モテモテ王子の秘密をうっかり知ったら溺愛されるようになりました

ミヅハ

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番外編

ハッピースイートバースデー※

 一緒に暮らすようになってからは初めての櫂くんの誕生日。
 前々日から張り切って色んなものを作ったり飾ったりしたおかげで、リビングはすごくカラフルで賑やかになった。
 厚紙で〝HAPPYBIRTHDAY〟と〝KAI〟って切り取って壁に貼った物、折り紙を細く切って輪にして繋げた物、色とりどりのリボンと段違いになるように重ねて吊り下げた物。
 他にもたくさん誕生日っぽい物を用意したからか、櫂くんが「そこまでしなくても」って苦笑してたけど、せっかく自分で一から準備出来るんだからやり切りたいよね。
 ご馳走はもちろん、ケーキも俺が焼くんだ。
 ちなみに今年のプレゼントは腕時計で、ちゃんと贈る意味も調べたから知ってる。櫂くんが気付くかは分からないけど、それでもいいんだ。


 誕生日前日。
 本番は明日とはいえ、やっぱり日付が変わった瞬間にお祝いしたい俺はあとはもう寝るだけって状態でソファに座り時計と睨めっこしてた。

「奏斗、明日二限からだろ? 寝なくていいのか?」
「まだ寝ない」
「⋯⋯⋯」
「? 櫂くん?」

 朝が早いのも寝なきゃいけないのも重々承知してるけど、俺はどうしても一番最初に言いたいから首を振ったら、無言で近付いてきた櫂くんが俺の背中側の隙間に無理やり入ってきて足の間に挟んできた。
 手がお腹のとこに触れて擽るように撫でてくる。

「まだ二時間もあんのに、起きてられんの?」
「だ、大丈夫⋯だと思う」
「ふーん」
「あ⋯ちょ、待って⋯」

 何もない日は遅くても二十三時までには寝るから今も少し眠気はある。でも意地でも起きるつもりだから頷けば、ニヤリと笑った櫂くんが服の中に手を入れてきた。
 ゆっくりと胸元まで上がり、指先でツンとまだ柔らかい尖りをつつく。

「ん⋯っ」
「なら、寝落ちないで済む事するか」

 色気を孕んだ声に耳元で囁かれお腹の下が疼いた。
 こういう声に弱いって分かっててするんだから、ズルいよね。



 狭い場所をいっぱいに拡げられ、熱くて硬いものに勢いよく奥まで突き上げられた。
 ソファで向かい合ったまま繋がってるから、櫂くんにしがみついてた俺はその刺激に限界だった身体を強張らせて果てくったりと寄り掛かる。

「大丈夫か?」
「⋯うん⋯」
「ちょっと抜くな」
「んん⋯っ」

 腰が掴まれまだ芯を持ってるものがズルリと出ていく。その感覚にさえ敏感に反応する俺の頬に口付けた櫂くんは、そのままソファに押し倒して覆い被さってきた。
 櫂くんが寝落ちても大丈夫なようにって大きめなソファを買ったけど、こういう事する為には出来てないから狭い。でも櫂くんは気にしてないのか、俺の足を開くとまた中へと入ってきた。

「ぁ、や⋯」
「⋯中うねってんな」
「ん、櫂く⋯っ⋯」
「はいはい」

 軽く揺すられ首を竦めたけど、櫂くんとの距離があるのが嫌で両手を伸ばせばクスリと笑って身を屈め触れるだけのキスをしてくれる。
 離れたくなくて、櫂くんの首に腕を回して自分から何度も啄んでたら、浅く抜き差ししてるだけだった櫂くんが急に動きを速めた。

「ふぁ⋯っ⋯ん、ゃ、待って⋯」
「待たない」
「あ、やぁ、そこダメ⋯っ」
「奏斗⋯」
「ん、は⋯んぅ⋯ッ」

 ソファが壊れるんじゃないかってくらい激しく突かれ、抱き着く腕に力を込めて声を上げてたら唇が塞がれ舌が入ってきた。それから少しだけカサついた指に胸の尖りが撫でられ、同時に絡め取られた舌が強く吸われる。
 色んな場所を一度に攻められ、頭の中が真っ白になってきた。

