小さな木

nao

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小さな木

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もう何年も気になっていた、、、車で国道を通るたびに山の上にある小さな朽ち果てた木。ある日突然の病気、その療養中!ふと、その木の事が頭をよぎる、よし!行ってみよう、突然の思い付きで、その木に続く朽ち果てた山道に登ることにした。まだ療養中だけあって、少しあるいただけで、足が震える、季節もあって喉が乾き水筒は手放せない。小さな枝を拾い、それを杖がわりに登ることにした、その山に続く道は幅が1メートルと足場は悪く、落石の後もあり辺りは薄暗く獣道みたいだった。しばらく歩くと、すぐに休憩がしたくなり登山は慣れないせいか、ペースがつかめない、、、まだ半分も登っていないのに。登ること10分まだ、先は見えない、来なければよかった、ふと頭の中をよぎってきた。かなりの軽装できたのでサンダルに水筒、タオルが一枚、国道から見るのと登るのでは、誰が見ても明らかであった。しだいに、ペースも機械的なものえと変わっていった、ただタンタンと歩く、そうただタンタンと、、、頂上に近付くにつれ、道は悪く登りがきつくなってきた、そこには、なんぼんもの鎖で上まで登れるようになっていて、先の人が残していったものを、利用さしてもっらった、多分その、鎖がなければ苦しい思いをして、登る事になっていただろう。歩く事に40分ようやく頂上に、達した!達成感が、込み上げてくる!頂上には、軽く座れるところがいくつかあり、人口的に、整備されていた。とりあえず、そのベンチに腰を掛ける、その時、私は思った、帰りはキツイんだろうな、きた道をもどらなければならないんだろうなって、!多分、普通はそうは、思わないだろうまわりの景色を楽しみ、なおかつ、達成感を味わう、その静かな頂きを、楽しむ。自分には、その発想がなかった、ふと、登っているときの事を考えた、まわりの景色を楽しむ訳でもなく、休憩をくりかえし、ただタンタンと登っていた、達成感はあったものの、心が悲しい、明日から仕事だと登ってきた事を、後悔する。数分休憩したのちに、下山して車に戻ることにした。その帰り、目に飛び込んできたのは、目的の小さな朽ち果てた木であった、登っているときは、前しか見ていなかったので視界には、入らなかった。そもそもの目的を思い出す、この朽ち果てた木を目的とし登ってきたのだ!近くで見るとなんとも、枯れてきて見るかげもない、生きているのか死んでいるのかさえも、わからない木!台風でも、通ろうなら倒れそうな感じがした、まわりの木は、青々と茂っているのに、なぜこの木だけ朽ち果てているのだろう。不思議におもいつつも、下山をした。あいかわらず薄暗い山道。ようやく車の止めてある、駐車場につき、エンジンをかけ、エアコンをつけた。とても、涼しいかぜが、汗を吹き飛ばしてくれる!最初から、エアコンの効いた車の中から、木をみてれば、あんなに、苦しい登山はしなくてすんだのに、そう思ってもまった。これは、紛れもなく自分の人生であった、景色を楽しむ、訳でもなく目的もあいまい、ただタンタンと登る。いままでも、これからも、こんな人生なんだろう。悔しい気持ちが、込み上げてくる。でも、この道をあるくしかないのだろう。思いながら帰路についた。                     
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