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第1部
54話
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二週間が経ち、その間は平穏な日々を送っていた。
ココアは当初の予定通り、メイドとして迎え入れる事となり、最初は間に合わせで買ってきた服とエプロンという感じだったが、三日ほど前にようやくアリスがカトリーナさんの物より高品質なメイド服を完成させた。
完成までに試行錯誤を繰り返したようだが、これもユキの冒険服の試作を兼ねていると断っている事から、出来にはまだ納得していないようである。
「こう、なんというか、うーん?」
「リボンでも結んでみようか?」
「それだ!!」
ココアの提案に急いで深い赤い色の紐を用意し、ココアの胸元に結んで見せた。
「おーいいですねー。紐一つで印象が大違いでさぁ。」
見ていたユキには好印象だったようだ。
ココアは照れた様子でチラチラとオレを見る。
「似合ってる。見た目だけなら立派なメイドだ。」
「そうか?ふふ。なんか嬉しいな。」
制服のような物は召喚前以来だそうで、やり直している事も考えるとかなりの年月以来になるだろう。そう考えると、二十三回のやり直しという事実はとても重い。
出会った時は、死の足音に怯えているかのような雰囲気もあったが、今はもう表面上は元気に過ごしている。
「悩みはあるか?望みも叶えられる事なら出来るだけ叶えてやるぞ。」
「唐突だな。だが、うん。手を握って欲しい。」
「それだけで良いか?」
右手を差し出すと、躊躇いがちに触れてくる。
「うん。それ以上は考えられない。わたしの望みは多くないからな。」
「じゃあ、たくさん見つけていこう。人生はまだこれからだろ?」
「…そうだったな。まだ、これからがあるんだもんな。」
力強くオレの手を握ってくる。
何か思いを伝えるような、決心を表明するようなそんな強い何かを感じる。
それに応えたい。そう思うと、オレの手にも自然と力が籠った。
「ヒガンの手、思ったより力強いな。それでいて、思ったよりずっと優しい。
ただ、力だけしか信じてない手よりずっと良い…」
「そうか。」
オレが返事をすると、慌てて手を離す。
「ごめんなさい。そっちもヒガンだったな…」
「気にするな。こうなる前のオレと比べられ慣れてるからな。まさか、違う可能性の自分と比べられるとは思ってもみなかったが。」
思い当たる節があるのか、全員がそっと目を逸らす。
「いや、そこまで気にしてないぞ?」
全員が安堵のため息を吐く辺り、なんか逆に申し訳ない。
「私が来たぞー!」
玄関の方からエディさんの声が聞こえてきた。
カトリーナさんとリンゴが出迎え、部屋まで連れてくると今日は一人ではなかった。
「こんにちはエディさん。」
「うむ。元気にしておるようで何よりだ。」
今日も元気でニコニコ顔なエディさん。その様子からこちらも元気がもらえる。
今日は珍しく一人ではないようだが、誰だろうか。
「カトリーナはこの者と度々すれ違っているな?」
「はい。人払いされるので詳しくは分かりませんが。」
「うむ。事情が複雑で仕方がなかったのだ許せ。」
そう言って、ココアの方を向く。
「そんなこの者を、このタイミングで連れてきた理由、分かるな?」
「…はい。」
ココアはジッとその人を見ていた。
外套のフードを深く被っており顔は見えない。だが、着ているもの、身に付けているものは上等なものだというのはわかった。
「まさかお前が鍵になるとは思わなかったよ。」
客人がフードを取ると、出てきたのは髪の白い老婆だった。
「わたしもだよ、わたし。」
分かっていたのか、互いに歩み寄り、握手を交わす。
相手の事をわたしと呼ぶという事は、これが生き残っている残り二人の内の一人という事か?
「…恥ずかしながら、私の能力の半分はこの者なのだ。この者の提案によって決めた政策が数多ある。」
突然の告白に全員が絶句する。
「成長阻害の事はもうバレておるな?
