幼馴染という存在

みおん

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-anotherstory-

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私は工藤澪奈

一緒にいるのは成瀬真琴

学校の同級生で、今は夏休みだから、私の家に来ているのだが…

暇だーーー!!

真琴「うるさい」

澪奈「心の中で言ってたんですけど?」

真琴「声出てたわ」

澪奈「サーセン」

真琴「そんなに暇ならどっかいく?澪奈」

澪奈「いいね!真琴」

私たちは急遽海に行った

そこへ…

「樹、悪かったな~」

樹「ったく…いい加減にしとけよ、連夜」

連夜「うるせーよ」

「あれ?澪奈、真琴?」

澪奈「玲奈じゃん!」

玲奈「久しぶり」

真琴「どうしたの?というか、こっちに帰ってきてたの?」

玲奈「まあね」

澪奈「いつから会ってなかったっけ?」

玲奈「大体…小学校入学までかな?」

連夜「おめー、マジムカつくんだよ!」

樹「はあ?ムカつくのはこっちだボケ!」

真琴「黙れ!」

連夜「はあ?」

真琴「迷惑になってることすらわかんねーのか!?」

玲奈「真琴変わったね~…」

澪奈「変な方向に行って欲しくないんだけどね…」

玲奈「あはは…」

澪奈「そういえば学校には来るの?」

玲奈「うん」

澪奈「海斗がいるよ」

玲奈「えっ!?」

澪奈「楽しみにしときなよ」

玲奈「うん!」

澪奈「家来る?」

玲奈「うん」

澪奈「こんな所で口論すんな。帰るぞ」

真琴「あ、ちょ、澪奈~!」

澪奈「あんたらも大概にしとけよ?」

連夜「へいへい」

樹「ほーい」

玲奈「意外…澪奈、ああいう人と喋るようになったんだ…」

澪奈「10年間あってなかったらそうなるよ」

玲奈「へえ…」

澪奈「ほら真琴、帰るよ」

真琴「放して!ちゃんと帰るから!ちゃんと歩くから~!」

連夜「あいつら…なんだったんだ?」

樹「さあ…」

澪奈「あんだけ絡むなって言ったのに」

真琴「…ごめん」

玲奈「え?」

澪奈「こいつ、学校で優等生だからさ」

真琴「ああいう人、ほっとけないんだよね…」

玲奈「そうなんだ…」

~夏休み明け~

澪奈「学校やん…」

真琴「宿題やった?」

澪奈「ん?あ…」

真琴「全く…」

玲奈「おはよー」

澪奈「玲奈!」

真琴「澪奈は勉強!」

澪奈「わかったよ…」

玲奈「私は転校したばっかりだから宿題ないんだよなー」

澪奈「うわ、くっそ腹立つ」

玲奈「頑張れー澪奈!」

澪奈「そういうこと言うなよ」

玲奈「えへへ~席に戻ってるね」

真琴「うん」

澪奈「玲奈も変わったよね」

真琴「そだね」

澪奈「さてと、勉強勉強」

真琴「課題テストがあるのも忘れずに~」

澪奈「な…」

真琴「私も勉強しよーっと」

澪奈「真琴!一生のお願い!教えて!」

真琴「今日のお昼を奢ってくれるならいいよ」

澪奈「ぐぬぬ…わかった。奢るよ」

真琴「よろしい♪」

澪奈「絶対今度仕返ししてやる…」

真琴「なんか言った?」

澪奈「…何も言ってないよ」

真琴「へえ…」

澪奈「あれ?あそこ玲奈の席じゃない?なんか揉めてる?」

真琴「ん?あ、ほんとだ。でもほかの女子がいるから大丈夫じゃない?」

澪奈「そうだね」

玲奈「そこの席、私のなんだけど」

海斗「連夜」

連夜「ああ、わりー」

澪奈「…海斗」

真琴「どうしたの?澪奈」

澪奈「海斗、なんだか体調悪そうじゃない?」

真琴「まさか~」

澪奈「…」

真琴「気のせいじゃない?」

澪奈「そうだといいけど…」

~授業中~

澪奈「やばい…眠い…」

真琴「寝たら?」

澪奈「自習だから寝るわ~」

真琴「全く…」

