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こんな感じで異世界的なところへ連れて行かれるっぽいです

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俺はこの世界に絶望した。
もう生きている意味はないと思った。
だから死を選んだ。
…のになんでこうなった




俺は学校の屋上に立っていた。
どうせなら奴らに嫌なものを見せてやろうと思いここを選んだ。
…あいつらどんな顔で俺だった肉塊を見るんだろう。
そんなことを考えていたら、自然と笑みがこぼれた。

…よし、そろそろ行くか!
なぜかわからないが、不安や恐怖は感じない。
俺はフェンスを乗り越えて空中に飛び出した。
体が落ちていく感覚。

あー、なんか気持ちいいふわふわと落ちてくこの感覚はまりそうだわいや、はまってももう体験できないんだけど笑
いや~それにしても今日は空が綺麗だなあ晴天晴天わっはっは…そういえば自作の恥ずかしい小説とかポエムとか部屋に置いたままだわーやらかしたあっちゃ~まあいいかどうせ死ぬんだしあー死ぬ前に美少女に貯金全額つぎ込むべきだった一番の心残りそれだわ~みーたんのピンク髮最後に見たかったな~もう一回だけでいいから「ピンク髮ですか?」そうそう、ピン…

…どちら様?
横を見ると、アニメの中でしかお目にかかれないようなピンク色の髪をした美人がいた。え、ここ空中だよね?
間抜けに口を開けている俺に美人が告げる。
「あなたは現代の腐りきった世界を正すために生まれてきた勇者様です。」
…なにそれ!?
ちょっと待ってよどういうこと!?
ってか俺ら空中で静止してません!?
「では、説明しましょう。えー、説明書どこだっけ?……あったあった。では、読みますね。」

説明書の内容
「あなたは勇者です。
まあ、勇者とは言っても、魔王と戦ったり、宝物を集めたりはしません。
現代にはびこる"不公平"という名の悪と戦いましょう。
なぜあなたが選ばれたのかは、自分でもなんとなくわかると思いますが、今この世を一番憎んでいるのがあなただから。

そんなあなたにやってもらいたい任務は、"とにかくこの世界に復讐せよ!"
依頼主は、この世に絶望した全ての人たちです。
どんな復讐方法でも結構です。
では、頑張ろう!!
補足:あなたは何度でも生き返ることができますので、安心して色々な復讐を試してみようね☆」

いやいや、全くもって意味がわからないんですけど!
混乱する俺に美人が淡々と告げる。
「まとめると、勇者として頑張ろう!ってことですね。
…あ、さっきの空中に浮いていないかという疑問に対しての返答ですが、空中に浮いているというよりは、時間が止まっている、という表現が正しいですね。
今からあなたには、選択部屋に来ていただきます。」
選択部屋?
「はい、どんな方法で復讐をするか構想を練る部屋です。」
勇者として働くの早くない?
俺多分経験値0だよ?
「大丈夫です。とにかく行きましょう。」


はい、という感じで異世界的なところへ連れて行かれるっぽいです。
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