【完結済】高校時代に書いたファンタジー小説を原文ママで投稿してみる

蒼(あお)

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本編(神域編)

第八十九話 背中合わせ

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 聖が神界に戻ってきて、もうひと月は過ぎていた。

その間七大神やその協力者達は、一度も神域から出ていない。

「・・・あ、焼刃。」

霧の中に座っている彼を、聖は見つけた。

「ん?」

「いや・・・ぼやーっと歩いてたらあんた見つけただけだけど。

神界、どうなってんのかなーっと思って。」

「気になるよなぁ・・・。」

なんせ、ひと月だ。気にならないはずがない。

「・・・・お前は順番待ちか?」

焼刃が、訊いた。

「うん。今シヴァが相手してもらってるからね。

在人様ってすげえよなぁ・・・。休み無しにずーっと俺達の相手してさ。」

聖は焼刃の隣に座る。

「まぁ・・・あの人はこの世界で一番強い人だからな。誰よりも。」

「・・・・・・俺は・・・・この一ヶ月で、どんだけ強くなれたんだろうか・・・。」

聖は自分の手を見る。

「わかんねぇよな、相手があの人だと。進展無いような気ばっかりして。」

妙な“勝負”を仕掛けられたのは、結局あの日だけだった。

あとはひたすら闘って、闘って、闘い抜くだけだった。

「・・・・・シヴァ・・・か。」

焼刃は呟く。

「ん?やっぱ呪詛のこと?」

「・・・まぁね。後悔するようなタイプじゃないのは、わかってんだけど。

やっぱ勿体ないよなぁと思って・・・。」

「・・・・・・後悔?」

聖に聞き返されて、焼刃はあっと口をつぐんだ。

「・・・・・。」

詳しく聞きたそうな顔をする聖。

「まぁ・・・口止めもされてないからなぁー・・・。聖夜も、知ってる話だけど。」

「んー・・・あの人とは喋りまくってるからいいや。」

焼刃は、寝ころんだ。

 

「あれは・・・もう思い出せないや。随分昔だよ。

ジャムラが倒れて、神界もそれなりに落ち着いてきて・・・

やっとひといきつけそうだなと思った頃、

人間界ではとんでもないことが起こってたんだ。」

「・・・・とんでもないこと?」

聖はあっさり聞き返す。

「大戦争さ。大国の軍と小国の連合軍。

っていうかぶっちゃけ、神界王ジャムラの時と同じパターンで、

大国が小国を次々と戦争で負かして吸収していったのさ。

だから、大国の軍は“大陸統一軍”とかなんとか言われてたっけな。

で、まだ侵略されてない小国が軍事同盟を結んで出来上がった

連合軍のまたの名は“大陸解放軍”。

結局結果は“大陸統一軍”の勝利でとある王の絶対王政の時代が

数年続くんだが・・・そうなるとやっぱり現れるんだよ。」

「何が?」

「“レジスタンス”。」

レジスタンスとは侵略者に対する抵抗のことだ。

そしてそれをする集団そのものをレジスタンスと呼ぶこともある。

「俺達もそうだぜ、ちょっと反則だけど神界王ジャムラに対抗しようとする

“反乱軍”を無視して

反乱起こして今の神界立てたんだからな。これもレジスタンスだ。」

「その人間界のレジスタンスを・・・神が手助けすることにでもなったのかよ?」

「あたり。本当は良くないんだけどね。あんまりにもジャムラの時と似てたから、

特別って事で七大神はレジスタンスに協力したんだ。」

焼刃は足を組んだ。

「その“レジスタンス”のリーダーがなんと。女だったのさ。勿論、人間の。」

「・・・・・・・・!」

神の女と人間の女は、大きく違う。

人間は寿命があるために身体能力は衰えていく。

また、女は力が弱く衰えるのも速いため、あまり闘いの場には出ないのだ。

逆に神の女なら、半永久的に自分を鍛えられるので

男並みに強くなることだってある。

楓がいい例だ。

「すんげぇシッカリしてるけど、美人でさ。そのくせ強い。

彼女の槍の前に立ってられる兵士はそうそういなかったね。」

「・・・・・・・・・・・・。」

聖は黙って聞いていた。

「レジスタンスは勝利した。絶対王政も崩れた。

目的が達成された集団は、それぞれの帰るべき場所に帰った。

国はまた、小さく分かれていった・・・。

役目の終わった俺達も、勿論神界に帰ることになった。」

焼刃は、そこでにんまりする。

「でも・・・レジスタンスのリーダーは恋しちまったのさ。

住むべき場所の違う種族・・・神に。」

「・・・・シヴァか。」

「そ!」

焼刃は嬉しそうである。うわさ話が好きなのか。

それとも、人の恋話が好きなのか。

「で、シヴァの方も満更でも無かったらしくたまーに人間界に降りたりしてた。

俺達も、別にいいだろと思ってほっといてた。」

「・・・・・・・・・・。」

あの男、色事には無縁かと思っていたがそうでもないらしい。

だがここで、焼刃の顔は暗くなった。

「ある時、七大神反対派の奴が人間界に入り込んで・・・・女の方に呪詛をかけた。

それこそ、人間じゃひと月も耐えられずに死んでしまうよな呪詛を。」

「・・・・・・・・・!!」

女の・・・方に?