それは体に限らぬという事だ。どうにもならなくて、自分が情けなくて仕方がない時に、この者と出会った。魔王の座自体が貧乏くじであった事を利用し、私のような者でもなれたのはこの者が居たからこそ。」
どうしようもなく情けない事実を打ち明けているその作り笑顔は蒼白だった。
この決断はとても苦しかったはずで、墓場まで持っていく覚悟もしていたのだろう。
「エディさんがポンコツなのは知っていたからな。貴族に拾われる事を繰り返したわたしはその中で様々なことを知り、学んだ。
その中で早期にエディさんと会うのが最善だと気付き、それを繰り返し天寿を全うし続けた。楽とは言わないが、お前たちに比べたらわたしは幸福だったよ。」
「うん。分かってる。始まる時と場所はもう選べない。どうしようもなく死ぬのはもう仕方のない事なんだ。」
「残っているのはヒュマスのわたしだが…失敗続きで立場が危うい。虎の子の神下はもういないしな。秘伝とされた召喚の儀式も継承されなかった以上、もうできないはずだ。」
「あのわたしも最後は惨いことが多いから、覚悟はしていると思うよ。」
二人はオレを見る。オレにはどうにもできないのだが。
「わたしたちよ、ヒガンに期待するのは勘弁してやってくれ。今は何の力も無いんだ。」
バニラが言いにくかった事を代弁する。
「…済まない。いるとつい、な。」
「ごめんなさい。」
経歴が異なると、同じ人物でも差が出るんだな、と謝り方を見て思う。
「ヒュマスのわたしは考えるのはよそう。それよりもヒガン、お前の事だ。」
腕を組み、オレと向かい合う。
「転生のためにビフレストを目指しているそうだな?」
「うん。」
「必要なのはレベルカンスト、小金貨100枚、イグドラシルの種、オリハルコンのインゴットだ。そう高いハードルではあるまい?
死力を尽くし、権利を勝ち取って来い。」
オレたちに老婆から向けられた言葉は心強い激励。その顔は記憶に焼き付いているいつかのバニラの笑顔。
ああ、やっぱりこの人もバニラなんだな…
「うん。そのつもりだよ。」
オレの言葉を聞き、全員が力強く頷くと、老婆は挑戦状を送り付けるような表情でオレたちを見る。
「だけど、レベルか…」
とてもじゃないが今のオレでは戦えない。この状況でレベルが条件になるのは厳しい…
「大丈夫。ビフレストへの道中でキャリーしてもらえば良い。
お前たちに出来ないとは言わせないぞ?」
今度はパーティーメンバーの方に顔が向く。
「ドンと来い!でさぁ。」
「心強いが魔法が使えなくては足を引っ張るだけだ。対処は考えているか?」
「それはその…」
胸を叩いて任せろとアピールするユキだが、老婆のストレートな問いにしどろもどろとなる。
「舌を切って身体の刻印を消すだけで良い。
切った舌は先に処分する必要があるが、リザレクションの魔法で完全に治る。」
「リザレクションか…」
「わたしよ、無理か?」
「大丈夫。理論はしっかり解ってるし、可能性は考慮してたから組み方も模索している。」
バニラがそう答えると、老婆はゆっくりと頷く。
「ねえ、おとーちゃんはリザでもダメなの?」
バンブーの疑問に老婆は首を横に振る。
「状態異常扱いであるなら無理だろう。恐らく、魔法で治療する方法もあるのだろうが、要求される知識が高度過ぎて分からない。あの直後なら助けられる可能性はあったが…」
「そっかー…そうだよね。」
説明を聞き、無言で激しく落ち込む様子を見せるユキ。タメ息を吐き、小さく頭を横に振っていた。
その場に居て、もっと良い対処が出来なかったのが悔やまれるのだろう。
「説明は受けている。ユキの対処は、条件の中で最善だったと言えるだろう。しっかり主人の命を救ったのだ、誇って良いぞ。」
「へぇ…」
ユキが吹っ切れていないのはどうしようもないと思ったのか、それ以上言葉を重ねる事はなかった。
「わたしもヒガンの事だけを考えて行動していたが、ここまで人の繋がりが大きくなるのは初めてだよ。
ヒュマス側のわたしは何を考えてどう行動したのかは分からないが、一本取られた気持ちだよ。」
