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悪魔が挑んだ夜
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1985年 1月25日
「なぁ、まだつかないのかよ!」ユキトはいつものように元気な声で言った。
呆れたような顔で「あんたが運転すれば?」と不機嫌そうに運転しながら答えるミナミ、
「冗談だぜ!」ユキトは慌てて訂正した。
「アメリカでしか通用しないな」とナオキが鋭いツッコミを入れた。
すかさず、ミナミは「アメリカでも通用しないわ」と返す。
なにか話したいのか、話し合いに入りたそうなアユミ、そんないつもの皆んなの様子を見ながら僕は車の窓から膨大に広がる田んぼを見ていた。
「タツミー、助手席に座っているんだから、私の味方よね?ユキト運転させましょうよ」とミナミは僕に話しかけた。
僕は少し慌てて、「ユキトはいい筋肉してるからな、アクセルの手加減できなそうで怖いな」と答えた。
「まぁーそうよね、」とミナミは流すように答えた。
僕らは大学2年生で、大学1年の時から仲が良かった、ミナミ・ユキト・ナオキ・アユミ・僕の5人メンバーで泊まりに行こうということで、今、旅館に車で向かっている最中だった。
「あれかな?」と弱々しい声で古びた瓦の屋根をアユミが指差していた。
「多分、あれだね安かったからね」と不安げな声でミナミは話した。
ナオキ「確か駐車場は少し離れていた気がする。そこらへんにあるんじゃね?」
ミナミ「あれじゃない?」
僕「あれだね、たるみがうら荘って駐車場に書いてる」
アユミ「タツミくんって目いいんだね」優しい声でアユミは僕に言った。
それを遮るかのように「ユキト、私が運転してるのに寝るなんていい身分ね、荷物持てよ」と冗談めかしがらミナミはユキトに言ったが、ユキトは起きる素振りはなかった。
「アユミ、ユキト起こして、叩いていいよ」不機嫌そうにアユミに言った。「ユキトくん、起きて」とミナミはユキトを揺さぶりながら、起こした。
「おはよう」と優しい声でユキトは起きた。
15時頃、僕達はたるみがうら荘前に到着した。
「ミナミの荷物重過ぎ」とユキトは疲れた顔でミナミの荷物を下ろす。
ミナミ「地面に置くなよ、あとダンベル入れてる、あんたの荷物よりは軽いと思うけど」
ユキト「ダンベル入れてねーよ」と笑いながらミナミに答えた。
森の中に位置する、たるみがうら荘は1階建てで木造建築の建物だ。1階建てなのに、広さはある。
僕「1階建てなのに広いな、土地の安さを象徴しているなー」
ミナミ「昔からあるからってだけじゃない?昔は1階建てが普通だったし」
ナオキ「入るよ」
たるみがうら荘は入ってすぐのところにテレビが上に置いてある木製の古びたカウンターがあり、老婆が一人座りながらテレビを見ていた。
老婆「あんたらが予約の五人だね」
ユキト「そうっす!」
老婆「1人2000円ダヨ」
僕「1万円しか持ってないから、まとめて払うわ、」
ミナミ「奢ってくれてもいいよ!」
僕「金欠なんだ、勘弁してくれ、」
ミナミ「冗談よ」笑いながら答えた。
それから、部屋の鍵と老婆が部屋に案内してくれた。
老婆「1部屋、1部屋たんまり離れてるんじゃが、ちょうど五部屋あるカラネ」
五部屋とも木の椅子、木の机、木のベッドで同じような内装で置いてあるものも同じだった。部屋と部屋の間隔が驚くほど離れている。
老婆「これで全部さね、なんかあるかい?」
ユキト「あの、すいません。部屋の前に置かれている、古い電話って使っていいですか?」
どの部屋の前にも廊下を挟んで窓があり、その窓の前に小さい机があり、古びた電話がのっていた。
