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出会い
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授業の残り二十分くらいの時間帯になるとつい自分の恋愛の妄想をしてしまう。けれど今日は、冬を感じさせるような冷たい風が首筋にあたり自我を取り戻した。幸か不幸か現実を脳に叩きつけられ、北風に乗ってそのままどこか遠く誰もいない未知の場所に行きたくなる。
そう考えている間に授業終わりのチャイムが鳴った。
腰に力が入らず伸びをしていると
「今日は妄想してないんだ、珍しいね」
「当たり前だ、毎回すると思うなよ」
いつも俺に突っかかってくるこいつの名前は、
スドウ アキテル
須藤 明輝。
どうも俺は、妄想しているときは椅子に浅く座り両手を組んでいるらしい。
「本当に疑問だよね、英ちゃんに彼女がいないの。イケメンだし、身長高いし、頭も良くて高スペックなのに」
そう、輝が言う通り俺は見た目のスペックは良いが、彼女ができない理由を一つ挙げるのであれば..........。
「性格くらいだよね」
輝はブルドッグのように頬が垂れ下がった満面の笑みで言った。
「うるせい。逆にお前がフレンドリーすぎるんだよ」
「だってその方が楽しいじゃん」
「そうだな、お前はそういうやつだったよ」
俺と輝は真逆の性格をしている....表向きでは。
「ところで、英ちゃん今日の放課後はどこか寄り道でもしてく?」
「いや、今日は遠慮しておく、すまん。お前その英ちゃん呼び、学校くらいではやめたらどうだ?」
輝は昔からの知り合いで、その名残で英ちゃんと呼んでいる。
ホウショウ エイイチロウ
宝生 英一郎
これが俺の名前だ、こんなゴリゴリネームに『ちゃん』呼びとか恥ずかしい
「オーケー!明日は絶対だよ!英ちゃん呼びは昔からの慣れだから仕方ないよ~!」
でも、どんな場所でも相手でも態度ひとつ変化しない稚拙な部分が輝のいい所の一つでもある。
「ああ、明日ならいいぞ、それよりもうそろ授業が始まるから席戻れよ」
「はーい」
学校が終わり家に帰宅する時間帯になれば、外は暗くなる。
日照時間が短いのも、自分の吐いた息が白く街灯のに照らされるのも、冬が近づいて来たと感じさせる
突然だが、俺は学校ではクールで頭も良くそして、カッコイイ、もう一度言おうカッコイイ。
そう所謂、完璧な存在なのだ。
だが、それは "表向きの俺" であり本当の俺は誰も知らない。
本当の俺は、女の人が大好きで女の人が通った道に放たれる髪の毛の匂いにも興奮して普段から妄想しかしない変態クズ人間なのだ。
『あっ、家の鍵忘れた』
何も考えずに少し離れた駅近の公園に向かった。
この何も考えずに起こした行動が後の俺の人生をかき乱すきっかけとなった。
公園についてベンチに座りしばらく夜の景色を見て呆けていると妄想する時の姿勢になっていた。
これを俺はルーティーンと呼んでいる。
ベンチに浅く座り腰を深くかけて両手を組む。
最悪なタイミングでルーティーンに入ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『俺の彼女は一体どんな子なんだろう?♡理想はボブで胸が大きくて小動物みたいな可愛い童顔がいいな~』
そう。妄想しているときは、考え事をしているが故に意識は三次元にはない。
ということは、どんな顔をしているのか誰かに見られているのかなんてことに気づくはずがない。
やっと気が付いたか。そう、ルーティーンに入るときには絶対に見られてはいけないという絶対条件がある。
______だが、その時の俺は公園にいた_____
「えっ?あなたこんなとこで何やっているの?」
背筋が凍った
意識がこちら側に戻ってくるまでのタイムラグ。
『あっ人生終わった』
最初に浮かんだ言葉はそれだった
