彼女に浮気された俺がミステリアスな美貌の同期と××したら溺愛沼から逃げられなくなりました

藜-LAI-

文字の大きさ
10 / 66

4.①

しおりを挟む
 貴臣の家にいると曜日感覚がバクるけど、今週はまだ始まったばかりだ。
「明日に備えて寝るのは良いけどさ」
「ん?」
「いや、なんでお前はナチュラルに俺の布団に入って来てんの。しかもズボンに手ぇ入れんなよ」
「えへ、気付いた?」
「可愛く言い逃れしようとすんな」
 邪な手を払いのけると、股間を死守しながら寝返りを打って貴臣と距離を取る。
「なんで逃げるの」
「お前こそ、盛り過ぎなんだよ。早くベッドに戻れよ、貴臣」
「つまんないの」
「つまるつまらないで、手を出そうとすんな」
「じゃあ本気なら良い?」
 急に甘ったるい声がして、耳元にフッと息を吹き掛けられると、呆れて睨んだ瞬間にチュッと啄むようなキスをされる。
「お前ねえ……」
「チューくらい良いでしょ」
「減る、メンタルが減る」
「そう? こっちはそうでもないっぽいよ」
 情けなくも反応してしまった股間に貴臣の手が伸びると、スウェットの上からカリカリと鈴口を引っ掻かれる。
「ちょっと聞きたいんだけどさ」
「咥えて欲しい?」
「違うわ! お前はセックスがしたいのか、俺が好きなのか、どっちか分かってんの」
「ん? どういうこと」
 本当に意味が分からないと言った顔で、貴臣は困惑して手を止める。
「俺に好意があるとして、それ以前にお前には免疫がなさ過ぎるだろ。この前なんとなく出来ちゃったから、セックスしたいだけじゃないのか?」
「そんなことはないけど」
「いや、あるだろ。お前の性欲は思春期からずっとセーブされ続けて来たんだろ。今日だって来るなり玄関であんなことして……やり過ぎなんだよ」
「だって我慢出来なくて」
「だから、それが性欲の方が勝っちゃってるって話。貴臣は俺を好きなんじゃなくて、セックス出来そうだから俺に執着してるだけじゃないのか」
 二人で抜き合いっこしてしまったし、どエロいキスも拒まなかった俺が言うことではないが、恋愛をするって感じではない気がして、本意を確認したくなる。
(俺、コイツに本気で好きって言われたいのか?)
 不意にそんな思いが頭をよぎる。
 体だけじゃ嫌だと、そう思っているということなんだろうか。
 なにを馬鹿らしい。一蹴するものの、本気で思いを向けられたら俺は貴臣とセックスしても良いと思い始めてる自分に気付いてしまった。
「圭吾はさ」
「お、おう。なんだよ」
「俺が男と付き合ったことがないし、セックスの経験もないからそう思うの?」
「まあ、多少なりともそれが影響してるとは思うよ」
「じゃあ経験があれば、俺の気持ちを受け入れくれんの」
「ん?」
「分かった。俺、今までそういうのしたことなかったけど、マッチングアプリ試してみるわ」
「いや、待て待て待て!」
 思わず貴臣の肩を掴んでブンブン振り回す。
「なに?」
「なに、じゃねえよ。俺とやる前に一発試してくるわみたいな軽率なノリやめて」
「違うの?」
「違うわ。いつもの理性的なお前はどこ行った。もうちょっと冷静になれよ。本当、お前の情緒はしょっちゅう家出するよな」
 頭を抱えて溜め息を吐くと、こっちが溜め息を吐きたいよと貴臣が体を起こして頭を抱え始めた。
「貴臣?」
「あのさ、圭吾の言ってることってなんか矛盾しない?」
「なんでだよ」
「だって俺はお前が好きなんだよ? でも俺に経験がないから、その気持ちは性欲に負けた結果だって言ってるのに、俺が男と経験積もうとしたら止めてくるのおかしいだろ」
「いやお前の思考回路がおかしいわ。直列繋ぎかよ」
「直列繋ぎって」
 貴臣は噴き出して肩を揺らす。
「笑いごとじゃないだろ」
「いや、毎度のことながら言い回しが可笑しくて」
 涙出てきたじゃんと笑いながら目元を指で拭うと、貴臣は喉が渇いたと言ってそのままキッチンに向かった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

【完結 一気読み推奨】片想いの相手が「そろそろ恋愛したい」と言ったので、用済みの俺はニートになることにしました。

はぴねこ
BL
 高校生の頃、片想いの親友に告白した。  彼はノンケだったから玉砕して友人関係も終わるものだと思っていた。  もしかすると気持ち悪いと軽蔑される覚悟までしていたのに、彼は「今は恋愛をしている時間がないんだ」と自分の夢を語ってくれた。  彼は会社を興した祖父のことをとても尊敬していて、自分も起業したいと熱く語ってくれた。  そして、俺の手を握って「できれば親友のお前には俺の右腕になってほしい」と言われた。  同性愛者の俺のことを気持ち悪いと遠ざけることもせずに、親友のままでいてくれた彼に俺は感謝して、同じ大学に進学して、大学の頃に彼と一緒にゲームを作成する会社を起業した。  あれから二十年間、本当に二人三脚で駆け抜けてきた。  そして、昨年売り出したVRMMOが世界的に大ヒットし、ゲーム大賞を取ったことを祝うパーティーで親友が語った言葉に俺の覚悟も決まった。 「俺もそろそろ恋愛したい」  親友のその言葉に、俺は、長年の片想いを終わらせる覚悟をした。  不憫な拗らせアラフォーが”愛”へと踏み出すお話です。

一軍男子と兄弟になりました

しょうがやき
BL
親の再婚で一軍男子と兄弟になった、平凡男子の話。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

処理中です...