「ふ⋯ん、ンン⋯っ、か、ぃく⋯も⋯」
「⋯っ、は、俺も⋯」
「あぁ、あ⋯だめ、イっちゃ⋯⋯ゃ、ん、んん―⋯っ!」
「⋯っ⋯」

 ぐるぐると渦巻いていた熱がひとつになって、じわじわと奥からせり上ってきて勝手に力が入る。目の奥がチカチカして、敏感なところばかりを擦られて限界を迎えた俺は、櫂くんの肩に顔を埋めるとくぐもった声を上げて達した。
 櫂くんもイったみたいで、動きが止まってから少しして俺の中から出て行く。

「⋯⋯やっぱ、ソファは思うように動けねぇな⋯」
「⋯ん⋯壊れるかと⋯思った⋯」
「そんな脆いもんは選んでねぇけど⋯なるべく控えるか」

〝なるべく〟なんだ。
 それよりも、二回イかされたからか疲労感でより眠気が増してる気がする。たぶん、今目を閉じたら一分経たずに夢の世界へ行けるんじゃないかな。

「奏斗、水」
「⋯ぅー⋯飲ませて⋯」
「ふ⋯可愛い。ふにゃふにゃ」

 腕を動かすのも億劫で閉じそうになる目蓋を瞬きながらねだれば、小さく笑った櫂くんがペットボトルの水を仰り俺へと口付けてきた。薄く開いた唇の隙間から冷たい水が流れ込むままに飲み、それを数回繰り返したあと唇を離した櫂くんは時計を見て苦笑する。

「まだ三十分以上残ってんな。どうする?」
「どう⋯?」
「もっかいヤる?」
「⋯もっかい⋯? ⋯⋯ん⋯する⋯」
「え、すんの?」
「? しない⋯?」

 頭の中ふわふわしてて櫂くんの言葉も深くは理解出来なくて、でも俺は櫂くんとなら何でもしたいから頷いたら、どうしてか櫂くんの方が驚いた顔をする。
 不思議に思いつつ問い掛けると、櫂くんは目を閉じて眉根を寄せたあと再び俺に覆い被さってきた。

「本当にいいのか?」
「うん⋯⋯ん⋯」

 聞きながら櫂くんの唇が首筋に触れゆっくりと下がっていく。擽ったいようなむず痒いような感覚に身体を震わせてたら胸の尖りにチュッとキスされた。

「あ⋯っ」
「前から思ってたんだけど、ここちょっとデカくなったよな」
「し、知らな⋯⋯んんっ」
「感度も上がったし」
「ぁ、ん⋯櫂くんが、いつも触るから⋯っ」

 柔らかな舌にねっとりと舐め上げられ、吸われて、尖らせた舌先でグリグリされると勝手に腰が揺れる。
 櫂くんがえっちのたびに触るからすっかり気持ち良さを覚えちゃって、した次の日とか服が擦れてちょっと大変だったりするんだよね。胸周りはキスマークも特についてるし⋯最近になって、もしかしたら櫂くんはおっぱいが好きなんじゃないかって思い始めてた。
 さんざん片側を弄った櫂くんが今度は反対の突起を口に含み、さっきまで舐めていた方を引っ掻くように指で擦る。

「あ、やぁ⋯両方は⋯っ」
「一緒に可愛がってやろうな」
「だ、だめ⋯⋯ぁ⋯ん、んぅ⋯っ」

 ただでさえ身体は敏感になってるし、甘えた声が出るほど感じる場所になってるところを同時に攻められるとお腹の奥で燻っていた熱が再び渦巻いていく。
 頭の下にあるクッションの端を握り立てた膝をもぞもぞ動かしてたら、自分でも分かるほどにヒクついている窄まりに熱いものが触れ一気に奥まで入ってきた。その衝撃に溜まっていたものが爆発し、俺は声もなく果てる。

「⋯――っ⋯!」
「⋯っ、ぶね⋯⋯奏斗、挿れただけでイった?」
「⋯あ、ぅ⋯⋯」
「ホント、可愛いな」
「や⋯あ、あ⋯待っ、て⋯ぁ⋯俺まだ⋯」
「ん⋯ずっとイってんね」