玲奈「やっほー」

真琴「やっほー」

玲奈「澪奈寝ちゃった?」

真琴「うん、自習だからって」

玲奈「ほんとだ、寝てる」

真琴「あれ?五島くん?」

海斗「じゃあな」

教師「何をしている!?教室に戻りなさい!」

玲奈「海斗…」

真琴「どうしたの?玲奈」

玲奈「いや、五島くんどうしたのかなって」

「あいつの考えることなんてわかんないよ」

「そうそう、玲奈は転校してきて知らないんだろうけど、五島くん、色々やらかしてるらしいから」

玲奈「へえ、そうなんだ…」

真琴「首突っ込まないでくれない?」

「はあ?」

玲奈「真琴」

真琴「知らないの?玲奈と海斗幼馴染なんだよ?」

「だから何?」

真琴「そういう変な偏見押し付けないでくれない?」

「はあ?訳わかんない」

「行こ」

「うん」

澪奈「真琴」

真琴「澪奈…」

澪奈「言ったよね?ああいうやつと絡むなって」

真琴「…ごめん」

澪奈「全く…」

玲奈「澪奈、大丈夫だって」

澪奈「でも…」

玲奈「澪奈も頑固だよね」

澪奈「な…」

真琴「言えてるかも~」

玲奈「でも海斗、変わってないね」

澪奈「そうかもね」

~次の日~

海斗が廊下に出た

玲奈「海斗?」

澪奈「玲奈?どうしたの?」

連夜も廊下に出た

真琴「嫌な予感がする…」

玲奈「状況確かめてくる」

澪奈「玲奈!」

玲奈も廊下に出た

玲奈「海斗!?」

真琴「澪奈!救急車!」

澪奈「ええっ!?」

真琴「廊下出る!」

澪奈「真琴!?」

真琴「呼んでおいてよ!」

澪奈「真琴~…」

「どうしたの?そんなに慌てて…」

「五島くんなんて放っておいていいんだって」

「どうせ死なないんだから」

澪奈「そんな事言って死んだらどうするの!?」

「責任取れるん?」

「誰よ」

「明音よ」

「はあ?」

「二島明音」

「へえ…」

明音「じゃけえ、五島くんが死んでも責任とれるんか聞いとんじゃけど」

「好きにすれば?」

「意味わかんなーい」

澪奈「あの…ありがと…」

明音「はよ電話して」

澪奈「う、うん」

明音「澪奈」

澪奈「あなたに名乗った?」

明音「後で言うけはよ」

澪奈「うん?」

明音も廊下へ…

~廊下~

玲奈「海斗…」

明音「救急車で運ばれた?」

真琴「うん」

明音「よかった…」

澪奈「あんた…誰よ!」

明音「あんたには名乗ったはずじゃけど?」

澪奈「…」

明音「…私は二島明音。連夜と幼馴染よ」

連夜「…」

澪奈「まじっ!?」

明音「まあ、引っ越してきて幼馴染になったんじゃけどね」

連夜「お前かよ…」

明音「なんか文句あるん?」

連夜「…ねーよ」

澪奈「連夜と玲奈は海斗の所に行った方がいいんじゃない?」

玲奈「そうだね」

連夜「おう」

明音「何?」

真琴「何が?」

明音「しれーっとうちから連夜を引き剥がして」

澪奈「あんたは人の気持ちを考えるってことはしないの?」

明音「なんだとてめえ!」

澪奈「こういう事だよ」

明音「は?」

澪奈「あんたは連夜が嫌がってても近づくつもりかって聞いてんの!?」

明音「何それ、あんたよりうちの方が連夜のこと知っとんじゃないん?」

澪奈「それはどうだろうね」

明音「どういう意味よ」

澪奈「連夜、私たちの幼馴染と仲がいいの。んで、連夜とは中学校からの馴染みなんだけど?」

明音「へえ~、で?」

真琴「うっざ!澪奈、教室戻ろ」

澪奈「そうだねw相手にしてても意味が無いような気がするしw」

明音「おい!」

私たちはそそくさと教室に戻った

明音「ふっ…相手にしてても意味が無いねえ」

~教室~

澪奈「あああ!ムカつく!」

真琴「まあまあ落ち着いて」

澪奈「あいつも態度、めっちゃムカつく!」

明音「誰の態度?」

澪奈「てめえだよ!二島明音!」