リンゴが一歩前に出て、意を決したように言う。
「向こうのお姉ちゃんは私が助けたいんだけどダメかな?」
「無駄足の可能性もあるぞ?」
だが、バニラがそれを止めようとする。
「向こうがどうなっているかも見てきたい。」
「だが、お前はまだ子供だ。判断力が危うい。」
今度は老婆が止める。
このバニラもリンゴを思ってだろう。会うのは初めてだが、きっとエディさんから色々と話は聞いているに違いない。
「経験を積まなきゃ鍛えられない。」
リンゴも胸を張り、負けじと言い返す。
「帰りはどうする?ヒガンのようになっている可能性もあるぞ?」
「お姉ちゃんの一人くらい担ぎ上げて、速度を落とさず走れるから。」
そこまで自信たっぷりに言い返した所でバニラが助け船を出した。
「わたしよ、わたしからもお願いしたい。
このヒガンは、そういうのをきっと放っておけないんだ。死んでいても埋葬くらいはしてやりたい。」
「おまえもか…全く。お人好しが多くて困るな。腹立たしいよ。」
その言葉とは裏腹に、顔には笑みが浮かんでいた。
「あの国、特に女王はゲームの頃から、やり直しを重ねる間も、ずっと腹立たしい思いをさせられてきた。城をぶち壊すくらいしてきても良いぞ。」
「いや、それはちょっと…」
とんでもない事を言い出す老婆の言葉に、リンゴは流石に気後れする。
バニラはいくつになってもバニラという事だろうか。
「わたしがやろう。わたしの事だからな。」
「お姉ちゃん…大丈夫?ついてこれる?」
「ぜ、善処する…」
躊躇いがちに答えるバニラ。
リンゴは思っている以上に成長を遂げているようだ。
「多分おとーちゃんと並んで戦えるのはリンゴちゃんだけだと思う。ストちゃんは魔法がまだ苦手だから決闘や大物狩り限定だしね。」
「わたしやバンブーでは、思考が特化しすぎて戦闘は劣ってしまってるからな。
ヒガンを目標に一番観察し、カトリーナさんとトレーニングを重ねていたのが開花したんだよ。」
「そうか。」
「待って、誉めるのはまだダメ。お父さんを治してからじゃないと、自分が認められないから。」
慌てるリンゴを後ろからカトリーナさんが抱き締める。
一瞬、油断して表情が緩むが、ちゃんと母親らしい慈愛に満ちた顔付きになる。
「リンゴ様の成長は私たちも分かっておりますよ。今を認めて貰うのも大事です。まだ、上を目指せるなら尚更。」
「うん…まだ、お父さんには届かない。
ちゃんと戦っている姿は見たこと無いけど、訓練してる姿は毎日見てたから分かるんだ。
もっと強く、もっと鋭く、もっと精確に動けないと並べない。毎朝のあの同じ動きの意味が分からなかったけど、今なら分かる。あれがお父さんの基本なんだよね。」
動くのが億劫でサボり気味なのが心苦しくなってくる。その頃のオレは、オレにとって余りにも眩しい。
「ええ。とても型とは言えない不格好な動きでしたが。染み付いた動きは迷いがなく、怖いものですからね。」
「デーモンと戦った時、最後に戦った時、見事にその通りの動きでしたからね。
あの不格好な動きをリンゴ様が真似する必要はありやせんが。」
「うん。だから今は模索してる。自分の基本、頼れる動きがなんなのか分からないからね。」
自分の手を見つめながら言い、最後に力一杯握り締める。
まだ模索をしているのはリンゴも同じ。上手く動けないからと、腐ってサボっている自分が恥ずかしくなってきた…
「…ユキ、今回もお願いしますね。」
「へぇ。心得ておりやす。」
「わたしよ、リザレクションの開発の手伝いはいるか?」
エディさんの問い掛けにバニラは少し悩む。
「被検体が欲しい。」
出した要望は物騒なものだが、魔法が魔法だ。きっと必要なのだろう。
「そういうことにうってつけの者がいる。一緒に城へ行こう。エディさん、仲介を頼むぞ?」
「お、おう。任せておけ。」
老婆のバニラにそう言われ、戸惑いがちに返事をするエディさん。ここに力関係が見えた気がする。
「三人とも、もう一人のわたしを頼む。どんな形でも良い。救ってやってくれ。」
