ボクはヒモを飼ってます

papporopueeee

文字の大きさ
18 / 32
お仕事お疲れさまえっち

ボクの寝かしつけ方

しおりを挟む
「お疲れ様~。上手にイけたね~♪」

 射精に上手も下手にないような気もするけれど。
 でもひーくんは何をしたって褒めてくれるし、ボクは愚直に悦んでしまっている。

 ボクが止めてと言わない限りひーくんはいつまでも全肯定で、だからひーくんはずっとこうなのだろう。

「はっ……♡ はっ……♡」
「んふふ~♪ ぬいくんの~あっつあつの出したて~♪ あったかいね~♪」

 大きな快感の余韻と、絶頂の後味と、心地良い疲労。

 段々と意識がボヤけてきたボクの耳にぬちゃぬちゃという音が聴こえてきて。
 ひーくんがボクの精液を手で弄んでいる音すら、まるでボクの眠りを誘っているかのように思えた。

「ぬいくん、眠くなってきちゃった?」
「……最初から、そう言ってるでしょ」
「ふふ~、そうだったね~」
「……」
「それじゃあ、そろそろ寝る?」
「え、でも……まだひーくんが……」

 ボクはもう二回も絶頂している。
 だから、ここでもう寝てしまってもいいくらいの満足感を得ている。

 でも、ひーくんは違う。
 舌で丹念に舐めて、体で奉仕したけれど、その甲斐も虚しくひーくんはまだ一回もイっていない。

 少しは感じてくれてはいるのだろうけれども――いや、中途半端に気持ちよくなっているからこそ、ここでお開きでは辛いのではなかろうか。

「僕のことは気にしないで。ぬいくんが気持ちよくなってくれれば、僕も気持ちいいから」
「でも――」
「安心して。ぬいくんが気持ちよく眠れるよう、からね」
「あっ……」

 その言葉を聞いて理解した。
 まだ終わりではないことを。

「ほらほら、ぬいくん。うつ伏せになって?」
「あっ……うっ……」
「ほらほら~♪」
「んぅっ♡」

 ひーくんのを体内に呑み込んだまま、無理やりに体を回転させられた。

「ほっ、ほんとにするの?」
「だって、いつも最後にこれで寝てるでしょ?」
「そっ、そうだけど……」
「ぬいくんはいつでも寝たい時に寝てくれていいからね。僕のことは気にせず、ただ気持ちいい~ってなったまま寝ちゃってね」
「う……うん……」

 ひーくんの言葉は何も間違っていない。
 確かにあれは気持ちがいい。
 そのまま寝てしまえるというのも間違っていない。

 ただ、一つだけ訂正するのならば――

 ――のではなく――
 ――――

 ――という方が正確だ。

「ちょっと失礼しま~す」
「あっ……♡」

 ボクの背中にひーくんの身体が降りてきた。
 体格差のせいでボクの体はすっぽりとひーくんの中に収まっており、掛け布団のようでもある。

「重くない?」
「だいじょぶ……」
「そう? じゃあ、始めるね♪」

 そう言ってひーくんはゆっくりと、でも確かに、ボクの背中に体重をかけ始めた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...