明音「あなたに呼び捨てにされる筋合いはないんだけど?」

澪奈「んだと!」

真琴「澪奈」

教師「五島くんは運ばれたんだがら静かにしなさい」

明音「先生、ちょっと体調が悪いので保健室に行ってもいいですか?」

教師「…いいだろう」

澪奈「…」

真琴「先生、二島さんが心配なのでついて行っていいですか?」

教師「許可しよう」

澪奈「…!」

真琴がウィンクしてきた

まじかよお前…

真琴「行くなら行こう?二島さん」

明音「一人で行けるので大丈夫です」

教師「途中で倒れたら危ないからついて行ってくれ」

真琴と明音が教室を出た

教師「工藤さんは座ってください」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

明音「で?なんの用?」

真琴「なんのこと?」

明音「わざわざついてきてなんの用って聞いとんよ」

真琴「わたしは善意でしてるつもりだけど?」

明音「ちげーだろ?言いたいことがあったら言ってくれん?」

真琴「出島明音」

明音「!?」

真琴「あんたならこの意味わかるよね?」

明音「なんで…それを…」

真琴「覚えてないん?此崎真琴」

明音「真琴…なの…?」

真琴「広島弁でわかったんじゃけど、澪奈に知られたくなくてさ…」

明音「…ごめん、嫌な事言って」

真琴「大丈夫よ」

澪奈「…そういうこと」

真琴「澪奈!?」

澪奈「真琴、言ってくれればよかったのに…」

真琴「…」

澪奈「方言の事がバレたくなかったの?」

真琴「そうだよ…」

澪奈「大丈夫だよ。真琴が方言を使ってたとしても私は真琴と友達だよ?」

真琴「…ありがとう」

明音「臭い台詞吐くんじゃね」

澪奈「うるさい」

真琴「そこまで怒らんのんじゃね」

澪奈「あ?」

真琴「サーセン」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

~三ヶ月後~

玲奈「海斗…」

澪奈「海斗ー来てあげ…た…よ…?」

連夜「工藤…か…」

澪奈「何か…あったの?」

真琴「玲奈?」

明音「連夜、何が起きたん?」

玲奈「海斗…なんで…」

澪奈「この間言ってた余命3ヶ月って海斗のことだったの?」

真琴「嘘…」

玲奈「海斗はきっと退院したんだよ。きっとそうなんだよ…」

連夜「糸崎!?」

玲奈「海斗のところに行かなきゃ…」

「パチン!」

真琴「玲奈、ええ加減にせー!」

玲奈「な…」

真琴「海斗があんたの今のこのザマを見たら笑うよ?」

玲奈「…」

澪奈「玲奈、悲しむ気持ちはわかる。でも悲しんでたら、海斗がもっと悲しくなるでしょ?」

玲奈「ちょっと出かけてくる」

連夜「玲奈!?」

澪奈「大丈夫よ。きっと」

連夜「これで玲奈が死んだらどうすんだよ!?」

真琴「大丈夫。きっと海斗との思い出の場所に行ってると思うから」

連夜「…」

明音「連夜、玲奈が好きなんでしょ」

連夜「んなわけ…」

明音「顔に書いてある」

連夜「そうだよ。好きだよ…」

明音「かわいいな~も~」

澪奈「好きなら追いかけるべきじゃない?」

連夜「!?行ってくる!」

真琴「珍しいね。澪奈が恋を後押しするの」

澪奈「…幼馴染…だからね」

真琴「海斗になんか言われとったん?」

澪奈「察しがいいね。そういうこと」

真琴「どーせ、俺が死んだら連夜と付き合わせろとか言われとったんじゃろ?」

澪奈「正解」

明音「まあ、連夜が玲奈の事が好きなのはわかっとったけど」

澪奈「幼馴染だね」

明音「幼馴染だよ」



作者です。
突然の広島弁、申し訳ありません。
今後はこの様なことはあまりないようにします。
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