白髪になっているからか、後にミルクと名付けられた老婆は深々と頭を下げ、オレたちに依頼をした。
個人的には終始畏まっていたエディさんが不憫であったが、主導権を握られているミルクの前では萎縮してしまうそうで仕方がないようである。
その後、バニラは三日の城籠りの末、リザレクションを開発し、ユキの刻印消しを無事に成功させた。切り落とした舌だけ逃げようとするかのように動いたが、リンゴの前では意味をなさずに消されている。
その際、バニラもリンゴも顔を青くして悲鳴を上げている事から、二人ともこういうのは苦手なようだ。
刻印が消えたユキはリンゴとバニラのちょうど良い訓練相手だそうで、リハビリと育成を兼ねた訓練に熱が入る。
更に三日の準備期間を経て、三人の旅立つ日がやって来た。
「忘れ物は無いですか?着替えは?ハンカチは?」
リンゴの旅立ちに、完全にお母さんモードのカトリーナさん。
「大丈夫。ちゃんと確認したから。」
何度目か分からないやりとりに、呆れ気味の笑顔で対処する。
「生水は飲んじゃダメですよ。手や食器もちゃんと洗いましょうね。」
「おかーちゃん、リンゴちゃんが心配なのは分かったから下がってようね。」
バンブーに持ち上げられ、強引に最後方に連れていかれるカトリーナさん。
まだ言いたいことはあるようだが、ユキもいるのだから心配しすぎだろう。
リンゴの装備は黒く染められたミスリル製のハーフプレートに柄だけ交換したオレの剣。盾は留め具だけ取り替えてリンゴに合わせてあった。外套と服も黒で統一しており、今回の内容に合わせたものだろう。
リンゴには白が良いと言い張ったカトリーナさんだが、目的が目的なので折れてもらった。ちゃんと後で白にするから、と言われてようやく引き下がったようである。
「バニラ、思う存分やらかして来い。あの女王が気に入らないのはわたしが一番よく知っている。」
「ああ。任せておけ。一度あの顔に魔法をぶちかましてみたかったんだ。」
「おう。それでこそわたしだ。」
拳をぶつけ合う姿は仲の良い祖母と孫だ。
ココアはその様子を微笑ましく見ているだけ。
バニラの装備はミスリルの胸当てに魔法の増幅、制御を強化した指輪、カウンター魔法を込めたペンダントとピアス2つだ。
「ココア、お前は良いのか?」
「う、うん。昨晩、十分応援したから。」
「嘘を吐くな。何も言われてないぞ。」
「聞こえてたのか…」
バニラが拳を突き出すと、ココアも控え目に出す。ゴツッと音がするくらい、勢い良くバニラの方から拳を当てた。
痛かったのか、ココアの方は顔をしかめて手を振る。
「おまえもわたしだ。遠慮することはない。
そっちのわたしなんて、わたし以上に遠慮しないじゃないか。」
「善処するよ。」
「帰ってくるまでに治してくれよ?」
どっちが年上だか分からないやり取りに、思わず笑ってしまう。
「お二人とも、早く行きやしょう。」
待ちくたびれたと言うより、能力の全てを取り戻してうずうずしているユキが出発を促す。
ユキは、冒険用にアリスが新たにマジックスパイダーの糸を生地に使ったメイド服、そこに今まで使っていた防具を再利用した物を身に付けており、リンゴと比べてかなり軽装だ。
胸元のリボンも特別で、かなり伸縮する上に丈夫、というサンドリザードの舌をそれっぽく見えるように加工している。何か縛るのに使うらしい。
バンブーとアリス、二人とも六日間でよくここまで準備できたものだと感心する。
「うん。行ってくるね、みんな。」
「わたしたち、パーティーの用意でもしていてくれ。」
「調子に乗りすぎだ。」
「お、おう。そうだな…」
バニラに一言釘を刺し、気を引き締めさせる。
「ユキ、お調子者とヒヨッコを頼むぞ。」
「ええ。旦那、お任せくだせい。あたしがしっかり手綱を握らせていただきやす。」
こうして大騒ぎしながら三人を見送る。
カトリーナさんは、毎日不安げに落ち着き無くリンゴの話をしていたが、それは3日目の夕方に終わることになった。
リンゴがもう一人のココアを担ぎ、ユキとバニラも元気に戻ってきてくれたのである。