老婆の説明いわく、この古びた黒い電話は、このたるみがうら荘の全客部屋〔5部屋〕にあるらしい、部屋と部屋の間が宴会場とかで離れてしまった、ために取り付けたらしい。電話は受話器を取ると他の電話全部〔4機〕が鳴るらしく、どれか1つの受話器を取れば他の電話の音が鳴り止み電話が出来るとのこと。2機が電話で通じあってる間は他の電話の受話器をとっても割り込むことは出来なとのこと、
ナオキ「なんで電話を部屋の中に入れないんだ?」
老婆「部屋の中に入れたら、たんまに繋がらないことがあるからね、外に出てる状態なら問題ないから出しているじゃよ」
「面白いな!」とユキトは受話器を取った。
ユキト「あれ聞こえないぜ!」
老婆「部屋の間隔が広すぎるからじゃな、まぁ部屋にいれば寝ていても起きることもあるぐらい、電話の音は大きい」
この婆さん、この部屋で結構寝たりするのかな洗濯とかしているのか、という疑問が僕の脳裏をよぎった。アユミも多分同じことを考えているだろう顔をしてた。
老婆「もういいかい?」
ユキト「おう!大丈夫だ」
老婆「ワシは帰るから、チェックアウトは12時じゃから、それまでには出ておいて」
どうやら、老婆は帰るらしい、
「だから、金を先払わせたんだな!」納得して喜んでいる口調でユキトは喋った。
「じゃあ各自部屋に荷物置いたら、アユミの部屋集合で」とミナミは困るアユミを見ながら、もっと困らせてやりたいという目をしながら、勝手に決めた。
アユミの部屋には16時頃に集合し、お菓子や人生ゲームさまざまな遊びをしていたら、気がつけば深夜12時になっていた。
ミナミ「じゃあ解散~」
ユキト「遊び足りねーな、タツミもそうだろ?」
「僕は小説持ってきたから問題ないぜ!」
ユキト「おいおい、皆んなで泊まるのに小説持ってきたのかよ! 用意がいいのか冷めてるかどっちかだな!」
「まぁ、昨日よく寝てきたからな、」
ミナミ「なんの小説読むの?」
僕「この町は何かありそうで何もないって小説だけど、知ってる?」
ミナミ「知らないなーアユミ知っているんじゃない?」
少し喜んだ表情で「知ってるよ、タツミくん! 私は今日は雨の音 君の泣く声 打ち消した、ってタイトルの小説読む予定なんだけど、読んだことある?」とアユミは言った。
僕「知らないなー、面白かったら、言って!」
アユミ「うん!」
ミナミ「皆んな気楽でいいわね、私は運転あるからなー、皆んなのために寝る」
ユキト「悪いな!」
深夜12時半・僕らは各自部屋に戻った。
静かな夜、僕は白い分厚い布団を被りながら小説を読んでいた。ちょうど、小説が半分までいき、深夜2時15分になった頃だった。
「チリリリン チリリリリン ヂリリリリリン チリリリリン チリリリリン」部屋に不気味に電話の音が響き渡る。
一分ぐらいして、電話は鳴り止んだ。夜に電話の音は不気味なものだ。受話器を取って何をしてるのか、まず部屋から出ることはトイレが各部屋に備わっている以上ないよな、と不思議に思ったが、この寒い時期に布団から出て調べる力もなく。睡魔が強くなったため蛍光灯の紐を引っ張り電気を消して寝た。
翌朝、八時集合場所である。アユミの部屋に向かうため、僕は部屋を出た。アユミの部屋を僕はノックし部屋に入った。
思ったより皆んないて僕は驚いた。
ミナミ「8時集合でなんで8時10分に来てんの?」
僕「それは8時集合だから、8時に目覚ましセットしたからだな」
ミナミ「呆れるわね、まぁユキトはユキトで早く来てうるさかったけどね」
ユキト「うるさくて悪かったな!てか10分前に来ただけだから、早くはねーだろ」
僕「ナオキはまだか?」
ユキト「まだ来てないな、」
アユミ「ナオキくんって、朝弱かったんだね」
ユキト「そうだな、ちょっと起こしてくるわ」と素早く立って部屋を出た。
5分ぐらいして顔色を変えてユキトが戻って来た。
