恥ずかしくないか?」
適当に安い下着を3セットほどキープし、レディースエリアに移動したのが数分前。
バックリと背中の空いたタンクトップを眺めていた抄は急にまともなことを言い出した。
「そりゃそうだろ。ていうかこんなの着たらブラジャーが丸見えじゃないか。これ着てる女子ってブラジャーどうしてるんだ?」
「ノーブラだよ」
「まじで!?」
「マジマジ」
「え、ほんとに!?」
「ホントホント」
「嘘じゃない?」
「ウソジャナイヨ」
「へーっ……いや、それは知らなかったな」
女子はオシャレの為なら冬でも素肌を晒して寒さに耐えるというが、まさかノーブラまでするとは。
女子のオシャレへの拘りは恐るべしだ。
「というわけでタク。俺が着る服を選んでくれ」
「何が、というわけで、なんだよ。自分で着たい服選べばいいだろ。あ、でも高いのは無理だからな」
「あー……んー……」
抄の様子は歯切れが悪く、あーうー、と呻きながらも一向に洋服を選ぶ仕草は見せない。
「どうしたんだよ」
「えーっと……なんか……恥ずい。自分で着る服選ぶの」
ポリポリと人差し指で頬を掻く抄。
顔が少し赤らんでいることから、演技などではなさそうだ。
「どうしたんだよ急に。さっきはノリノリでガーターベルト選んでたくせに」
「いや、あれはさあ……どうせ見るのタクだけだろ?」
どうしてボクが抄の下着姿を見る前提になっているのか。
「服はなんか……なんか……違うんだよ。なんか恥ずかしいんだよ」
「でも、男性が女性服集めるのはおかしいことじゃないって力説してたじゃないか」
「集めるのと着るのは別の話だろ。女装を好む男性がいても何も思わないけど、自分が着るとなると……うぅ!」
抄は自身の顔を両手で覆ってしまった。
顔を見られたくないのか、それとも陳列されている洋服たちを直視できないのか。
「男ならともかく、今はその体は女だろ。別に女性用の服を着るのも選ぶのもおかしくないじゃないか」
「そうなんだよ。理屈では何もおかしいことも恥ずかしいこともないってのはわかってるんだけど……どうにも照れる。自分で着るということを考えて服を手に取ると、どうしても……」
そう言いながらワンピースを手に取った抄の顔は、見る見るうちに赤く染まっていった。
少なくとも、男の頃は抄は自分の着る服を選んで買うのに躊躇はしていなかったはずだ。
自身のセンスと持ち合わせた容姿を組み合わせ、モテ男に磨きを掛けていた。
これは急に女性になったことによる弊害だろうか。
自身が女性の服を着るということに、抄の心がついてきていないのかもしれない。
追いついていたとしたら、それはそれで嫌だけれども。
「とにかく、俺は自分じゃ恥ずかしくて買えん! だからタク、選んでくれ」
「ボクだって恥ずかしいよ!」
何が悲しくて元男の親友の為に、女性服を吟味しなくてはならないのか。
「いや、タクより俺の方が恥ずかしいね。だって……俺が着るんだからな。俺が自分で着る、皆に見られる、女の子用の服を……」
口をパクパクとさせながら、抄は震える手でワンピースを元に戻した。
その顔は俯いていて、服を直視することすらできていない。
「そんなこと言われても……」
少しあたりを見渡しても、ボクの目が止まるのは女の子らしい可愛いさの際立つ服ばかりだ。
フリルの付いたワンピース。
ガーリーと銘打たれたレースのカーディガン。
ふわりとしたシルエットのミニスカート。
清楚、清純、可憐というような言葉が似合うような洋服たち。
それを、目の前の美少女に対してプレゼントするだなんて。
しかもその相手が元男の親友だなんて。
「いや、やっぱりボクにもちょっと無理……」
「じゃあ俺が着る服はどうしたら…………あ!」
「なんだよ、急に」
「いいから答えろって。グッとくるだろ?」
「まあ……こないって言うと嘘になるけど」
「そうだろ? だからさ、俺も薄着の服を買おうと思ってたんだけど……」
