おばけのケラッタちゃん

ひまじん

文字の大きさ
1 / 1

おばけのケラッタちゃん

しおりを挟む
とある夜、小さな男の子パンくんが寝ていると、おばけのケラッタちゃんが現れました。

パンくんは驚きます。
「うわぁ!おばけっ!」

ケラッタちゃんは言います。
「そんなに驚かないでよ。ねぇ、お友達になろうよ?」

ケラッタちゃんは恥ずかしそうにモジモジしています。
パンくんは思いました。
「このおばけは悪いおばけじゃないかもしれないな。だってちっとも怖くないもの。」

パンくんとケラッタちゃんはお友達になりました。ケラッタちゃんは大喜び。
楽しくおしゃべりをしました。

次の日も
その次の日も
パンくんとケラッタちゃんは楽しく遊びました。

そうして何日か過ぎて、すっかり仲良しになったパンくんとケラッタちゃん。

ある時、ケラッタちゃんは言いました。
「どうして僕には足がないんだろう?」
パンくんは答えます。
「そりゃあ、ケラッタちゃんはおばけだもの。それにケラッタちゃんは空を飛べるじゃないか。」
「それでも足が欲しいよ。ねぇ?パンくんの足をちょうだい。」
パンくんは驚きます。
「えっ!い、いやだよ…。」
「痛くしないからさ、ねぇ、ちょうだいよ。」
「いやだってば!」

ケラッタちゃんは悲しそうに消えました。


その日からケラッタちゃんは姿を現さなくなります。

パンくんは少し寂しくなってしまいました。


ある時、フラっとケラッタちゃんが現れました。

パンくんは喜びました。
「良かったぁ。もう会えないのかと思っちゃった。」
ケラッタちゃんは言います。
「この石を探しに行ってたんだ。この石はね、なんでも願い事を一つ叶えてくれるんだよ。だからね、パンくん。石と交換で足をちょうだい。」

パンくんは怖くなってきました。
そしてふと思いついたのです。
「だったらその石にケラッタちゃんがお願いしたら良いよ。神様、どうか足をくださいって。」

ケラッタちゃんは驚きました。
そしてまた悲しい顔で、スッと消えてしまいました。

ケラッタちゃんはウソをついていたのです。

パンくんはつぶやきます。
「ケラッタちゃん…、やっぱりウソだったんだね…。」

ケラッタちゃんは二度と現れなくなりました。


パンくんはまた寂しくなって、ベットの中で泣きながら眠りにつきました。



~完~
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

生まれたばかりですが、早速赤ちゃんセラピー?始めます!

mabu
児童書・童話
超ラッキーな環境での転生と思っていたのにママさんの体調が危ないんじゃぁないの? ママさんが大好きそうなパパさんを闇落ちさせない様に赤ちゃんセラピーで頑張ります。 力を使って魔力を増やして大きくなったらチートになる! ちょっと赤ちゃん系に挑戦してみたくてチャレンジしてみました。 読みにくいかもしれませんが宜しくお願いします。 誤字や意味がわからない時は皆様の感性で受け捉えてもらえると助かります。 流れでどうなるかは未定なので一応R15にしております。 現在投稿中の作品と共に地道にマイペースで進めていきますので宜しくお願いします🙇 此方でも感想やご指摘等への返答は致しませんので宜しくお願いします。

きたいの悪女は処刑されました

トネリコ
児童書・童話
 悪女は処刑されました。  国は益々栄えました。  おめでとう。おめでとう。  おしまい。

ローズお姉さまのドレス

有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です* 最近のルイーゼは少しおかしい。 いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。 話し方もお姉さまそっくり。 わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。 表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成

星降る夜に落ちた子

千東風子
児童書・童話
 あたしは、いらなかった?  ねえ、お父さん、お母さん。  ずっと心で泣いている女の子がいました。  名前は世羅。  いつもいつも弟ばかり。  何か買うのも出かけるのも、弟の言うことを聞いて。  ハイキングなんて、来たくなかった!  世羅が怒りながら歩いていると、急に体が浮きました。足を滑らせたのです。その先は、とても急な坂。  世羅は滑るように落ち、気を失いました。  そして、目が覚めたらそこは。  住んでいた所とはまるで違う、見知らぬ世界だったのです。  気が強いけれど寂しがり屋の女の子と、ワケ有りでいつも諦めることに慣れてしまった綺麗な男の子。  二人がお互いの心に寄り添い、成長するお話です。  全年齢ですが、けがをしたり、命を狙われたりする描写と「死」の表現があります。  苦手な方は回れ右をお願いいたします。  よろしくお願いいたします。  私が子どもの頃から温めてきたお話のひとつで、小説家になろうの冬の童話際2022に参加した作品です。  石河 翠さまが開催されている個人アワード『石河翠プレゼンツ勝手に冬童話大賞2022』で大賞をいただきまして、イラストはその副賞に相内 充希さまよりいただいたファンアートです。ありがとうございます(^-^)!  こちらは他サイトにも掲載しています。

瑠璃の姫君と鉄黒の騎士

石河 翠
児童書・童話
可愛いフェリシアはひとりぼっち。部屋の中に閉じ込められ、放置されています。彼女の楽しみは、窓の隙間から空を眺めながら歌うことだけ。 そんなある日フェリシアは、貧しい身なりの男の子にさらわれてしまいました。彼は本来自分が受け取るべきだった幸せを、フェリシアが台無しにしたのだと責め立てます。 突然のことに困惑しつつも、男の子のためにできることはないかと悩んだあげく、彼女は一本の羽を渡すことに決めました。 大好きな友達に似た男の子に笑ってほしい、ただその一心で。けれどそれは、彼女の命を削る行為で……。 記憶を失くしたヒロインと、幸せになりたいヒーローの物語。ハッピーエンドです。 この作品は、他サイトにも投稿しております。 表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:249286)をお借りしています。

お姫様の願い事

月詠世理
児童書・童話
赤子が生まれた時に母親は亡くなってしまった。赤子は実の父親から嫌われてしまう。そのため、赤子は血の繋がらない女に育てられた。 決められた期限は十年。十歳になった女の子は母親代わりに連れられて城に行くことになった。女の子の実の父親のもとへ——。女の子はさいごに何を願うのだろうか。

ぼくの家族は…内緒だよ!!

まりぃべる
児童書・童話
うちの家族は、ふつうとちょっと違うんだって。ぼくには良く分からないけど、友だちや知らない人がいるところでは力を隠さなきゃならないんだ。本気で走ってはダメとか、ジャンプも手を抜け、とかいろいろ守らないといけない約束がある。面倒だけど、約束破ったら引っ越さないといけないって言われてるから面倒だけど仕方なく守ってる。 それでね、十二月なんて一年で一番忙しくなるからぼく、いやなんだけど。 そんなぼくの話、聞いてくれる? ☆まりぃべるの世界観です。楽しんでもらえたら嬉しいです。

稀代の悪女は死してなお

朔雲みう (さくもみう)
児童書・童話
「めでたく、また首をはねられてしまったわ」 稀代の悪女は処刑されました。 しかし、彼女には思惑があるようで……? 悪女聖女物語、第2弾♪ タイトルには2通りの意味を込めましたが、他にもあるかも……? ※ イラストは、親友の朝美智晴さまに描いていただきました。

処理中です...