「大変だ。ナオキが多分死んでる。ナオキの部屋に来てくれ」
「なぁ、まだつかないのかよ!」ユキトはいつものように元気な声で言った。
呆れたような顔で「あんたが運転すれば?」と不機嫌そうに運転しながら答えるミナミ、
「冗談だぜ!」ユキトは慌てて訂正した。
「アメリカでしか通用しないな」とナオキが鋭いツッコミを入れた。
すかさず、ミナミは「アメリカでも通用しないわ」と返す。
なにか話したいのか、話し合いに入りたそうなアユミ、そんないつもの皆んなの様子を見ながら僕は車の窓から膨大に広がる田んぼを見ていた。
「タツミー、助手席に座っているんだから、私の味方よね?ユキト運転させましょうよ」とミナミは僕に話しかけた。
僕は少し慌てて、「ユキトはいい筋肉してるからな、アクセルの手加減できなそうで怖いな」と答えた。
「まぁーそうよね、」とミナミは流すように答えた。
僕らは大学2年生で、大学1年の時から仲が良かった、ミナミ・ユキト・ナオキ・アユミ・僕の5人メンバーで泊まりに行こうということで、今、旅館に車で向かっている最中だった。
「あれかな?」と弱々しい声で古びた瓦の屋根をアユミが指差していた。
「多分、あれだね安かったからね」と不安げな声でミナミは話した。
ナオキ「確か駐車場は少し離れていた気がする。そこらへんにあるんじゃね?」
ミナミ「あれじゃない?」
僕「あれだね、たるみがうら荘って駐車場に書いてる」
アユミ「タツミくんって目いいんだね」優しい声でアユミは僕に言った。
それを遮るかのように「ユキト、私が運転してるのに寝るなんていい身分ね、荷物持てよ」と冗談めかしがらミナミはユキトに言ったが、ユキトは起きる素振りはなかった。
「アユミ、ユキト起こして、叩いていいよ」不機嫌そうにアユミに言った。「ユキトくん、起きて」とミナミはユキトを揺さぶりながら、起こした。
「おはよう」と優しい声でユキトは起きた。
15時頃、僕達はたるみがうら荘前に到着した。
「ミナミの荷物重過ぎ」とユキトは疲れた顔でミナミの荷物を下ろす。
ミナミ「地面に置くなよ、あとダンベル入れてる、あんたの荷物よりは軽いと思うけど」
ユキト「ダンベル入れてねーよ」と笑いながらミナミに答えた。
森の中に位置する、たるみがうら荘は1階建てで木造建築の建物だ。1階建てなのに、広さはある。
僕「1階建てなのに広いな、土地の安さを象徴しているなー」
ミナミ「昔からあるからってだけじゃない?昔は1階建てが普通だったし」
ナオキ「入るよ」
たるみがうら荘は入ってすぐのところにテレビが上に置いてある木製の古びたカウンターがあり、老婆が一人座りながらテレビを見ていた。
老婆「あんたらが予約の五人だね」
ユキト「そうっす!」
老婆「1人2000円ダヨ」
僕「1万円しか持ってないから、まとめて払うわ、」
ミナミ「奢ってくれてもいいよ!」
僕「金欠なんだ、勘弁してくれ、」
ミナミ「冗談よ」笑いながら答えた。
それから、部屋の鍵と老婆が部屋に案内してくれた。
老婆「1部屋、1部屋たんまり離れてるんじゃが、ちょうど五部屋あるカラネ」
五部屋とも木の椅子、木の机、木のベッドで同じような内装で置いてあるものも同じだった。部屋と部屋の間隔が驚くほど離れている。
老婆「これで全部さね、なんかあるかい?」
ユキト「あの、すいません。部屋の前に置かれている、古い電話って使っていいですか?」
どの部屋の前にも廊下を挟んで窓があり、その窓の前に小さい机があり、古びた電話がのっていた。
老婆の説明いわく、この古びた黒い電話は、このたるみがうら荘の全客部屋〔5部屋〕にあるらしい、部屋と部屋の間が宴会場とかで離れてしまった、ために取り付けたらしい。電話は受話器を取ると他の電話全部〔4機〕が鳴るらしく、どれか1つの受話器を取れば他の電話の音が鳴り止み電話が出来るとのこと。2機が電話で通じあってる間は他の電話の受話器をとっても割り込むことは出来なとのこと、
