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本編(最終章『神界防衛』後編・ニ班編~最終決戦)
第百二十六話 亜神・羅唯
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暴れ回る黒龍。
黒龍を喜ばせている死者を鎮めようと舞う者に、
死者の身体をこの地に残そうと舞う者。
「勝負あったようねぇ。」
「・・・・・くっ・・・。」
レンディは舞うのをやめた。
「無理。ここに集まって来た人達はみんな、生きたいのに死んじゃった人達だから。
死んだってしっても黄泉に逝きたがらないからしばらくはずーっとこの辺にいるわよ。」
「私は大地の舞い手・・・。こんな、こんな事・・・!」
ローザは膝をつく。
「おーい羅唯、止まれ!止まれって!!」
聖は必死に叫んでいる。
「無理だってそんな声届かねーもん。」
覇累は聖と一緒に走っている。
「わかんねーだろ!そんなの!リーダさんには俺の声届いたんだ!」
「兄貴は龍じゃねぇし、だいたい声が届いてもアレを押さえ込めないから無理!」
黒龍はこちらを向いた。
「うわ、逃げろ聖!!」
覇累は慌てて横に逃げる。
「・・・・・・・・・・・・・。」
聖は逃げなかった。その場所に黒龍が降りてくる。
「聖!!」
覇累の位置からでは聖が無事なのか吹き飛ばされたのか、
喰われたのかなどは見えなかった。
「・・・・・・やっぱり羅唯じゃん。」
聖は、黒龍の鱗に手を当てて言う。
彼は無傷だ。
「いくら乗っ取られたっつっても、羅唯はそんなんで仲間攻撃できるような奴じゃねぇ。
そんなことするくらいなら舌噛んで死ぬ奴だ。」
黒龍の動きは止まった。
「せめておとなしくしててくれ。
俺の力でどーにかならねぇのも、リーダさんの時に知ってるんだ。」
聖は黒龍に背を向ける。
「聖様!!大変です!」
その時横から声が聞こえた。
「え?」
それは少女の声。
「聖様、カーティスは黄泉に攻撃を始めました!」
「なっ・・・!」
少女はフレア。
「お前、それを伝えに?」
「神の書は兄に預けてあります。
遠くの街ではシヴァ様達がフィーラルと闘っているし、
ここにもレンディという女の人がいるはず・・・
けど、そんな場合じゃなかったんです!」
『フィーラルとレンディは囮か!』
突然聖夜が言った。
「あれ、起きてたの?」
聖が訊く。
『いつもいつも君に語りかけていては悪いと思ってね。
黙っていたんだ。』
「そーゆー事は言って欲しかったな。」
『気を付けよう。』
フレアは、心配そうに聖を見ている。
「そうだな・・・どーすっかなぁー?
俺が死んでるままだったら、俺が追い返してやるのに。」
『・・・・・!?』
聖は頭の上で手を組む。
ローザとレンディの方に気を遣いつつも。
その時、ハープの音が聞こえた気がした。
「・・・・・・・?」
それは間違いなく韻唄の奏でる調べで、その調べの影響で黒龍は姿を変えていく。
「あ・・・。」
「韻唄さん・・・。」
元に戻って頭を抱えている羅唯、その隣には韻唄。
「あら、フレア?」
韻唄は少し驚いた。
「あの・・・私、じっとしてられなくて・・・カーティスの事を伝えに・・・。」
「そう。心配しないで。今から弟たちと大事な相談をするわ。」
「・・・・・・・?」
黒龍を喜ばせている死者を鎮めようと舞う者に、
死者の身体をこの地に残そうと舞う者。
「勝負あったようねぇ。」
「・・・・・くっ・・・。」
レンディは舞うのをやめた。
「無理。ここに集まって来た人達はみんな、生きたいのに死んじゃった人達だから。
死んだってしっても黄泉に逝きたがらないからしばらくはずーっとこの辺にいるわよ。」
「私は大地の舞い手・・・。こんな、こんな事・・・!」
ローザは膝をつく。
「おーい羅唯、止まれ!止まれって!!」
聖は必死に叫んでいる。
「無理だってそんな声届かねーもん。」
覇累は聖と一緒に走っている。
「わかんねーだろ!そんなの!リーダさんには俺の声届いたんだ!」
「兄貴は龍じゃねぇし、だいたい声が届いてもアレを押さえ込めないから無理!」
黒龍はこちらを向いた。
「うわ、逃げろ聖!!」
覇累は慌てて横に逃げる。
「・・・・・・・・・・・・・。」
聖は逃げなかった。その場所に黒龍が降りてくる。
「聖!!」
覇累の位置からでは聖が無事なのか吹き飛ばされたのか、
喰われたのかなどは見えなかった。
「・・・・・・やっぱり羅唯じゃん。」
聖は、黒龍の鱗に手を当てて言う。
彼は無傷だ。
「いくら乗っ取られたっつっても、羅唯はそんなんで仲間攻撃できるような奴じゃねぇ。
そんなことするくらいなら舌噛んで死ぬ奴だ。」
黒龍の動きは止まった。
「せめておとなしくしててくれ。
俺の力でどーにかならねぇのも、リーダさんの時に知ってるんだ。」
聖は黒龍に背を向ける。
「聖様!!大変です!」
その時横から声が聞こえた。
「え?」
それは少女の声。
「聖様、カーティスは黄泉に攻撃を始めました!」
「なっ・・・!」
少女はフレア。
「お前、それを伝えに?」
「神の書は兄に預けてあります。
遠くの街ではシヴァ様達がフィーラルと闘っているし、
ここにもレンディという女の人がいるはず・・・
けど、そんな場合じゃなかったんです!」
『フィーラルとレンディは囮か!』
突然聖夜が言った。
「あれ、起きてたの?」
聖が訊く。
『いつもいつも君に語りかけていては悪いと思ってね。
黙っていたんだ。』
「そーゆー事は言って欲しかったな。」
『気を付けよう。』
フレアは、心配そうに聖を見ている。
「そうだな・・・どーすっかなぁー?
俺が死んでるままだったら、俺が追い返してやるのに。」
『・・・・・!?』
聖は頭の上で手を組む。
ローザとレンディの方に気を遣いつつも。
その時、ハープの音が聞こえた気がした。
「・・・・・・・?」
それは間違いなく韻唄の奏でる調べで、その調べの影響で黒龍は姿を変えていく。
「あ・・・。」
「韻唄さん・・・。」
元に戻って頭を抱えている羅唯、その隣には韻唄。
「あら、フレア?」
韻唄は少し驚いた。
「あの・・・私、じっとしてられなくて・・・カーティスの事を伝えに・・・。」
「そう。心配しないで。今から弟たちと大事な相談をするわ。」
「・・・・・・・?」
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