愛が重めの年下ワンコに懐かれました

ミヅハ

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出張前夜※

 柊也が出張に行く前日、瑠璃ちゃんはお泊まりセットを持って元気よく学校へと向かって行った。柊也も納期の近い仕事を片付ける為に出勤して遅くても定時には帰って来るらしい。
 俺も今日は大学からのバイトで帰宅は夕方になるから、せっかくだし夜ご飯は外で食べようかという話になった。
 ここ最近は柊也も忙しくしてたし、何か久し振りのデートな気がする。

 待ち合わせて、ファミレスでデザートまで食べた俺たちは帰宅して風呂に入り、今はソファに腰掛けてまったりと映画を見ていた。
 ちなみに俺が座ってて柊也はそんな俺の膝を枕にして寝転んでる。

「この男、見るからに怪しいのに何で誰も疑わないんだろうな」
「別で疑わしい奴がいるからとか?」
「え、いた?」
「俺はあの男の方が怪しいと思う」

 俺が怪しんでた小太りの男じゃなく、柊也はマッチョな男を指差す。
 そういえば、コイツも事件当日のアリバイがなかったな。

「どっちかが犯人なんかね」
「意外な人物だったりするかも」
「ありがちな展開か」

 もしかしたらあの女の人かもしれないし、あっちのヒョロっとしたひ弱そうな男かもしれないし。最後まで分からないならそれはそれで面白い。
 柔らかい柊也の髪を撫でたり弄ったりしながら映画を見てたんだけど、無意識なのか柊也の手が俺の太腿をさわさわし始めるから変な気になってきた。
 いくら2人きりとはいえ、明日から1週間はいないんだからもうちょっと何気ない時間を過ごしたいんだけど。
 でも危惧していた以上はなくて、最後まで映画を見終った頃にはもう10時を回ってた。

「柚琉」
「ん?」
「俺、やってみたい事あるんだけど」
「やってみたい事?」

 もう結構遅めの時間なのに、今から出来る事なんてあるだろうか。
 首を傾げて柊也を見下ろすと、仰向けになりこっちを見上げた柊也がニヤリと笑う。
 何か、嫌な予感するんだけど⋯。


 時計の音しかしない静かな寝室のベッドの上、俺は内側がふわふわな素材で保護された手錠をかけられ、猫耳のカチューシャと鈴のついた首輪を着けられてた。
 しかも下着もとっぱらわれて柊也のシャツだけを着ている状態だ。

「お前にこんな趣味があるとは思わなかった」
「俺はワンコで柚琉はネコだって言ってた人がいたから、いつか着けて貰おうと思ってたんだよね」
「猫耳はともかく、何で手錠なんだよ」
「何となく。それにしても、似合うね柚琉」
「嬉しくない」

 確かにコイツは犬だ。こういう時は狼化するけど、普段はゴールデンレトリーバーみたいな大型犬並に懐っこいしじゃれてくる。
 口調も柔らかいし無垢で人畜無害だけど、セックスの時はSっ気があってわりと強引。おまけにデカくて萎え知らずな絶倫で何度気を失わされた事か。
 おかげでとんでもない快感を味わわせて貰えてるけど、体力おばけに付き合うこっちの身にもなって欲しい。
 それにしても、この状態だと普通に抵抗出来るけど。

「固定しなくていいのか?」
「そこまで拘束したい訳じゃないし、手錠はオマケみたいなものだから」
「ふーん」
「柚琉、にゃーって言って?」
「⋯⋯にゃー」

 どんなお願いだとも思ったけど、もうここまで来たら1つ拒否るのも意味がない気がして、俺は柊也を睨みながらやる気なく応える。
 そんな俺が面白かったのか、柊也はにこにこしながら人差し指で鈴を鳴らしてきた。

「あはは、ガンくれネコだ」
「変な要求しやがって⋯」

 楽しそうな柊也に眉根を寄せてそう返せば、ふっと笑ったあとおもむろに俺の膝に手をかけて割り広げ、身を屈めて裾を捲るとまだしょぼんとしている俺のを咥えた。

「⋯っ⋯」

 まさか初手で咥えられるとは思ってなかったからびっくりして息を飲み、眼下で動く頭に得も言われぬ気持ちになる。
 わざとなんだろうけど、音を立てながら吸われて扱かれればあっという間に大きくなった。

「⋯っ、ん⋯」

 でも前だけじゃイけない俺は物足らなくて柊也の頭を離そうとするけど、逆に深く咥え込まれて力が抜けてしまう。
 そもそもゲイだってフェラがダメって人はいるのに、本来はノンケであるコイツは何で躊躇いもなく口に入れられるんだ?

「ん⋯柊也⋯っ⋯」
「こっち触って欲しい?」
「⋯分かってるくせに⋯!」

 その余裕っぷりがムカつくな。
 ムッとして軽く頭をはたくと、笑いながら身体を起こした柊也がベッドサイドの引き出しからローションを取り出し、手の平に出して温めてから入り口へと塗り付けてきた。それから指を1本挿入し、ゆっくりと抜き差しを始める。

「ぁ、ん⋯」
「もう2本目入りそうなくらい柔らかい」
「んん⋯っ」

 数回具合を確かめたあと、言葉通り2本目の指が入ってきた。
 例え3本入っても柊也の太さには届かないけど、それでも狭い場所を拡げるように動かされると腰が震えて無意識に背中が丸まる。
 ぐるりと円を描くように中が擦られ思わず柊也の手首を掴んだら、頬にキスされ反対の手に背中を支えられながら押し倒された。
 前立腺を集中的に刺激され勝手に身体が震える。

「や、ぁ、あ、そこだめ⋯っ」
「駄目じゃない駄目じゃない」
「バカ⋯っ、ぁ、う⋯ん⋯っ」

 俺の悪態なんて何のその、まるで小さい子供を宥めるように言いながら抜き差しを早めた柊也は、空いている手で俺のを握るとリズムを合わせるようにして動かし始めた。
 堪らず声を上げて果てた俺の中から指を抜き、覆い被さってきた柊也の熱い切っ先が少しだけ挿し込まれる。
 いつもより性急なのは時間がないからだろうか。
 1週間後に帰って来たとしてもすぐえっち出来る訳じゃないもんな。

「⋯柚琉」
「ん⋯?」
「愛してるよ」
「いきなり何⋯っひぁ⋯!」
「⋯っ⋯」

 愛情を素直に口にしてくれる奴ではあるけど、唐突な告白に眉を顰めたら一気に奥まで突き入れられた。息が詰まってハクハクする俺に柊也は優しく微笑み、手錠が掛けられた腕を頭の上に持って行く。
 それを柊也の手で固定されたまま律動が始まって、指じゃ届かないくらい奥を突かれると気持ちいいだけしか考えられなくなり俺は背をしならせた。

「あぁ、あ、や、柊也⋯っ」
「1週間分⋯たっぷりしようね」

 俺を組み敷く柊也のそんな囁きと笑みにゾクリと身体が震える。
 もしかして、このまま精魂尽きるまでヤられるのだろうか。
 でも多少乱暴にされるのも悪くないかもって思うあたり、俺って案外Mの素質があるのかもしれない。
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