天才少年が目覚めたら底辺生徒に!?

re.unknown

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初めての挫折

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奏は誰もが認める完璧な生徒だった。学年トップどころか全国模試でも常に1位をキープし、運動神経も抜群。生徒会長を務める彼の周りには、自然と人が集まっていた。誰もが憧れる存在であり、彼自身も自分に自信を持っていた。だが、ある朝、その自信が音を立てて崩れ去る出来事が起きた。

「ん……朝か……」

いつも通り目覚めた奏。少し寝ぼけた頭を振り払おうと顔を洗いに行く。しかし、どうにも頭がスッキリしない。思考がもやもやとしているのだ。仕方なく着替えて学校に向かったが、違和感は消えないままだった。

教室に入ると、すぐにクラスメイトたちが彼の席に集まってきた。

「奏、今日テストだろ?また勉強教えてくれよ!」

「今回は英語が特に難しそうだから、アドバイス欲しい!」

いつもの光景だ。しかし、その瞬間、奏は自分の頭の中が真っ白になっていることに気づいた。何を言われても、全く理解できない。

「あ、えっと……今日はちょっと体調が悪くてさ……」

曖昧に笑ってその場を誤魔化そうとする。だが、内心は冷や汗でぐっしょりだった。テストが始まり、配られた問題用紙を見た瞬間、奏は絶望する。

「な、なんだこれ……」

どの問題もまるで異国の文字のように見える。いつもなら即座に解答欄を埋めていくはずが、手が全く動かない。問題文の意味すら理解できないのだ。隣の席で解答を進めるクラスメイトのペン音が、まるで自分への嘲笑のように響く。

結局、奏はほとんど白紙のまま答案用紙を提出した。試験終了後、周囲の友人たちが楽しそうに答え合わせをしている中、奏はそそくさと教室を出た。

放課後、家に帰った奏は机に突っ伏した。

「なんでだよ……俺がこんな……」

突然自分の中から消えた知識。天才だった自分がまるで何も知らない赤ん坊のようになった感覚。耐え難い無力感が押し寄せる。

そして、頭を抱える奏の脳裏に浮かんだのは、二週間後の「成績開示」のことだった。学年最下位になってしまったらどうしよう。周りの期待を裏切るだけでなく、これまで築き上げてきた完璧なイメージが崩れ去る。

「くそ……どうすればいいんだ……」
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