15 / 33
先輩
12
しおりを挟む
「先輩、わかりやすすぎですよ? 昨日の今日でそんな半袖を着てくるなんて。そんなに素肌で触れ合うのが気持ちよかったんですか?」
「っ……そっ、そんなこと……」
「少しでも触れ合う肌の面積を広くしたかったんですよね? だから慣れない半袖まで買って、期待しながら私の家まで来たんですよね?」
「ち、ちがっ……ぅ」
「安心してください先輩。昨日私が言った通りです。その期待に、応えてみせますから」
「ぁ……ぅ」
「さ、先輩。こっちを向いてください。これから私は先輩にキスをしますけど、嫌じゃないですよね?」
先輩は何も言わなかった。
ただ肩を強張らせて、きゅっと目を瞑った。
「それじゃあ――」
いただきます。
軽く唇を触れ合わせ、その柔らかさを堪能するようにゆっくりと押し付ける。
昨日のハグで距離が縮まったのか、それとも先輩も慣れてきたのだろうか。
先輩の口は閉ざされていなかった。
むしろ、まるでこちらを迎え入れるように小さく口を開けている。
「先輩? それは、舌を入れてもいいってことですか?」
「……っ、こっちの方が、呼吸が苦しくないってだけ」
「舌、入れてもいいですか?」
「別に、今更だし、キリちゃんがしたいなら好きにしたら……」
「それじゃあ、先輩。舌を出してください」
「なっ、なんで? この前は別にそんなことしなかったけど」
「あれって疲れてしまうんです。私が舌をいっぱいに伸ばさないと先輩の舌に届かないので。だから、先輩にも伸ばしていただきたいんです」
「つ……疲れるなら、別にしなければ……」
これほどまでに私を受け入れる姿勢を見せつけているのに、先輩はまだそれを認めたくないようだ。
羞恥心が勝っているのか。
それともまだ完全には警戒心が解けておらず、弱味を見せたり下手に出たくないのか。
どちらにせよいじらしいことには変わりない。
「そうですよね……私のわがままですもんね。すみません、先輩。私、自分だけの都合で勝手なことを言ってしまって。恥ずかしいところをお見せしました」
「い、いやっ、その、別にそういうわけじゃ……」
「いえ、いいんです。私が忘れていました。先輩は嫌なことをはっきりと言えないこともあるってことを。だから、大丈夫です。むしろ、気を回せなくてすみませんでした」
「だ、だからキスは別に嫌なわけじゃ……」
「無理しないでください。私は先輩に気を遣って欲しくないんです。これ以上嫌われたくないので」
「で、でもキリちゃんはしたいんでしょ?」
「もちろんです。先輩と絡み合って、先輩に私の気持ちを直接お伝えしたい。この前と同じように……いえ、せっかくの自室ですから、この前以上に。たっぷりと先輩にしてあげたいと思っています。……私は、ですけれど」
「……っ、わ、私は、キリちゃんがそんなにしたいなら、し、してあげても」
ここまできても、先輩はそのスタンスを崩したくないらしい。
だったら仕方ない。
先輩がそう来るのなら仕方ない。
ずっと思っていたこと。
ずっとしたかったこと。
先輩のその意固地な性格、ここで快楽に堕としてあげますね。
「っ……そっ、そんなこと……」
「少しでも触れ合う肌の面積を広くしたかったんですよね? だから慣れない半袖まで買って、期待しながら私の家まで来たんですよね?」
「ち、ちがっ……ぅ」
「安心してください先輩。昨日私が言った通りです。その期待に、応えてみせますから」
「ぁ……ぅ」
「さ、先輩。こっちを向いてください。これから私は先輩にキスをしますけど、嫌じゃないですよね?」
先輩は何も言わなかった。
ただ肩を強張らせて、きゅっと目を瞑った。
「それじゃあ――」
いただきます。
軽く唇を触れ合わせ、その柔らかさを堪能するようにゆっくりと押し付ける。
昨日のハグで距離が縮まったのか、それとも先輩も慣れてきたのだろうか。
先輩の口は閉ざされていなかった。
むしろ、まるでこちらを迎え入れるように小さく口を開けている。
「先輩? それは、舌を入れてもいいってことですか?」
「……っ、こっちの方が、呼吸が苦しくないってだけ」
「舌、入れてもいいですか?」
「別に、今更だし、キリちゃんがしたいなら好きにしたら……」
「それじゃあ、先輩。舌を出してください」
「なっ、なんで? この前は別にそんなことしなかったけど」
「あれって疲れてしまうんです。私が舌をいっぱいに伸ばさないと先輩の舌に届かないので。だから、先輩にも伸ばしていただきたいんです」
「つ……疲れるなら、別にしなければ……」
これほどまでに私を受け入れる姿勢を見せつけているのに、先輩はまだそれを認めたくないようだ。
羞恥心が勝っているのか。
それともまだ完全には警戒心が解けておらず、弱味を見せたり下手に出たくないのか。
どちらにせよいじらしいことには変わりない。
「そうですよね……私のわがままですもんね。すみません、先輩。私、自分だけの都合で勝手なことを言ってしまって。恥ずかしいところをお見せしました」
「い、いやっ、その、別にそういうわけじゃ……」
「いえ、いいんです。私が忘れていました。先輩は嫌なことをはっきりと言えないこともあるってことを。だから、大丈夫です。むしろ、気を回せなくてすみませんでした」
「だ、だからキスは別に嫌なわけじゃ……」
「無理しないでください。私は先輩に気を遣って欲しくないんです。これ以上嫌われたくないので」
「で、でもキリちゃんはしたいんでしょ?」
「もちろんです。先輩と絡み合って、先輩に私の気持ちを直接お伝えしたい。この前と同じように……いえ、せっかくの自室ですから、この前以上に。たっぷりと先輩にしてあげたいと思っています。……私は、ですけれど」
「……っ、わ、私は、キリちゃんがそんなにしたいなら、し、してあげても」
ここまできても、先輩はそのスタンスを崩したくないらしい。
だったら仕方ない。
先輩がそう来るのなら仕方ない。
ずっと思っていたこと。
ずっとしたかったこと。
先輩のその意固地な性格、ここで快楽に堕としてあげますね。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さくなって寝ている先輩にキスをしようとしたら、バレて逆にキスをされてしまった話
穂鈴 えい
恋愛
ある日の放課後、部室に入ったわたしは、普段しっかりとした先輩が無防備な姿で眠っているのに気がついた。ひっそりと片思いを抱いている先輩にキスがしたくて縮小薬を飲んで100分の1サイズで近づくのだが、途中で気づかれてしまったわたしは、逆に先輩に弄ばれてしまい……。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる