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みおん

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3話 繰り返さないために

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追い詰めすぎたのかもしれない。でもあいつは人殺しだ。だから、当然だと思っている。
「あなたね?娘を殺したの」
「どなたでしょう…?」
「そんなことは関係ない」
そう言われた。その女性の手元を見ると、包丁を持っている。この人は私と同じように考えていることがわかった。
「人殺しって言われますよ?」
「あなたは殺したら私も死ぬから別に関係ないわよ」
「…私はあなたの娘さんを追い詰めたのかもしれない。でもあの人は人殺しなのよ」
「え?」
私は今までに起きたことを話した。最初に自殺した子は、女性の娘にいじめられている人とした事、その事を言及したらいじめられ始めて自殺をしてしまったこと。
「私だって止めようとした!でも、止められなかったの!あなたが私を殺したら私の両親があなたを殺しに行くしれない!私は人が死ぬのはもう嫌なの!もちろん自殺を仕向けたのは私かもしれない。でもこれ以上罪を重ねてほしくないから…。だからお願い。思いとどまってください。これ以上、繰り返さないために…!」
「…何よそれ。そんなこと言われたら帰るしかないじゃない」
「それでいいんです。それでは、また会う日まで」
「また会う日まで…。それはもう二度と来ないわ!」
「!?」
なにか冷たいものが私に当たっている。厳密に言えば、刺さっている。この人、最初から殺すつもりで…!
「繰り返さないために?ふざけないでよ。私たちはあなたのせいで苦しんだの!その苦しみあなたにも味わってもらうわよ」
「…じわじわ殺すっていうんですか?」
「それも面白そうね」
「…知ってました?私メールで親に助けを求めてるんです。今そこに来てますよ?」
「なっ!?」
振り返った瞬間、私は走り出した。親が来てるなんて嘘っぱちだ。でもこっちは刺されて体力が少なくなってるのに、向こうが接近してくる様子がない。どういうことなのだろう?とりあえず、人気の多そうな場所に行こう。
「やっと、捕まえた」
「やはり、安心させるために気配を消していたんですね」
「申し訳ないけど、ここで死んでもらうわ。こんなところじゃいつ発見されるのかしらね?」
「…なかなか面白いことをしますね」
「死んで!」
「…タダでは死んであげません」
「どういうこと?誰にも助けなんて求めてないんじゃないの?」
「ほら、見てください。このスマホの画面」
「それは…!」
「110番してたんですよ」
「そこで止まりなさい!」
「く、来るな!こいつを殺すぞ!」
「…殺すも何もあなた、私のこと刺したじゃないですか。」
「…罪には問われるってことか」
「そう…ですよ…。制裁を…うけてください…」
「…わかったわ」
そうして女性は逮捕された。私は病院に運ばれ、一命を取りとめた。いじめは良くない。私自身、追い詰めてしまって、いじめられていても見て見ぬ振りをしていた。だから、自殺をしてしまったのかもしれない。これからはそういうことをなくしていきたい。
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