 櫂くんに中を擦られるたび、奥を突かれるたび、身体がビクビクして自身から残滓が飛ぶ。
 止まらない痙攣にどうしたらいいのか分からなくて、腕を伸ばして櫂くんの服を掴んだらその手が取られぎゅっと握られた。
 瞬間、動きが激しくなり俺は堪らず背をしならせる。

「んぁ、あ、や、だめ、それだめ⋯っ」
「はー⋯やば⋯中きゅーって締め付けてくる⋯」
「あぁ、あ、あ⋯っ、やだ⋯変なのきちゃ⋯」
「奏斗⋯っ」
「だ、め⋯⋯だめだめ⋯っ⋯ひぁ、あ、ん⋯も⋯イっ⋯――ッ⋯!」
「っ、く⋯!」

 もう訳が分からなくて、ただ追い上げられるまま限界に達した俺は、いつものトロッとしたものじゃなく水みたいな液体を迸らせた。短く声を発した櫂くんも出したんだけど、奥がじわっと熱くなって不思議に思う。

「⋯おく⋯あつ、い⋯」
「⋯⋯悪い。早く奏斗ん中挿入りたくて、ゴム着けずにヤっちまった」
「そっか⋯」
「あとで綺麗にしてやるな」
「ありがと⋯」

 ゴムを着けなかったからいつもと違う感覚だったんだ。
 それにしても今日のは激しかった⋯というより、凄く気持ち良かった。まだお腹の奥がドクドクしてる。
 あれ? そういえば俺、さっき何を出したんだろう。水っぽかったけど⋯⋯ま、まさか⋯。

「⋯櫂くん⋯」
「ん?」
「お、俺⋯漏らしちゃった⋯?」
「え? ⋯⋯ああ、違うよ。潮噴きってやつ」
「しおふき⋯?」

 って、クジラとかがプシューって頭のところから噴くやつ? 人間もそんな事出来るの?
 良く分からなくて眉尻を下げる俺に、櫂くんは微笑みながら髪を撫でてソファから降りる。

「俺も詳しくは知らねぇけど、気持ち良くて出るもんだから大丈夫だ。っつか、別に本当に漏らしても気にしねぇよ」
「お、俺は気にする⋯っ」

 好きな人の前でお漏らしなんて絶対に嫌だ。
 下着を身に着けた櫂くんはそんな俺に声を上げて笑い、俺の肩下と膝の裏に手を差し込むと短い掛け声と共に抱き上げる。汗で冷えていた身体に櫂くんの肌の温度が心地良くて擦り寄ったら、「こら」って叱られて額に口付けられた。

「またヤりたくなるからやめろ」
「⋯櫂くんって、元気だよね」
「ホントになー。奏斗の寝顔見てるだけでも勃つし」
「え」
「こんなに性欲あったのかって、自分でも驚いてる」

 寝顔って⋯それを聞いた俺の方がびっくりだよ。
 でも、それが俺だからっていうのは嬉しくて、叱られたけど櫂くんの首に腕を回して頬擦りしてたら俺のスマホが軽快な音楽を鳴らした。

「あ!」
「アラーム掛けてたのか」
「ありがとう」

 テーブルの上に置いていたスマホを取った櫂くんが俺に渡してくれて、テロンテロン鳴ってるアラームを停める。
 時計は零時ぴったりを表示していて、日付は十二月十日に変わってた。
 つまり、櫂くんの誕生日当日という事だ。
 俺はスマホをソファに落として再び櫂くんの首に抱き着き頬へと口付ける。

「櫂くん、お誕生日おめでとう」
「ありがとな」
「来年も一緒にお祝いしようね」
「ああ」

 どれだけ年を重ねても、誰よりも一番最初にお祝い出来たら嬉しい。
 鼻先を擦り合わせてくる櫂くんにクスリと笑い頬に触れた俺は、弧を描く唇へと自分の唇を重ねた。

 今日からの一年が、櫂くんにとって幸せで溢れる日々でありますように。





FIN.
感想 15

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