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運命の出会い
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ガイア国が大陸を統治して、30年後の話である。
ガイア国が統治してからは大陸をまとめるため各国の文化や宗教などは廃止され、ガイア国の宗教や単位や通貨が定められたが反発で争いは絶えず、敗戦国の軍人は反乱軍となる者が多く、ガイア国の軍だけでは対応出来ず、反乱軍や悪人を倒すギルドが設立された。
反乱軍や悪人はS.A.B.C.D.Eのランクをつけられ倒すとそれに見合った報酬が与えられる。
その者達をハンターと呼ぶ。
* * *
「ふぁ~あ」と大きなあくびをするエスカ。
今日も一狩りして、稼ぐかと思いつつ街外れを歩く。
そこに、草むらをかき分けてヨロヨロと重量感のある全身鎧をまとった奴が現れた。エスカは身構えるが「たす…け…」と何か言いながら倒れ込んだ。
大丈夫かと慌てて駆け寄るエスカであったが、草むらからボォーっと火の刃が飛んできた。ヒラリとかわすと「そいつを渡せ!!」と剣を抜いた3人組が迫ってきた。
急に襲われたエスカは反射的に腰にさしていた剣を握り、鞘のままでゴンっと1人を倒した。
「貴様、よくも」「兄貴の仇」と残りの奴も襲いかかってきたが、エスカは瞬殺する。
全身鎧男の手が一瞬ピクッと動き、再度かけよるエスカ。
何かを呟いているが弱った声で聞こえづらかったので、マスクを外すと髪の長い女の子であった。
歳は俺(15歳~17歳)くらいかな、綺麗な顔立ちしてるなと思っていた。
女の子は疲弊しきった表情で「助けて…」と何度か呟いたが、意識はすぐになくなってしまう。
エスカは「仕方ないなぁ~」と頭をかき女の子を街外れの宿舎まで担いで帰った。
ベッドに寝かせると宿舎のマスターが入ってきて、「あんちゃん、えらいもん拾ってきてね」とベッドを覗き込む。
女の子とわかって、ビックリするがエスカの肩に手をおき「あんちゃん、ここはそういう場所じゃないんだから、やめろよな」と呟く。
エスカは真っ赤になりながらマスターの手を払い、「違うわ、目の前で倒れたから意識が戻るまで休ませてんだよ」と言い返した。
まぁ、そういうことなら仕方ない。しかし料金は二倍とるからなって、冗談まじりに出て行った。
数時間後…
女性が意識を取り戻すと、「ここは…」と周りを見渡すとエスカが答える。
「あんた、なんか追われてるみたいだったから3人組は倒して、俺が借りてる宿まで勝手で悪いが運ばせてもらったぜ」
女の子は「ありがとうございます。盗賊に追われていて、助かりました。私はレイナと申します。」
エスカも「俺はエスカだ、ハンターをしてる」と答える。
するとレイナは事の始まりを話しだした。
「私はとある貴族の生まれで、お金目当ての人質としてさらわれそうになったところを付き人の騎士達が助けてくれたのです。そして騎士長が着ていた鎧を私に渡して私が逃げる時間を稼いでくれました。しかし、数十対数人だったので、すぐに私のことまで追っ手は来てしまい、そこを運よくエスカさんに助けてられたのです。」
エスカは軍に身柄を引き渡したら、がっぽり稼げるんじゃないとニヤッと不敵な笑みをうかべながら考えた。
すると、外から大きな声で「出てこい!!」がした。
エスカは急いで宿舎のロビーまで行くと、マスターがいた。
マスターは「あんちゃん、盗賊の奴らに囲まれてる…あの女の子を出せって言ってやがる」と親指を玄関の方向に指し、クイクイっとする。
エスカは「大丈夫、任せろ」とマスターの肩に手を置き、追い払ったら今日はご飯はただでもらうとさっきの仕返しと言わんばかりに笑顔で玄関を出た。
外に出ると、宿舎の周りを取り囲むように数人の盗賊と正面には盗賊の頭っぽい奴がおり、その後ろには数時間前に倒した3人組がいた。
3人組が「お頭、あいつですぜ」と指を指す。
盗賊の頭は「お前ら、あんなヒョロイ奴にやられたのか、女をいただいた後に鍛えなおしてやるわ!!」と3人組を蹴飛ばす。
