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第1部 1章 始まりの大地
クリエイト
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私の名前は鷹匠美月。不運な事故で死んでしまい、ただいま女神様と一緒に転生の準備中だ。転生先の種族はデュラハンに決定したけれど、それ以外にも要望が通りそうなので伝えてみることにした。
「じゃあ、背の低い美少女にしてください! これだけはお願いします!」
「美少女デュラハンですか? できますけどどうして?」
「いや、記憶の中にある男のデュラハンにいい思い出がなくて。それに、私って生前は身長が高くてあまりかわいいお洋服とかも着れなかったんですよね。なので、身長は低い方がいいんです」
小学校3年生の時には周りより群を抜いて高く、その後も高止まりしたせいで、中々かわいい服には縁がなかったのだ。かわいい服を着て友達と歩いていると、どうしてもお姉さんに見られるので目立ってたんだよね。
「美月さんは変わった方ですね。そちらの世界にはデュラハンなんていなかったと思いましたけど、そんなに想像力が働くものなのですか……」
「嫌なものは嫌なんです!」
絶対に譲れない覚悟で女神様に言い返す私。本当にこれだけは叶えて欲しいのだ。
「その程度は問題ありませんね。他には?」
「ほ、本当ですか!? よかった。後は……」
いくつか考えを巡らせるものの、直ぐには思いつかなかった。
「待って、これはいい考えかもしれない」
「何か思い浮かびました~」
律儀に女神様は私が考えている間、空にぷかぷか浮かびながら待ってくれていた。そんな優しい女神様に私は思いついたことを伝えてみる。
「はい。人間に化けるって言うのはできますか?」
「なるほど~。そういうことならいい前例がありますからそれを使いましょう」
「前例って他にもデュラハンになった人が?」
私と同じ考えをする人もいたんだなぁと女神様に聞いてみる。
「いましたけど、その方はデュラハンではなくラミアでしたね。人間形態になると魔物の特性が消えて人になるのです。ただし、能力は激減しますけどね。そのペナルティを受け入れる代わりに使うポイントが少ないのですよ。普通は魔物が人間に変身ってなるとそれだけで目いっぱい使っちゃいますからね~」
どうやら女神様の答えから察するに、転生に関係する要望にはいくらか用意されているポイントを消費するようだ。私が強い種族でも色々叶えてもらえることから、転生する種族にはポイントを消費しないのだろう。こんなところで昔やってたRPGの知識が生きるなんて。死んでるけど……。
「じゃあ、それでお願いします!」
「そうだ!美月さんにはサービスして、残りのポイントで他にも役立ちそうな機能を付けておきますね」
「いいんですか?でも、特別扱いになるんじゃ…」
私はうれしいけど、女神様の立場的には大丈夫だろうか?さっきも世界のバランスについて述べられていたし。
「あっ、それは大丈夫ですよ~。さっき言った通り、その人はラミアでしたからね。人型になるには尻尾を消して足にしたり、生殖器とかも変えたりとやることが多かったのです。その点、美月さんは元から人型。顔とかも人間と一緒ですから、変化といえば本当に魔族と人間の切り替えぐらいです。切り替えのスイッチは頭を首に乗せたら変化するようにしておきますね~」
そう言うと女神様はコンソール画面のようなものを浮かび上がらせて、何かを入力している。
「これで完了! 頭が少しでも浮いたら魔族に戻っちゃうから気を付けて下さいね。それと、人と魔族では使える魔法が変わるように細工しておきました。これで、人間形態で魔族とばれにくくなったはずです。後はちゃんと生殖器も機能しますからね。ただし! 元々は魔族ですから体が成長しないことには気を付けて下さい。一か所には長く留まらない様に」
女神様から残りの特典内容と注意を聞かされる。結構豪華だし、今後の生活に生かせそうなものばかりだ。
「ありがとうございます! これで第二の人生が楽しく送れそうです」
「それは良かったです。魔法や言語は覚えさせておくので頑張って下さいね~」