ナオキ「なんで電話を部屋の中に入れないんだ?」
老婆「部屋の中に入れたら、たんまに繋がらないことがあるからね、外に出てる状態なら問題ないから出しているじゃよ」
「面白いな!」とユキトは受話器を取った。
ユキト「あれ聞こえないぜ!」
老婆「部屋の間隔が広すぎるからじゃな、まぁ部屋にいれば寝ていても起きることもあるぐらい、電話の音は大きい」
この婆さん、この部屋で結構寝たりするのかな洗濯とかしているのか、という疑問が僕の脳裏をよぎった。アユミも多分同じことを考えているだろう顔をしてた。
老婆「もういいかい?」
ユキト「おう!大丈夫だ」
老婆「ワシは帰るから、チェックアウトは12時じゃから、それまでには出ておいて」
どうやら、老婆は帰るらしい、
「だから、金を先払わせたんだな!」納得して喜んでいる口調でユキトは喋った。
「じゃあ各自部屋に荷物置いたら、アユミの部屋集合で」とミナミは困るアユミを見ながら、もっと困らせてやりたいという目をしながら、勝手に決めた。
アユミの部屋には16時頃に集合し、お菓子や人生ゲームさまざまな遊びをしていたら、気がつけば深夜12時になっていた。
ミナミ「じゃあ解散~」
ユキト「遊び足りねーな、タツミもそうだろ?」
「僕は小説持ってきたから問題ないぜ!」
ユキト「おいおい、皆んなで泊まるのに小説持ってきたのかよ! 用意がいいのか冷めてるかどっちかだな!」
「まぁ、昨日よく寝てきたからな、」
ミナミ「なんの小説読むの?」
僕「この町は何かありそうで何もないって小説だけど、知ってる?」
ミナミ「知らないなーアユミ知っているんじゃない?」
少し喜んだ表情で「知ってるよ、タツミくん! 私は今日は雨の音 君の泣く声 打ち消した、ってタイトルの小説読む予定なんだけど、読んだことある?」とアユミは言った。
僕「知らないなー、面白かったら、言って!」
アユミ「うん!」
ミナミ「皆んな気楽でいいわね、私は運転あるからなー、皆んなのために寝る」
ユキト「悪いな!」
深夜12時半・僕らは各自部屋に戻った。
静かな夜、僕は白い分厚い布団を被りながら小説を読んでいた。ちょうど、小説が半分までいき、深夜2時15分になった頃だった。
「チリリリン チリリリリン ヂリリリリリン チリリリリン チリリリリン」部屋に不気味に電話の音が響き渡る。
一分ぐらいして、電話は鳴り止んだ。夜に電話の音は不気味なものだ。受話器を取って何をしてるのか、まず部屋から出ることはトイレが各部屋に備わっている以上ないよな、と不思議に思ったが、この寒い時期に布団から出て調べる力もなく。睡魔が強くなったため蛍光灯の紐を引っ張り電気を消して寝た。
翌朝、八時集合場所である。アユミの部屋に向かうため、僕は部屋を出た。アユミの部屋を僕はノックし部屋に入った。
思ったより皆んないて僕は驚いた。
ミナミ「8時集合でなんで8時10分に来てんの?」
僕「それは8時集合だから、8時に目覚ましセットしたからだな」
ミナミ「呆れるわね、まぁユキトはユキトで早く来てうるさかったけどね」
ユキト「うるさくて悪かったな!てか10分前に来ただけだから、早くはねーだろ」
僕「ナオキはまだか?」
ユキト「まだ来てないな、」
アユミ「ナオキくんって、朝弱かったんだね」
ユキト「そうだな、ちょっと起こしてくるわ」と素早く立って部屋を出た。
5分ぐらいして顔色を変えてユキトが戻って来た。
「大変だ。ナオキが多分死んでる。ナオキの部屋に来てくれ」
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