パークラの荷物持ちと魔法使いがパーティーを組んだら

クロタ

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第1話 冒険の途上

「あっ、ハッ………んぅっ……!」

昼なお暗い森の中で、俺の嬌声だけが響き渡る。
後は衣擦れと、肉体同士がぶつかる音。
それと、あらぬ所から聞こえる粘着質な水音に、俺のなけなしの理性は羞恥で擦り切れそうだ。

「ハッ、ふっ………、おい、ラント、少し緩めろ………っ、食い千切るつもりか」

先程から俺に伸し掛かり、思う様に蹂躙しているのはアンタだろうがと、声を大にして言いたい。
しかし口を突いて出るのは意味の無い喘ぎ声ばかり。
そもそも先に口淫をさせられたせいで、コイツの精液が喉に絡んで喋りづらい。

「ハッ、はっ、ふ、無理ぃ……あっ!」

息も絶え絶えに反論すれば、ようやく通じたらしい。
秀麗な眉を顰めて「仕方ない」と吐息の合間に、そう呟く。
片や服を剥かれ、ほぼ全裸状態の俺に対し、彼はローブをきっちり着込んだままだ。
それでも行為のせいか息は乱れ、いつもの怜悧な白皙は朱を刷いたようにうっすら色付いていた。

ふと頭上にあった彼の顔が、俺に近付く。
サラリと長い髪が溢れ落ち、敏感になっている肌はその僅かな刺激にすら感じてしまう。

「んっ……!」

朝せっかく綺麗に結ってやったのにと、少し残念に思う。
けれど彼の髪を乱した原因も俺なので何も言えない。

「あっ!?」
「ン………」

ちゅっと直接的な刺激が、胸の先端に与えられる。

「あっ、ン! それっ、くすぐったい、からっ、いやだって……!」
「本当に、それだけか?」

胸への愛撫と同時に、ゆるゆると俺を穿ちながら、彼は鼻で笑う。
何も知らなかった俺の身体を暴いたのは、この男だ。
どこをどうすれば鳴くかなんて、腹立たしい事に身体の持ち主である俺以上に良く知っている。

「んぁ! ま、待てって、そんなに、深く——ああぅ!」
「ふっ……ほら、口が緩んできた」

箍は簡単に外れた。
一旦緩んでしまえば、この身体は快楽に従順だ。
ズブズブと男の肉棒を腹の底まで受け入れて、やわやわと吐精を強請るのだ。

「あっ、ひぅ、あっ、ハッ、はぁっ! んっっ——!!」
「おい、私より、先にいくなっ!」
「あああっ!?」

骨ばった手で腰を強く押さえつけられれば、俺に逃げ場は無い。
ガツガツと抉るように犯され、ヤツの腹で陰茎が擦られれば、俺はあえなく果てた。
口で、手で、後ろからの刺激で、俺自身が今日何度射精したか、朦朧とした頭では数えられなくなっていた。

ぐったりと仰ぎ見れば、彼の空色の瞳と視線が合った。
その唇が俺と重なる。
いまだ激しい抽送を繰り返しながらも、口づけは嘘のように優しい。

もともとこの行為に愛は無い。
俺達が交わすのは、あくまで一時的な契約だ。
仲間としての情はあっても、勘違いしてはいけない。

「んっ、んぅ——っっ!!」
「ふっ———!」

口内を舌で愛撫されながら、腹の中で熱い滴りを受け止める。
浅ましくも一滴も残さず搾り取るように、肉壁が蠢動するのが自分でも分かる。

「あっ、あ………っ、ふっ」

ずるりと男の肉棒が体内から出て行く。それを惜しむかのように無意識に穴がひくつき、吐き出された精液が尻を伝って地面に垂れた。
少し前の自分からは、到底信じられない痴態を、俺は他人の前で晒している。
まだ興奮冷めやらぬ目で俺を凝視しているこの男も、こんな未来は想像すらしていなかっただろう。

俺達はこのダンジョンにいる限り運命共同体だ。

「………ラント、もう一回……」
「本当に、もう一回だけだぞ……ロワ」

俺の答えを聞く前に再度のしかかってくる強引な男の背に腕を回す。

この階層の魔物は排除してある。
他の冒険者パーティーと鉢合わせになる可能性は………皆無では無いが、今は頭から追い出した。
これは俺達が深部に潜る為に必要な行為だ。
羞恥はあるが嫌悪は無い。それで十分じゃないか。

「ラント、私を受け入れろ」

身体をひっくり返され、尻の奥まで晒される。
性急過ぎる行動に文句の一つもつけてやろうと振り返れば、彼——ロワは笑っていた。

「何だ。お前も足りなかったのか」

腹一杯だと言う前に、自分の口角が上がっている事に気付く。
俺は今、どんな顔をしていた。

より淫らに、激しくなる一方の行為とは裏腹に、頭の片隅が冷えていく。
しかしこの一時の冷却も、彼に与えられる快楽の前では炎に投じた氷のように、ドロドロに溶かされてしまう。

それまでの僅かな時間に、2人だけのパーティーの唯一の仲間である、彼———魔法使いロワとの出会いを、快楽に脳を炙られながらも俺は思い出していた。

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