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贈り物※
鷹臣さんから優しい言葉と温もりを貰い、たくさん泣いたおかげで僕は幾分か頭と気持ちがスッキリしていた。
自分でも気付かないくらい必死になってたみたいで、ゆっくりでいいって言って貰えて肩の荷が降りた気がする。頑張ろうって気持ちがなくなった訳じゃないけど、自分で抱えられる範囲にすれば鷹臣さんや叶くんに心配掛けずに済むよね。
でもまさか、大学を卒業してから考えてもいいって言って貰えるとは思わなかった。
だって、卒業したのに働かずにいるのは鷹臣さんのお荷物になるし、もしそうなったらいつかいらないって言われるかもしれないって不安だったから。
僕が思う以上に、鷹臣さんは僕を想って大切にしてくれてる。それがどれだけ嬉しくて救いだったか、鷹臣さんは知ってるかな。
鷹臣さんの部屋にはお洒落な物がたくさんあるんだけど、その中でも目を引くのが繊細なデザインが施されたガラスのテーブルランプだ。
間接照明と共に仄かに室内を照らしてるそれをぼんやりと眺めてたら、不意に奥が突かれて枕を握る手に力がこもった。
「⋯考え事?」
「ち、ちが⋯んっ、ランプ⋯見てて⋯」
「ランプ?」
うつ伏せになった僕に被さるように鷹臣さんが聞いてきたから、慌てて首を振って答えると納得してくれたのか「ああ」と呟く。
ゆるゆると中が擦られ肩にキスされたと思ったら軽い痛みが走った。
「欲しい?」
「ん、そ⋯じゃなく、て⋯っ⋯綺麗だなって⋯思って⋯」
「確かに綺麗だね。骨董品店で見て、一目惚れして買った物だから」
「一目⋯惚れ⋯⋯ッふぁ、あ、ゃ⋯っ」
「遥斗が欲しいならあげるよ。⋯俺があげられる物なら全部」
「んん⋯っ、ん、ぁ、やぁ⋯だめ、そこばっか⋯っ」
鷹臣さんに一目惚れされるって凄く贅沢だし、それが僕だけじゃなかったのが少しだけもやっとする。でも腰を掴まれて一番敏感なところを擦られると何も考えられなくなり、僕はただ声を上げるしか出来ない。
初めての時は大変だったのに、今ではすっかり鷹臣さんを受け入れられるようになって気持ち良さばかり感じられてる。
「た、かおみさ⋯っ⋯も、出ちゃ⋯」
「ん⋯いいよ」
「あ、ぁ、だめ⋯だめ⋯っ、ゃん、ん⋯っ⋯んん――⋯!」
「⋯ッ⋯」
動きが早くなって中いっぱいを鷹臣さんで刺激されて僕は枕に顔を埋めて果てる。そのすぐあとに鷹臣さんも出して、少ししてから抜かれた。
鷹臣さんのがゴム越しにドクドクしてるのが分かるの、今もまだ恥ずかしい。
「遥斗、大丈夫?」
「⋯はい⋯」
「水を持って来るから、少し待ってて」
「ありがと⋯ございます⋯」
下着とズボンを履いた鷹臣さんがそう言って僕の頭を撫で寝室から出て行く。
僕は疲労感でウトウトする目を擦りながら起き上がるとまずは枕を手に取った。身体もベタベタだけど、枕もシーツもぐちゃぐちゃだから替えないと。
あまり力が入らない手で枕カバーを剥がしてたら、戻ってきた鷹臣さんが手を重ねるようにして手伝ってくれた。
「休んでていいんだよ」
「動ける時くらいはしたいので」
「ありがとう。じゃあ身体拭こうか」
「じ、自分で⋯」
「遥斗は水分補給」
水と一緒に鷹臣さんが持って来てくれた濡れタオルを受け取ろうとしたけど、代わりに水が渡されてにっこりとそう言われたから仕方なく飲む。その間に鷹臣さんは身体を拭いてくれて、服まで着せてくれた。
シーツを替える間は邪魔しないようベッド脇に立ってたけど、眠くてフラフラしてたら替え終わった鷹臣さんに抱き締められて目蓋にキスされる。
それから促されるままにベッドに入ると髪を撫でられた。
「おやすみ、遥斗」
「⋯はい⋯おやすみなさい⋯鷹臣さん⋯」
当たり前のように触れてくれるこの手が好き。真っ直ぐに見つめてくれる目も、優しく僕の名前を呼ぶ声も、いつだって暖かい腕の中も全部好きなんだけど⋯鷹臣さんに伝わってるといいなぁ。