まだやることはあるが、一先ず三人の無事に安堵し、カトリーナさんは再びリンゴにベッタリとなってしまった。
「カトリーナさん、ここまでリンゴを溺愛してるとは思っていなかった…」
「そうだな。これが一番の鍵かもしれないな…」
ココアとミルクはその様子に引きつつ、生暖かい眼差しでその様子を眺めていた。
ココアは当初の予定通り、メイドとして迎え入れる事となり、最初は間に合わせで買ってきた服とエプロンという感じだったが、三日ほど前にようやくアリスがカトリーナさんの物より高品質なメイド服を完成させた。
完成までに試行錯誤を繰り返したようだが、これもユキの冒険服の試作を兼ねていると断っている事から、出来にはまだ納得していないようである。
「こう、なんというか、うーん?」
「リボンでも結んでみようか?」
「それだ!!」
ココアの提案に急いで深い赤い色の紐を用意し、ココアの胸元に結んで見せた。
「おーいいですねー。紐一つで印象が大違いでさぁ。」
見ていたユキには好印象だったようだ。
ココアは照れた様子でチラチラとオレを見る。
「似合ってる。見た目だけなら立派なメイドだ。」
「そうか?ふふ。なんか嬉しいな。」
制服のような物は召喚前以来だそうで、やり直している事も考えるとかなりの年月以来になるだろう。そう考えると、二十三回のやり直しという事実はとても重い。
出会った時は、死の足音に怯えているかのような雰囲気もあったが、今はもう表面上は元気に過ごしている。
「悩みはあるか?望みも叶えられる事なら出来るだけ叶えてやるぞ。」
「唐突だな。だが、うん。手を握って欲しい。」
「それだけで良いか?」
右手を差し出すと、躊躇いがちに触れてくる。
「うん。それ以上は考えられない。わたしの望みは多くないからな。」
「じゃあ、たくさん見つけていこう。人生はまだこれからだろ?」
「…そうだったな。まだ、これからがあるんだもんな。」
力強くオレの手を握ってくる。
何か思いを伝えるような、決心を表明するようなそんな強い何かを感じる。
それに応えたい。そう思うと、オレの手にも自然と力が籠った。
「ヒガンの手、思ったより力強いな。それでいて、思ったよりずっと優しい。
ただ、力だけしか信じてない手よりずっと良い…」
「そうか。」
オレが返事をすると、慌てて手を離す。
「ごめんなさい。そっちもヒガンだったな…」
「気にするな。こうなる前のオレと比べられ慣れてるからな。まさか、違う可能性の自分と比べられるとは思ってもみなかったが。」
思い当たる節があるのか、全員がそっと目を逸らす。
「いや、そこまで気にしてないぞ?」
全員が安堵のため息を吐く辺り、なんか逆に申し訳ない。
「私が来たぞー!」
玄関の方からエディさんの声が聞こえてきた。
カトリーナさんとリンゴが出迎え、部屋まで連れてくると今日は一人ではなかった。
「こんにちはエディさん。」
「うむ。元気にしておるようで何よりだ。」
今日も元気でニコニコ顔なエディさん。その様子からこちらも元気がもらえる。
今日は珍しく一人ではないようだが、誰だろうか。
「カトリーナはこの者と度々すれ違っているな?」
「はい。人払いされるので詳しくは分かりませんが。」
「うむ。事情が複雑で仕方がなかったのだ許せ。」
そう言って、ココアの方を向く。
「そんなこの者を、このタイミングで連れてきた理由、分かるな?」
「…はい。」
ココアはジッとその人を見ていた。
外套のフードを深く被っており顔は見えない。だが、着ているもの、身に付けているものは上等なものだというのはわかった。
「まさかお前が鍵になるとは思わなかったよ。」
客人がフードを取ると、出てきたのは髪の白い老婆だった。
「わたしもだよ、わたし。」
分かっていたのか、互いに歩み寄り、握手を交わす。
相手の事をわたしと呼ぶという事は、これが生き残っている残り二人の内の一人という事か?
「…恥ずかしながら、私の能力の半分はこの者なのだ。この者の提案によって決めた政策が数多ある。」
突然の告白に全員が絶句する。
「成長阻害の事はもうバレておるな?
