愛が重めの年下ワンコに懐かれました

ミヅハ

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夏の日の約束※

 俺と柊也の交際は思った以上に順調で、夏本番にもなった世間ではもうすぐ夏休みが来ようとしてた。
 柊也はあれ以来、女の子とも必要以上に近付かなくなって、腕に抱き着かれそうでも交わしてくれてるようだ。それを偶然見かけた時、俺に気付いた柊也の「言い付け守れたから褒めて!」ってドヤ顔が可愛くて⋯あとで頭撫で回してやったわ。


「なぁ、夏休みどうすんの?」

 柊也の看病をしに家にお邪魔してから、俺は時間さえ合えば放課後でも休みの日でも遊びに来ていた。柊也は何も言わないし、むしろ行くと嬉しそうだからついつい足を運んじゃうんだよなぁ。
 今は俺の後ろに座ってさっきから髪の匂いを嗅いでる柊也に聞くと、腹に回されていた手の力が強くなった。

「夏休みの間だけでいいので、ここに住みませんか?」
「え?」
「擬似同棲、みたいな」
「⋯俺と住んだら大変だと思うぞ?」
「新しい先輩を知れるなら大歓迎です」

 何という前向き。
 別に今更コイツ相手に取り繕うつもりはないけど、俺には家事能力なんてものないし存外ズボラだからなぁ。

「駄目ですか?」
「ダメって訳じゃないけど、そうなるとお前に頼りっきりになりそうだなって」
「いいですよ、全然頼って下さい」
「いいんだ。⋯ま、母さんがオーケー出したらな」
「必要なら俺も一緒に行きますから」

 何でだよって突っ込みたかったけど、そうまでして俺といてくれたいんだなって思うと顔がニヤける。コイツ、俺の事好きすぎだろ。
 髪に頬擦りしてくる柊也に手を上げ、首の後ろに回して引き寄せ軽く唇を合わせる。
 目を瞬いた柊也がにこっと笑い、俺の頬に手を添えると俺がしたのよりも深めのキスをしてきた。舌を絡めているうちに中心がムズムズしてきて、膝を擦り合わせてたら熱を持つ手にズボンの上から包むように撫でられる。

「んっ」
「⋯先輩⋯」
「あ、こら⋯ん、揉むなって⋯」
「だって大きくなってますし」
「ん、ん⋯」

 男だし触られれば反応するのは当然で、しかもそれが好きな人の手なんだからもはや生理現象どころじゃない。
 柊也はベルトを外しチャックを下ろすと下着からすっかり反応しきった俺のを出して握り込んだ。上下に擦られ腰が震える。

「ぁ⋯ん⋯」
「すご⋯先っぽヌルヌル」
「ん⋯っ、柊也⋯気持ちい⋯」
「⋯柚琉先輩」
「ンッ」

 優しく名前を呼ばれまた唇が塞がれる。柊也が手を動かすたびに卑猥な音がして、唾液の絡まる音と混ざって物凄くエロい。
 絡み合っていた舌が強く吸われると一気に熱が集まった。

「ふぁ⋯あ、しゅ⋯や⋯っ⋯も⋯」
「先輩可愛い。イっていいですよ」
「ぁ、や⋯イく⋯っ、ん、んん⋯ッ」

 柊也が顔にキスをしながら甘い声で言うものだから、俺は目の前の服を掴み身体を強張らせて果てる。余韻で小刻みに震える俺を宥めるように髪やこめかみにも口付けてる柊也だけど、俺のケツにデカいの当たってんだよな。
 ティッシュで綺麗にしてくれてる柊也の膨らんだ場所に軽く手をやればピクっと反応した。

「⋯これ、どうすんの?」
「そのうち治まりますから」
「やってやろうか? 何なら口で」
「え!?」
「やった事ないけど」

 中指の腹で焦らすように撫でながらそう言えば、眉根を寄せていた柊也が俺の手を掴んで外し顔を覗き込んできた。
 その目が少し怒ってるように感じて首を傾げたら、さっきまで柊也のに触れていた指が軽く噛まれる。

「あったらめちゃくちゃ嫉妬してます」
「そ、うか」
「なので、今度させて下さいね」
「うん⋯⋯ん?」

 俺がお前にするんじゃなくて、お前が俺にすんの? 何で? 今の会話の流れでどうしてそうなった?
 困惑する俺にクスリと笑った柊也は今度は俺の首筋に鼻先を寄せ嗅ぎ始めたけど、何か本当に犬みたいだな。ってか、そんなとこ匂ったって汗臭いだけだろうに。
 しかも擽ったいし。

「柊也、嗅ぎ過ぎ」
「だって先輩、いい匂いするから」
「香水も何もつけてないけど」
「つまり、れっきとした先輩の匂いって事ですね」
「その言い方、変態くさい」
「先輩相手には変態にもなりますって」

 どういう理屈なんだ、それは。
 あ、そうだ。そういえばちょっと前に花火大会のチラシ貰ったんだった。友達と約束される前に声かけとかないと。

「なぁ、8月のさ⋯」

 だけどチラシを見せようとした時、柊也のスマホが震えて言葉が途切れた。確認した柊也が目を瞬き、「ちょっと出てきます」と言って立ち上がりベランダへ向かったのを呆然と見送る。
 俺といる時は基本的にスマホが鳴っても放置なのに。

「あ、もしかしたらご両親からとか」

 夏休みだし、遊びに来ないかーみたいな。でもそれなら俺の前でも出そうだけどな。

「⋯⋯⋯」

 考えれば考えるほど変な方向にいきそうで、軽く頭を振って払った俺は水滴がつきまくったグラスを片付けようと腰を上げキッチンに運んで洗い物をする。
 これにもだいぶ慣れたけど、最初は泡で滑って何度も割りそうになってたんだよな。
 我ながら成長したもんだと思いながら洗い終え、手を拭いて戻るとちょうど柊也も電話を終えたところだった。
 何か、複雑そうな顔してる。

「どうかしたか?」
「え? あ、いえ、何でもないですよ。それより先輩、さっき何を言い掛けたんですか?」

 何でもないって感じではないけど⋯俺が首を突っ込むのも違う気がするし言いたくないならいいや。
 俺は再びチラシを手にして柊也に見せる。

「花火大会あるんだけど、この日空いてるか?」
「はい、大丈夫です」
「よし、じゃあ行こ。約束な」
「はい」

 こういうイベントに恋人と行くのは初めてだ。
 嬉しくて堪らず頬を緩ませてたら何故か抱き締められて頭を撫でられた。嫌じゃないけど照れ臭くはある。
 いろいろ気になる事はあれど、まずは夏休み中の話を親にしないとなーと思いながら柊也の背中へと腕を回した。
 多少の渋りはあれど、許可はしてくれそうだけどな。
感想 3

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