宿舎では、玄関からマスターがその様子を伺う。後ろから「あの~」と声がして、少し驚くも後ろを振り向くとベッドで寝ていた子の姿があった。
驚かすなという顔をしたマスターにレイナが話す。
「私を追ってきた盗賊だと思います。私が出ていけば、この店もエスカさんも大丈夫だと思いますので、私がいきます。」と震えた足で盗賊の元へ行こうとすると、マスターは「大丈夫さ、嬢ちゃんが出て行くことはない。あんちゃんに任せときな。なんたって、あんちゃんはこの辺でも有名な盗賊C級のグロリ兄弟を簡単にやっつけた男だぜ。」とレイナを安心させるように笑顔で言う。
再び、玄関より様子を伺う。
その頃、エスカはそんな簡単にいくかと言わんばかりにかかってこいよと挑発すると盗賊の頭は剣を抜き大きな声を出し、「相手は一人だ!!全員で八つ裂きにしてしまえ!!!」と号令をかける。
盗賊の何人かはエスカに襲いかかる。その後ろから盗賊が勢いよく剣を振り、炎の刃を出した。先行していた盗賊達を追い抜かし、エスカに襲いかかった。
エスカは剣を抜き、スパッと炎の刃を一気に切り裂き、次の瞬間にはキンっと乾いた金属音がすると、先行していたあ盗賊の剣が折れていた。
襲いかかる盗賊達を目にも留まらぬ速さで倒していった。
残りの盗賊達はエスカのあまりの剣捌きに驚くと共に、エスカの剣は刀身が黒くスラ~っとした細い綺麗な剣であった。盗賊達はそんな剣は見たことなく、さらに驚いていた。
盗賊の頭は動揺を隠すように「面白い品物持ってんじゃねか、高く売れそうじゃなね~の」と高笑いする。
そして盗賊達は驚きを隠すように「ギャ~」っと奇声をあげて一斉にエスカに襲いかかるが、エスカは盗賊達の攻撃を軽々と避けていき、あっという間に倒していく。
残りは盗賊の頭のみとなった。
盗賊の頭自身、余りにも恐怖でその場から一歩も動くことが出来ずに立ち尽くしていた。
エスカは剣先を盗賊の頭の目の前にもっていき「もぅレイナには近寄るな!!」と言い放つ。
すると盗賊の頭はその剣技と威圧感に圧倒され、失神してしまう。
マスターもレイナもその強さに驚き、口を開き呆けていた。
その後、マスターが盗賊達をギルド協会、クロウ アイに引き渡してくれた。
ガイア国が統治してからは大陸をまとめるため各国の文化や宗教などは廃止され、ガイア国の宗教や単位や通貨が定められたが反発で争いは絶えず、敗戦国の軍人は反乱軍となる者が多く、ガイア国の軍だけでは対応出来ず、反乱軍や悪人を倒すギルドが設立された。
反乱軍や悪人はS.A.B.C.D.Eのランクをつけられ倒すとそれに見合った報酬が与えられる。
その者達をハンターと呼ぶ。
* * *
「ふぁ~あ」と大きなあくびをするエスカ。
今日も一狩りして、稼ぐかと思いつつ街外れを歩く。
そこに、草むらをかき分けてヨロヨロと重量感のある全身鎧をまとった奴が現れた。エスカは身構えるが「たす…け…」と何か言いながら倒れ込んだ。
大丈夫かと慌てて駆け寄るエスカであったが、草むらからボォーっと火の刃が飛んできた。ヒラリとかわすと「そいつを渡せ!!」と剣を抜いた3人組が迫ってきた。
急に襲われたエスカは反射的に腰にさしていた剣を握り、鞘のままでゴンっと1人を倒した。
「貴様、よくも」「兄貴の仇」と残りの奴も襲いかかってきたが、エスカは瞬殺する。
全身鎧男の手が一瞬ピクッと動き、再度かけよるエスカ。
何かを呟いているが弱った声で聞こえづらかったので、マスクを外すと髪の長い女の子であった。
歳は俺(15歳~17歳)くらいかな、綺麗な顔立ちしてるなと思っていた。
女の子は疲弊しきった表情で「助けて…」と何度か呟いたが、意識はすぐになくなってしまう。
エスカは「仕方ないなぁ~」と頭をかき女の子を街外れの宿舎まで担いで帰った。
ベッドに寝かせると宿舎のマスターが入ってきて、「あんちゃん、えらいもん拾ってきてね」とベッドを覗き込む。
女の子とわかって、ビックリするがエスカの肩に手をおき「あんちゃん、ここはそういう場所じゃないんだから、やめろよな」と呟く。
エスカは真っ赤になりながらマスターの手を払い、「違うわ、目の前で倒れたから意識が戻るまで休ませてんだよ」と言い返した。