それは体に限らぬという事だ。どうにもならなくて、自分が情けなくて仕方がない時に、この者と出会った。魔王の座自体が貧乏くじであった事を利用し、私のような者でもなれたのはこの者が居たからこそ。」
どうしようもなく情けない事実を打ち明けているその作り笑顔は蒼白だった。
この決断はとても苦しかったはずで、墓場まで持っていく覚悟もしていたのだろう。
「エディさんがポンコツなのは知っていたからな。貴族に拾われる事を繰り返したわたしはその中で様々なことを知り、学んだ。
その中で早期にエディさんと会うのが最善だと気付き、それを繰り返し天寿を全うし続けた。楽とは言わないが、お前たちに比べたらわたしは幸福だったよ。」
「うん。分かってる。始まる時と場所はもう選べない。どうしようもなく死ぬのはもう仕方のない事なんだ。」
「残っているのはヒュマスのわたしだが…失敗続きで立場が危うい。虎の子の神下はもういないしな。秘伝とされた召喚の儀式も継承されなかった以上、もうできないはずだ。」
「あのわたしも最後は惨いことが多いから、覚悟はしていると思うよ。」
二人はオレを見る。オレにはどうにもできないのだが。
「わたしたちよ、ヒガンに期待するのは勘弁してやってくれ。今は何の力も無いんだ。」
バニラが言いにくかった事を代弁する。
「…済まない。いるとつい、な。」
「ごめんなさい。」
経歴が異なると、同じ人物でも差が出るんだな、と謝り方を見て思う。
「ヒュマスのわたしは考えるのはよそう。それよりもヒガン、お前の事だ。」
腕を組み、オレと向かい合う。
「転生のためにビフレストを目指しているそうだな?」
「うん。」
「必要なのはレベルカンスト、小金貨100枚、イグドラシルの種、オリハルコンのインゴットだ。そう高いハードルではあるまい?
死力を尽くし、権利を勝ち取って来い。」
オレたちに老婆から向けられた言葉は心強い激励。その顔は記憶に焼き付いているいつかのバニラの笑顔。
ああ、やっぱりこの人もバニラなんだな…
「うん。そのつもりだよ。」
オレの言葉を聞き、全員が力強く頷くと、老婆は挑戦状を送り付けるような表情でオレたちを見る。
「だけど、レベルか…」
とてもじゃないが今のオレでは戦えない。この状況でレベルが条件になるのは厳しい…
「大丈夫。ビフレストへの道中でキャリーしてもらえば良い。
お前たちに出来ないとは言わせないぞ?」
今度はパーティーメンバーの方に顔が向く。
「ドンと来い!でさぁ。」
「心強いが魔法が使えなくては足を引っ張るだけだ。対処は考えているか?」
「それはその…」
胸を叩いて任せろとアピールするユキだが、老婆のストレートな問いにしどろもどろとなる。
「舌を切って身体の刻印を消すだけで良い。
切った舌は先に処分する必要があるが、リザレクションの魔法で完全に治る。」
「リザレクションか…」
「わたしよ、無理か?」
「大丈夫。理論はしっかり解ってるし、可能性は考慮してたから組み方も模索している。」
バニラがそう答えると、老婆はゆっくりと頷く。
「ねえ、おとーちゃんはリザでもダメなの?」
バンブーの疑問に老婆は首を横に振る。
「状態異常扱いであるなら無理だろう。恐らく、魔法で治療する方法もあるのだろうが、要求される知識が高度過ぎて分からない。あの直後なら助けられる可能性はあったが…」
「そっかー…そうだよね。」
説明を聞き、無言で激しく落ち込む様子を見せるユキ。タメ息を吐き、小さく頭を横に振っていた。
その場に居て、もっと良い対処が出来なかったのが悔やまれるのだろう。
「説明は受けている。ユキの対処は、条件の中で最善だったと言えるだろう。しっかり主人の命を救ったのだ、誇って良いぞ。」
「へぇ…」
ユキが吹っ切れていないのはどうしようもないと思ったのか、それ以上言葉を重ねる事はなかった。
「わたしもヒガンの事だけを考えて行動していたが、ここまで人の繋がりが大きくなるのは初めてだよ。
ヒュマス側のわたしは何を考えてどう行動したのかは分からないが、一本取られた気持ちだよ。」
リンゴが一歩前に出て、意を決したように言う。
「向こうのお姉ちゃんは私が助けたいんだけどダメかな?」
「無駄足の可能性もあるぞ?」