「はい。それでは鷹匠美月、行ってきます!」
「いってらっしゃ~い」
こうして私は女神様に見送られて、新たな大地に足を踏み入れたのだった。
「いってらっしゃい、メイリア……」
「じゃあ、背の低い美少女にしてください! これだけはお願いします!」
「美少女デュラハンですか? できますけどどうして?」
「いや、記憶の中にある男のデュラハンにいい思い出がなくて。それに、私って生前は身長が高くてあまりかわいいお洋服とかも着れなかったんですよね。なので、身長は低い方がいいんです」
小学校3年生の時には周りより群を抜いて高く、その後も高止まりしたせいで、中々かわいい服には縁がなかったのだ。かわいい服を着て友達と歩いていると、どうしてもお姉さんに見られるので目立ってたんだよね。
「美月さんは変わった方ですね。そちらの世界にはデュラハンなんていなかったと思いましたけど、そんなに想像力が働くものなのですか……」
「嫌なものは嫌なんです!」
絶対に譲れない覚悟で女神様に言い返す私。本当にこれだけは叶えて欲しいのだ。
「その程度は問題ありませんね。他には?」
「ほ、本当ですか!? よかった。後は……」
いくつか考えを巡らせるものの、直ぐには思いつかなかった。
「待って、これはいい考えかもしれない」
「何か思い浮かびました~」
律儀に女神様は私が考えている間、空にぷかぷか浮かびながら待ってくれていた。そんな優しい女神様に私は思いついたことを伝えてみる。
「はい。人間に化けるって言うのはできますか?」
「なるほど~。そういうことならいい前例がありますからそれを使いましょう」
「前例って他にもデュラハンになった人が?」
私と同じ考えをする人もいたんだなぁと女神様に聞いてみる。
「いましたけど、その方はデュラハンではなくラミアでしたね。人間形態になると魔物の特性が消えて人になるのです。ただし、能力は激減しますけどね。そのペナルティを受け入れる代わりに使うポイントが少ないのですよ。普通は魔物が人間に変身ってなるとそれだけで目いっぱい使っちゃいますからね~」
どうやら女神様の答えから察するに、転生に関係する要望にはいくらか用意されているポイントを消費するようだ。私が強い種族でも色々叶えてもらえることから、転生する種族にはポイントを消費しないのだろう。こんなところで昔やってたRPGの知識が生きるなんて。死んでるけど……。
「じゃあ、それでお願いします!」
「そうだ!美月さんにはサービスして、残りのポイントで他にも役立ちそうな機能を付けておきますね」
「いいんですか?でも、特別扱いになるんじゃ…」
私はうれしいけど、女神様の立場的には大丈夫だろうか?さっきも世界のバランスについて述べられていたし。
「あっ、それは大丈夫ですよ~。さっき言った通り、その人はラミアでしたからね。人型になるには尻尾を消して足にしたり、生殖器とかも変えたりとやることが多かったのです。その点、美月さんは元から人型。顔とかも人間と一緒ですから、変化といえば本当に魔族と人間の切り替えぐらいです。切り替えのスイッチは頭を首に乗せたら変化するようにしておきますね~」
そう言うと女神様はコンソール画面のようなものを浮かび上がらせて、何かを入力している。
「これで完了! 頭が少しでも浮いたら魔族に戻っちゃうから気を付けて下さいね。それと、人と魔族では使える魔法が変わるように細工しておきました。これで、人間形態で魔族とばれにくくなったはずです。後はちゃんと生殖器も機能しますからね。ただし! 元々は魔族ですから体が成長しないことには気を付けて下さい。一か所には長く留まらない様に」
女神様から残りの特典内容と注意を聞かされる。結構豪華だし、今後の生活に生かせそうなものばかりだ。
「ありがとうございます! これで第二の人生が楽しく送れそうです」
「それは良かったです。魔法や言語は覚えさせておくので頑張って下さいね~」
「はい。それでは鷹匠美月、行ってきます!」
「いってらっしゃ~い」
こうして私は女神様に見送られて、新たな大地に足を踏み入れたのだった。
「いってらっしゃい、メイリア……」
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