翌朝、いつものように鷹臣さんに起こされた僕はいつものように洗面所で支度をしてリビングに行ったんだけど、テーブルに朝食を並べた鷹臣さんに左手が取られシンプルな細身のリングブレスレットが着けられた。
どうしてか分からなくて目を瞬いたら「お守り」って言われる。
「お守り?」
「俺が社長になる前に使っていた物だよ。色んな苦労を一緒に乗り越えてきた物だから、遥斗の支えにもなってくれるといいんだけど」
「鷹臣さん⋯」
光に反射してブレスレットがキラキラしてる。
社長になる前って言っても、鷹臣さんはまだ若いからほんの二、三年前だよね。そんな思い入れのある大事な物を借りてもいいのかな。
じっとブレスレットを見てたら肩を押されて椅子に座らされ、オレンジジュースが目の前に置かれる。
「今度、お揃いの物でも買いに行こうか」
「え?」
「同じ物を身に着けていたら、離れていてもお互い傍にいるような感じがしないかな?」
「⋯⋯する、と、思います⋯」
「うん。だからネックレスでも時計でもキーホルダーでも、遥斗がいいと思った物をお揃いにしよう」
突然の話にさっきから瞬きしか出来ないんだけど、お揃いの物って言葉にじわじわと嬉しさが広がって口元がニヤけてしまう。
施設にいた時は喧嘩にならないようみんなで同じ物を持つ事はあったけど、鷹臣さんとのお揃いは僕だけの物だし恋人だからこその特権って事だよね。
どうしよう、何がいいかな。鷹臣さんも持つから大人っぽい物の方がいいよね。
頭の中であーでもないこーでもないと考えていたら、不意に肩が抱かれて額に唇が触れた。
「何なら、指輪でもいいよ」
「へ⋯」
「ゆっくり考えてごらん」
指輪って、ペアリングって事? 何だか凄く恋人っぽい。
ふっと微笑む鷹臣さんに言葉にならない感情が溢れてきた僕は、身体ごと向き直ると遠慮がちに頬へと触れる。意図を察して目を細めた鷹臣さんは何かを呟くとゆっくりと唇を重ねてくれた。
指輪があれば、大学でも鷹臣さんにって連絡先を渡しててくる人も減るのかな。
自分でも気付かないくらい必死になってたみたいで、ゆっくりでいいって言って貰えて肩の荷が降りた気がする。頑張ろうって気持ちがなくなった訳じゃないけど、自分で抱えられる範囲にすれば鷹臣さんや叶くんに心配掛けずに済むよね。
でもまさか、大学を卒業してから考えてもいいって言って貰えるとは思わなかった。
だって、卒業したのに働かずにいるのは鷹臣さんのお荷物になるし、もしそうなったらいつかいらないって言われるかもしれないって不安だったから。
僕が思う以上に、鷹臣さんは僕を想って大切にしてくれてる。それがどれだけ嬉しくて救いだったか、鷹臣さんは知ってるかな。
鷹臣さんの部屋にはお洒落な物がたくさんあるんだけど、その中でも目を引くのが繊細なデザインが施されたガラスのテーブルランプだ。
間接照明と共に仄かに室内を照らしてるそれをぼんやりと眺めてたら、不意に奥が突かれて枕を握る手に力がこもった。
「⋯考え事?」
「ち、ちが⋯んっ、ランプ⋯見てて⋯」
「ランプ?」
うつ伏せになった僕に被さるように鷹臣さんが聞いてきたから、慌てて首を振って答えると納得してくれたのか「ああ」と呟く。
ゆるゆると中が擦られ肩にキスされたと思ったら軽い痛みが走った。
「欲しい?」
「ん、そ⋯じゃなく、て⋯っ⋯綺麗だなって⋯思って⋯」
「確かに綺麗だね。骨董品店で見て、一目惚れして買った物だから」
「一目⋯惚れ⋯⋯ッふぁ、あ、ゃ⋯っ」
「遥斗が欲しいならあげるよ。⋯俺があげられる物なら全部」
「んん⋯っ、ん、ぁ、やぁ⋯だめ、そこばっか⋯っ」
鷹臣さんに一目惚れされるって凄く贅沢だし、それが僕だけじゃなかったのが少しだけもやっとする。でも腰を掴まれて一番敏感なところを擦られると何も考えられなくなり、僕はただ声を上げるしか出来ない。
初めての時は大変だったのに、今ではすっかり鷹臣さんを受け入れられるようになって気持ち良さばかり感じられてる。