だが、バニラがそれを止めようとする。
「向こうがどうなっているかも見てきたい。」
「だが、お前はまだ子供だ。判断力が危うい。」
今度は老婆が止める。
このバニラもリンゴを思ってだろう。会うのは初めてだが、きっとエディさんから色々と話は聞いているに違いない。
「経験を積まなきゃ鍛えられない。」
リンゴも胸を張り、負けじと言い返す。
「帰りはどうする?ヒガンのようになっている可能性もあるぞ?」
「お姉ちゃんの一人くらい担ぎ上げて、速度を落とさず走れるから。」
そこまで自信たっぷりに言い返した所でバニラが助け船を出した。
「わたしよ、わたしからもお願いしたい。
このヒガンは、そういうのをきっと放っておけないんだ。死んでいても埋葬くらいはしてやりたい。」
「おまえもか…全く。お人好しが多くて困るな。腹立たしいよ。」
その言葉とは裏腹に、顔には笑みが浮かんでいた。
「あの国、特に女王はゲームの頃から、やり直しを重ねる間も、ずっと腹立たしい思いをさせられてきた。城をぶち壊すくらいしてきても良いぞ。」
「いや、それはちょっと…」
とんでもない事を言い出す老婆の言葉に、リンゴは流石に気後れする。
バニラはいくつになってもバニラという事だろうか。
「わたしがやろう。わたしの事だからな。」
「お姉ちゃん…大丈夫?ついてこれる?」
「ぜ、善処する…」
躊躇いがちに答えるバニラ。
リンゴは思っている以上に成長を遂げているようだ。
「多分おとーちゃんと並んで戦えるのはリンゴちゃんだけだと思う。ストちゃんは魔法がまだ苦手だから決闘や大物狩り限定だしね。」
「わたしやバンブーでは、思考が特化しすぎて戦闘は劣ってしまってるからな。
ヒガンを目標に一番観察し、カトリーナさんとトレーニングを重ねていたのが開花したんだよ。」
「そうか。」
「待って、誉めるのはまだダメ。お父さんを治してからじゃないと、自分が認められないから。」
慌てるリンゴを後ろからカトリーナさんが抱き締める。
一瞬、油断して表情が緩むが、ちゃんと母親らしい慈愛に満ちた顔付きになる。
「リンゴ様の成長は私たちも分かっておりますよ。今を認めて貰うのも大事です。まだ、上を目指せるなら尚更。」
「うん…まだ、お父さんには届かない。
ちゃんと戦っている姿は見たこと無いけど、訓練してる姿は毎日見てたから分かるんだ。
もっと強く、もっと鋭く、もっと精確に動けないと並べない。毎朝のあの同じ動きの意味が分からなかったけど、今なら分かる。あれがお父さんの基本なんだよね。」
動くのが億劫でサボり気味なのが心苦しくなってくる。その頃のオレは、オレにとって余りにも眩しい。
「ええ。とても型とは言えない不格好な動きでしたが。染み付いた動きは迷いがなく、怖いものですからね。」
「デーモンと戦った時、最後に戦った時、見事にその通りの動きでしたからね。
あの不格好な動きをリンゴ様が真似する必要はありやせんが。」
「うん。だから今は模索してる。自分の基本、頼れる動きがなんなのか分からないからね。」
自分の手を見つめながら言い、最後に力一杯握り締める。
まだ模索をしているのはリンゴも同じ。上手く動けないからと、腐ってサボっている自分が恥ずかしくなってきた…
「…ユキ、今回もお願いしますね。」
「へぇ。心得ておりやす。」
「わたしよ、リザレクションの開発の手伝いはいるか?」
エディさんの問い掛けにバニラは少し悩む。
「被検体が欲しい。」
出した要望は物騒なものだが、魔法が魔法だ。きっと必要なのだろう。
「そういうことにうってつけの者がいる。一緒に城へ行こう。エディさん、仲介を頼むぞ?」
「お、おう。任せておけ。」
老婆のバニラにそう言われ、戸惑いがちに返事をするエディさん。ここに力関係が見えた気がする。
「三人とも、もう一人のわたしを頼む。どんな形でも良い。救ってやってくれ。」
白髪になっているからか、後にミルクと名付けられた老婆は深々と頭を下げ、オレたちに依頼をした。
個人的には終始畏まっていたエディさんが不憫であったが、主導権を握られているミルクの前では萎縮してしまうそうで仕方がないようである。
その後、バニラは三日の城籠りの末、リザレクションを開発し、ユキの刻印消しを無事に成功させた。切り落とした舌だけ逃げようとするかのように動いたが、リンゴの前では意味をなさずに消されている。