『ん?あれ?その制服よく見ればうちのじゃない?』
なおさら終わった
最初の視点から徐々に目線をあげていくと
それは...........。
サカヅキ ユイハ
「さっ、 坂月 結葉!?」
そう考えている間に授業終わりのチャイムが鳴った。
腰に力が入らず伸びをしていると
「今日は妄想してないんだ、珍しいね」
「当たり前だ、毎回すると思うなよ」
いつも俺に突っかかってくるこいつの名前は、
スドウ アキテル
須藤 明輝。
どうも俺は、妄想しているときは椅子に浅く座り両手を組んでいるらしい。
「本当に疑問だよね、英ちゃんに彼女がいないの。イケメンだし、身長高いし、頭も良くて高スペックなのに」
そう、輝が言う通り俺は見た目のスペックは良いが、彼女ができない理由を一つ挙げるのであれば..........。
「性格くらいだよね」
輝はブルドッグのように頬が垂れ下がった満面の笑みで言った。
「うるせい。逆にお前がフレンドリーすぎるんだよ」
「だってその方が楽しいじゃん」
「そうだな、お前はそういうやつだったよ」
俺と輝は真逆の性格をしている....表向きでは。
「ところで、英ちゃん今日の放課後はどこか寄り道でもしてく?」
「いや、今日は遠慮しておく、すまん。お前その英ちゃん呼び、学校くらいではやめたらどうだ?」
輝は昔からの知り合いで、その名残で英ちゃんと呼んでいる。
ホウショウ エイイチロウ
宝生 英一郎
これが俺の名前だ、こんなゴリゴリネームに『ちゃん』呼びとか恥ずかしい
「オーケー!明日は絶対だよ!英ちゃん呼びは昔からの慣れだから仕方ないよ~!」
でも、どんな場所でも相手でも態度ひとつ変化しない稚拙な部分が輝のいい所の一つでもある。
「ああ、明日ならいいぞ、それよりもうそろ授業が始まるから席戻れよ」
「はーい」
学校が終わり家に帰宅する時間帯になれば、外は暗くなる。
日照時間が短いのも、自分の吐いた息が白く街灯のに照らされるのも、冬が近づいて来たと感じさせる
突然だが、俺は学校ではクールで頭も良くそして、カッコイイ、もう一度言おうカッコイイ。
そう所謂、完璧な存在なのだ。
だが、それは "表向きの俺" であり本当の俺は誰も知らない。
本当の俺は、女の人が大好きで女の人が通った道に放たれる髪の毛の匂いにも興奮して普段から妄想しかしない変態クズ人間なのだ。
『あっ、家の鍵忘れた』
何も考えずに少し離れた駅近の公園に向かった。
この何も考えずに起こした行動が後の俺の人生をかき乱すきっかけとなった。
公園についてベンチに座りしばらく夜の景色を見て呆けていると妄想する時の姿勢になっていた。
これを俺はルーティーンと呼んでいる。
ベンチに浅く座り腰を深くかけて両手を組む。
最悪なタイミングでルーティーンに入ってしまった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『俺の彼女は一体どんな子なんだろう?♡理想はボブで胸が大きくて小動物みたいな可愛い童顔がいいな~』
そう。妄想しているときは、考え事をしているが故に意識は三次元にはない。
ということは、どんな顔をしているのか誰かに見られているのかなんてことに気づくはずがない。
やっと気が付いたか。そう、ルーティーンに入るときには絶対に見られてはいけないという絶対条件がある。
______だが、その時の俺は公園にいた_____
「えっ?あなたこんなとこで何やっているの?」
背筋が凍った
意識がこちら側に戻ってくるまでのタイムラグ。
『あっ人生終わった』
最初に浮かんだ言葉はそれだった
『ん?あれ?その制服よく見ればうちのじゃない?』
なおさら終わった
最初の視点から徐々に目線をあげていくと
それは...........。
サカヅキ ユイハ
「さっ、 坂月 結葉!?」
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