「シヴァはその時、迷わなかったらしい。

すぐに女の魂にかけられた呪詛を、自分に移し替えた。

そう・・・自分で自分に呪詛かけたのさ。」

「・・・・・・っ・・・・!」

「人間だったらすぐ死ぬだろうが、

神だったらなんとか死なずに済むようなもんだった。

だから、術者を探せばなんとかなるだろうとも思ってた。」

だいたい、わかった気がする。

「ところが・・・術者はもうこの世を去っていたのさ。

俺達の手の出せない黄泉の国に、魂は逃げちまってたってわけ。」

術は、種類によっては術者の魂を壊さない限り解けないものもある。

「・・・・・じゃあ・・・あの呪詛は・・・。」

「永遠に解けない。」

愛する者の命のために、一時の苦しみを引き受けるだけの筈だっただろう。

だがそれは、“永遠の”苦しみのはじまりだったのだ。

「しかも・・・女の方は・・・その一年後彼女の国で起きた暴動に巻き込まれて・・・

還らぬ人となった。」

「!!」

「シヴァに残されたのは・・・呪詛だけだったんだ。」

焼刃の顔は、暗く・・・寂しそうだった。

「そんな・・・事って・・・。」

「あいつはあれから、女に近づこうともしない。波人とは対極だよな。

あいつはローザがいなくなってから、ナンパの回数増えたから。」

まぁ、そこは性格の問題もあるだろう。

「でも・・・あいつも、波人も・・・言わねぇんだよ。一回も。“後悔した”なんて。」

波人は、ローザを失ったときに左腕に怪我をした。

その時すぐ治癒すれば治ったものを、放置し悪化させたとシヴァから聞いている。

「・・・・大切な者・・・護りきれなかった気持ちって・・・やりきれねーんだよ。」

焼刃は頭を抱える。

彼だって・・・聖夜や、ローザを失ったとき悲しんだだろう。

「・・・・シヴァ・・・波人・・・。」

聖は呟く。いつも苦しさなど感じさせない彼らが、背負っていた過去。

「俺達が犠牲・・・嫌いなのは・・・なにも平和の為ばっかりじゃない。

何より・・・辛いんだ。そうやって、暴動とかで誰かが悲しむってのが。

一番大切な者を失ってしまう者が・・・たくさん出るってのが。

俺達が、辛いんだ。」

しかし・・・“神界・魔界統一政策”では大規模な暴動が起こった。

「・・・・・・・・・・・・・。」

焼刃は頭を抱えたままだ。

「やな話・・・させちまったな。」

「いいよ。言い出したのは俺だし・・・最初の方は結構いい話だろ?」

それでも、焼刃は俯いている。

「・・・・・・・・・・・・・・。」

「シヴァの稽古、終わったかな?・・・お前、行ってみたらどうだ?」

焼刃は勧める。

聖はおとなしく言うことを聞いた。

彼自身、やりきれない思いを抱いていたからだ。

 

・・・・間違いなく・・・自分も彼を傷付けた、と。

運命だと思いこみ・・・黄泉に行ったのだ。まだ生きているとも気付かず。

彼が自分のことを考えていてくれたのは、剣を教わったからわかる。

彼はいつも・・・自分が、聖夜にならぬよう・・・気を配っていたのに。

 

「ぜってー、もう死ぬもんか。」

聖は霧に呟いた。誰にも聞こえぬよう。

仲間が死ねば傷つく。それに例外はない。

自分もその輪の中にいる以上、勝手に死ぬなど許されないのだ。

彼は・・・聖はそう思った。

 

 

「ったく。話しやがったな?」

霧の中から、シヴァが現れる。

「ごめん。口が滑った。」

焼刃は手を合わせた。

「まぁ・・・いいさ。隠すことでもないからな。」

焼刃とシヴァは、背中合わせに座って何もない霧を眺めた。

「それに・・・。」

シヴァが呟く。

「何?」

「嫌な記憶・・・ばっかりじゃない。」

「・・・・・・・・。」

そう、結果が最悪になってしまっただけで。

「俺は実際、後悔なんてしてない。」

「・・・だろうねぇ・・・。」

背中合わせは、心が落ち着く。

自分の背中を任せられるのは、気の知れた仲間だけだ。

「でも聖の時は後悔した。」

「・・・・・・・・。」

シヴァは髪を掻き上げる。

「俺は、あいつをずっと否定し続けてたんだ。

“聖夜と”同じ身体を共有せねばならなかった聖を。その存在をずっと否定してた。

その前に楓が助かってたんだ、俺がもっと現実を見てりゃ・・・

奴は黄泉に行かずに済んだかもしれねぇ。」

「だからお前が行ったのか。」

聖を、呼び戻しに。

「俺は、“聖”という存在の本質を何もわかってなかった。

奴を護れる気でいたんだ。でも実際は・・・護られただけで。」

「でもお前がお前を責める必要は、無いと思うけど?」

焼刃はシヴァに、もたれかかる。

「俺だってそうさ。すばる、護るつもりでいて・・・結局ひとりにしちまった。

俺が居眠りこいてる間に、すばるはどう思ってたんだろうなって・・・。

で、俺は今回・・・あいつを連れて旅することにした。

そんとき、あいつ何て言ったと思う?」

「?」

シヴァは、焼刃の言っている意味がわからなかった。

「“私、野蛮な妻になるから”・・・・だってさ。」

「・・・・・・・・。」

シヴァは上を見た。

焼刃にもたれ返した。

「・・・っ重いっつうの!自分の体重考えろ!」

焼刃はシヴァを押し返す。

「・・・・・大切なのは、この先ってか。」

シヴァは呟く。

「・・・・そゆこと。過去なんて変わんねぇんだからさ。」

今からでも遅くはない。

今から、変わればいい。

そうすれば、“これから”は変わるのだから。
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