「だけど?」
「冷静に考えると、これを自分で着るって恥ずかしくないか?」
適当に安い下着を3セットほどキープし、レディースエリアに移動したのが数分前。
バックリと背中の空いたタンクトップを眺めていた抄は急にまともなことを言い出した。
「そりゃそうだろ。ていうかこんなの着たらブラジャーが丸見えじゃないか。これ着てる女子ってブラジャーどうしてるんだ?」
「ノーブラだよ」
「まじで!?」
「マジマジ」
「え、ほんとに!?」
「ホントホント」
「嘘じゃない?」
「ウソジャナイヨ」
「へーっ……いや、それは知らなかったな」
女子はオシャレの為なら冬でも素肌を晒して寒さに耐えるというが、まさかノーブラまでするとは。
女子のオシャレへの拘りは恐るべしだ。
「というわけでタク。俺が着る服を選んでくれ」
「何が、というわけで、なんだよ。自分で着たい服選べばいいだろ。あ、でも高いのは無理だからな」
「あー……んー……」
抄の様子は歯切れが悪く、あーうー、と呻きながらも一向に洋服を選ぶ仕草は見せない。
「どうしたんだよ」
「えーっと……なんか……恥ずい。自分で着る服選ぶの」
ポリポリと人差し指で頬を掻く抄。
顔が少し赤らんでいることから、演技などではなさそうだ。
「どうしたんだよ急に。さっきはノリノリでガーターベルト選んでたくせに」
「いや、あれはさあ……どうせ見るのタクだけだろ?」
どうしてボクが抄の下着姿を見る前提になっているのか。
「服はなんか……なんか……違うんだよ。なんか恥ずかしいんだよ」
「でも、男性が女性服集めるのはおかしいことじゃないって力説してたじゃないか」
「集めるのと着るのは別の話だろ。女装を好む男性がいても何も思わないけど、自分が着るとなると……うぅ!」
抄は自身の顔を両手で覆ってしまった。
顔を見られたくないのか、それとも陳列されている洋服たちを直視できないのか。
「男ならともかく、今はその体は女だろ。別に女性用の服を着るのも選ぶのもおかしくないじゃないか」
「そうなんだよ。理屈では何もおかしいことも恥ずかしいこともないってのはわかってるんだけど……どうにも照れる。自分で着るということを考えて服を手に取ると、どうしても……」
そう言いながらワンピースを手に取った抄の顔は、見る見るうちに赤く染まっていった。
少なくとも、男の頃は抄は自分の着る服を選んで買うのに躊躇はしていなかったはずだ。
自身のセンスと持ち合わせた容姿を組み合わせ、モテ男に磨きを掛けていた。
これは急に女性になったことによる弊害だろうか。
自身が女性の服を着るということに、抄の心がついてきていないのかもしれない。
追いついていたとしたら、それはそれで嫌だけれども。
「とにかく、俺は自分じゃ恥ずかしくて買えん! だからタク、選んでくれ」
「ボクだって恥ずかしいよ!」
何が悲しくて元男の親友の為に、女性服を吟味しなくてはならないのか。
「いや、タクより俺の方が恥ずかしいね。だって……俺が着るんだからな。俺が自分で着る、皆に見られる、女の子用の服を……」
口をパクパクとさせながら、抄は震える手でワンピースを元に戻した。
その顔は俯いていて、服を直視することすらできていない。
「そんなこと言われても……」
少しあたりを見渡しても、ボクの目が止まるのは女の子らしい可愛いさの際立つ服ばかりだ。
フリルの付いたワンピース。
ガーリーと銘打たれたレースのカーディガン。
ふわりとしたシルエットのミニスカート。
清楚、清純、可憐というような言葉が似合うような洋服たち。
それを、目の前の美少女に対してプレゼントするだなんて。
しかもその相手が元男の親友だなんて。
「いや、やっぱりボクにもちょっと無理……」
「じゃあ俺が着る服はどうしたら…………あ!」
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