「た、かおみさ⋯っ⋯も、出ちゃ⋯」
「ん⋯いいよ」
「あ、ぁ、だめ⋯だめ⋯っ、ゃん、ん⋯っ⋯んん――⋯!」
「⋯ッ⋯」
動きが早くなって中いっぱいを鷹臣さんで刺激されて僕は枕に顔を埋めて果てる。そのすぐあとに鷹臣さんも出して、少ししてから抜かれた。
鷹臣さんのがゴム越しにドクドクしてるのが分かるの、今もまだ恥ずかしい。
「遥斗、大丈夫?」
「⋯はい⋯」
「水を持って来るから、少し待ってて」
「ありがと⋯ございます⋯」
下着とズボンを履いた鷹臣さんがそう言って僕の頭を撫で寝室から出て行く。
僕は疲労感でウトウトする目を擦りながら起き上がるとまずは枕を手に取った。身体もベタベタだけど、枕もシーツもぐちゃぐちゃだから替えないと。
あまり力が入らない手で枕カバーを剥がしてたら、戻ってきた鷹臣さんが手を重ねるようにして手伝ってくれた。
「休んでていいんだよ」
「動ける時くらいはしたいので」
「ありがとう。じゃあ身体拭こうか」
「じ、自分で⋯」
「遥斗は水分補給」
水と一緒に鷹臣さんが持って来てくれた濡れタオルを受け取ろうとしたけど、代わりに水が渡されてにっこりとそう言われたから仕方なく飲む。その間に鷹臣さんは身体を拭いてくれて、服まで着せてくれた。
シーツを替える間は邪魔しないようベッド脇に立ってたけど、眠くてフラフラしてたら替え終わった鷹臣さんに抱き締められて目蓋にキスされる。
それから促されるままにベッドに入ると髪を撫でられた。
「おやすみ、遥斗」
「⋯はい⋯おやすみなさい⋯鷹臣さん⋯」
当たり前のように触れてくれるこの手が好き。真っ直ぐに見つめてくれる目も、優しく僕の名前を呼ぶ声も、いつだって暖かい腕の中も全部好きなんだけど⋯鷹臣さんに伝わってるといいなぁ。
翌朝、いつものように鷹臣さんに起こされた僕はいつものように洗面所で支度をしてリビングに行ったんだけど、テーブルに朝食を並べた鷹臣さんに左手が取られシンプルな細身のリングブレスレットが着けられた。
どうしてか分からなくて目を瞬いたら「お守り」って言われる。
「お守り?」
「俺が社長になる前に使っていた物だよ。色んな苦労を一緒に乗り越えてきた物だから、遥斗の支えにもなってくれるといいんだけど」
「鷹臣さん⋯」
光に反射してブレスレットがキラキラしてる。
社長になる前って言っても、鷹臣さんはまだ若いからほんの二、三年前だよね。そんな思い入れのある大事な物を借りてもいいのかな。
じっとブレスレットを見てたら肩を押されて椅子に座らされ、オレンジジュースが目の前に置かれる。
「今度、お揃いの物でも買いに行こうか」
「え?」
「同じ物を身に着けていたら、離れていてもお互い傍にいるような感じがしないかな?」
「⋯⋯する、と、思います⋯」
「うん。だからネックレスでも時計でもキーホルダーでも、遥斗がいいと思った物をお揃いにしよう」
突然の話にさっきから瞬きしか出来ないんだけど、お揃いの物って言葉にじわじわと嬉しさが広がって口元がニヤけてしまう。
施設にいた時は喧嘩にならないようみんなで同じ物を持つ事はあったけど、鷹臣さんとのお揃いは僕だけの物だし恋人だからこその特権って事だよね。
どうしよう、何がいいかな。鷹臣さんも持つから大人っぽい物の方がいいよね。
頭の中であーでもないこーでもないと考えていたら、不意に肩が抱かれて額に唇が触れた。
「何なら、指輪でもいいよ」
「へ⋯」
「ゆっくり考えてごらん」
指輪って、ペアリングって事? 何だか凄く恋人っぽい。
ふっと微笑む鷹臣さんに言葉にならない感情が溢れてきた僕は、身体ごと向き直ると遠慮がちに頬へと触れる。意図を察して目を細めた鷹臣さんは何かを呟くとゆっくりと唇を重ねてくれた。
指輪があれば、大学でも鷹臣さんにって連絡先を渡しててくる人も減るのかな。
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