その際、バニラもリンゴも顔を青くして悲鳴を上げている事から、二人ともこういうのは苦手なようだ。
刻印が消えたユキはリンゴとバニラのちょうど良い訓練相手だそうで、リハビリと育成を兼ねた訓練に熱が入る。
更に三日の準備期間を経て、三人の旅立つ日がやって来た。
「忘れ物は無いですか?着替えは?ハンカチは?」
リンゴの旅立ちに、完全にお母さんモードのカトリーナさん。
「大丈夫。ちゃんと確認したから。」
何度目か分からないやりとりに、呆れ気味の笑顔で対処する。
「生水は飲んじゃダメですよ。手や食器もちゃんと洗いましょうね。」
「おかーちゃん、リンゴちゃんが心配なのは分かったから下がってようね。」
バンブーに持ち上げられ、強引に最後方に連れていかれるカトリーナさん。
まだ言いたいことはあるようだが、ユキもいるのだから心配しすぎだろう。
リンゴの装備は黒く染められたミスリル製のハーフプレートに柄だけ交換したオレの剣。盾は留め具だけ取り替えてリンゴに合わせてあった。外套と服も黒で統一しており、今回の内容に合わせたものだろう。
リンゴには白が良いと言い張ったカトリーナさんだが、目的が目的なので折れてもらった。ちゃんと後で白にするから、と言われてようやく引き下がったようである。
「バニラ、思う存分やらかして来い。あの女王が気に入らないのはわたしが一番よく知っている。」
「ああ。任せておけ。一度あの顔に魔法をぶちかましてみたかったんだ。」
「おう。それでこそわたしだ。」
拳をぶつけ合う姿は仲の良い祖母と孫だ。
ココアはその様子を微笑ましく見ているだけ。
バニラの装備はミスリルの胸当てに魔法の増幅、制御を強化した指輪、カウンター魔法を込めたペンダントとピアス2つだ。
「ココア、お前は良いのか?」
「う、うん。昨晩、十分応援したから。」
「嘘を吐くな。何も言われてないぞ。」
「聞こえてたのか…」
バニラが拳を突き出すと、ココアも控え目に出す。ゴツッと音がするくらい、勢い良くバニラの方から拳を当てた。
痛かったのか、ココアの方は顔をしかめて手を振る。
「おまえもわたしだ。遠慮することはない。
そっちのわたしなんて、わたし以上に遠慮しないじゃないか。」
「善処するよ。」
「帰ってくるまでに治してくれよ?」
どっちが年上だか分からないやり取りに、思わず笑ってしまう。
「お二人とも、早く行きやしょう。」
待ちくたびれたと言うより、能力の全てを取り戻してうずうずしているユキが出発を促す。
ユキは、冒険用にアリスが新たにマジックスパイダーの糸を生地に使ったメイド服、そこに今まで使っていた防具を再利用した物を身に付けており、リンゴと比べてかなり軽装だ。
胸元のリボンも特別で、かなり伸縮する上に丈夫、というサンドリザードの舌をそれっぽく見えるように加工している。何か縛るのに使うらしい。
バンブーとアリス、二人とも六日間でよくここまで準備できたものだと感心する。
「うん。行ってくるね、みんな。」
「わたしたち、パーティーの用意でもしていてくれ。」
「調子に乗りすぎだ。」
「お、おう。そうだな…」
バニラに一言釘を刺し、気を引き締めさせる。
「ユキ、お調子者とヒヨッコを頼むぞ。」
「ええ。旦那、お任せくだせい。あたしがしっかり手綱を握らせていただきやす。」
こうして大騒ぎしながら三人を見送る。
カトリーナさんは、毎日不安げに落ち着き無くリンゴの話をしていたが、それは3日目の夕方に終わることになった。
リンゴがもう一人のココアを担ぎ、ユキとバニラも元気に戻ってきてくれたのである。
まだやることはあるが、一先ず三人の無事に安堵し、カトリーナさんは再びリンゴにベッタリとなってしまった。
「カトリーナさん、ここまでリンゴを溺愛してるとは思っていなかった…」
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ココアとミルクはその様子に引きつつ、生暖かい眼差しでその様子を眺めていた。
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