まぁ、そういうことなら仕方ない。しかし料金は二倍とるからなって、冗談まじりに出て行った。
数時間後…
女性が意識を取り戻すと、「ここは…」と周りを見渡すとエスカが答える。
「あんた、なんか追われてるみたいだったから3人組は倒して、俺が借りてる宿まで勝手で悪いが運ばせてもらったぜ」
女の子は「ありがとうございます。盗賊に追われていて、助かりました。私はレイナと申します。」
エスカも「俺はエスカだ、ハンターをしてる」と答える。
するとレイナは事の始まりを話しだした。
「私はとある貴族の生まれで、お金目当ての人質としてさらわれそうになったところを付き人の騎士達が助けてくれたのです。そして騎士長が着ていた鎧を私に渡して私が逃げる時間を稼いでくれました。しかし、数十対数人だったので、すぐに私のことまで追っ手は来てしまい、そこを運よくエスカさんに助けてられたのです。」
エスカは軍に身柄を引き渡したら、がっぽり稼げるんじゃないとニヤッと不敵な笑みをうかべながら考えた。
すると、外から大きな声で「出てこい!!」がした。
エスカは急いで宿舎のロビーまで行くと、マスターがいた。
マスターは「あんちゃん、盗賊の奴らに囲まれてる…あの女の子を出せって言ってやがる」と親指を玄関の方向に指し、クイクイっとする。
エスカは「大丈夫、任せろ」とマスターの肩に手を置き、追い払ったら今日はご飯はただでもらうとさっきの仕返しと言わんばかりに笑顔で玄関を出た。
外に出ると、宿舎の周りを取り囲むように数人の盗賊と正面には盗賊の頭っぽい奴がおり、その後ろには数時間前に倒した3人組がいた。
3人組が「お頭、あいつですぜ」と指を指す。
盗賊の頭は「お前ら、あんなヒョロイ奴にやられたのか、女をいただいた後に鍛えなおしてやるわ!!」と3人組を蹴飛ばす。
宿舎では、玄関からマスターがその様子を伺う。後ろから「あの~」と声がして、少し驚くも後ろを振り向くとベッドで寝ていた子の姿があった。
驚かすなという顔をしたマスターにレイナが話す。
「私を追ってきた盗賊だと思います。私が出ていけば、この店もエスカさんも大丈夫だと思いますので、私がいきます。」と震えた足で盗賊の元へ行こうとすると、マスターは「大丈夫さ、嬢ちゃんが出て行くことはない。あんちゃんに任せときな。なんたって、あんちゃんはこの辺でも有名な盗賊C級のグロリ兄弟を簡単にやっつけた男だぜ。」とレイナを安心させるように笑顔で言う。
再び、玄関より様子を伺う。
その頃、エスカはそんな簡単にいくかと言わんばかりにかかってこいよと挑発すると盗賊の頭は剣を抜き大きな声を出し、「相手は一人だ!!全員で八つ裂きにしてしまえ!!!」と号令をかける。
盗賊の何人かはエスカに襲いかかる。その後ろから盗賊が勢いよく剣を振り、炎の刃を出した。先行していた盗賊達を追い抜かし、エスカに襲いかかった。
エスカは剣を抜き、スパッと炎の刃を一気に切り裂き、次の瞬間にはキンっと乾いた金属音がすると、先行していたあ盗賊の剣が折れていた。
襲いかかる盗賊達を目にも留まらぬ速さで倒していった。
残りの盗賊達はエスカのあまりの剣捌きに驚くと共に、エスカの剣は刀身が黒くスラ~っとした細い綺麗な剣であった。盗賊達はそんな剣は見たことなく、さらに驚いていた。
盗賊の頭は動揺を隠すように「面白い品物持ってんじゃねか、高く売れそうじゃなね~の」と高笑いする。
そして盗賊達は驚きを隠すように「ギャ~」っと奇声をあげて一斉にエスカに襲いかかるが、エスカは盗賊達の攻撃を軽々と避けていき、あっという間に倒していく。
残りは盗賊の頭のみとなった。
盗賊の頭自身、余りにも恐怖でその場から一歩も動くことが出来ずに立ち尽くしていた。
エスカは剣先を盗賊の頭の目の前にもっていき「もぅレイナには近寄るな!!」と言い放つ。
すると盗賊の頭はその剣技と威圧感に圧倒され、失神してしまう。
マスターもレイナもその強さに驚き、口を開き呆けていた。
その後、マスターが盗賊達をギルド協会、クロウ アイに引き渡してくれた。
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