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年末の空
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はあ、今年も一年終わった・・・
年末の買い物をしながら、改めてもう年の瀬なんだなと感じていた。
昨日が仕事納め。昨日は事務所の大掃除をしただけで定時に退社して、特に予定もなかったわたしは、いつもよりちょっとだけいいものを買って1人で仕事納めの納会をした。
今日は29日で、家族連れで年末年始の買い物している客が多かった。
「子供いると買う量もすごいなぁ」
お父さんが押すカートいっぱいに食品やお菓子(いずれも年末仕様)が山のように積まれている。
「スダコかぁ。1人じゃ食べ切れないしなぁ」
まあ、おせちも用意しないんだけどね。なんて思いながら、わたしもちょっとだけお正月用のものを買った。
鏡餅は一番小さいので、干支のマスコットが載っているのを選んだ。
今日は飾っちゃいけないんだよね。
なんて思いながら会計を済ませたわたしは、まだ明るい冬晴れの日差しの中、自転車のカゴに荷物を乗せて、走り出した。
ここ数年実家には帰っていない。
20代の頃は帰るたびに結婚のことを聞かれた。
「仕事、忙しくてね」
なんて言い訳していたけど、当時付き合っていた彼に全然その気がなく、結婚なんて考えることも出来なかった。そしてその彼とも彼の異動とともに疎遠になって、気づいたら別れていた。以来わたしは本当に1人で生きている。
もともと友達も少ない方で、就職で東京に出てきてしまったのもあって、会社の先輩だった彼と別れてからというもの、ほとんどの時間を1人で過ごすようになった。
それがわたしには合っていたのだろう。特に寂しいとか感じるようなこともなく気づいたら30を超え、それとともに両親も結婚を話題にはしなくなっていった。
まあ兄が結婚してくれていて、子供が三人もいるというのも大きかっただろう。
(お年玉問題も、わたしが帰りたくない原因の一つである)
それにわたしはどちらかというと子供が苦手だ。
すぐにベタベタしてきて好き放題暴れ回った後、わたしのことなんかすっかり忘れて自分の母親の膝の上で眠っていたりする。
わたしなんてただの疲れ損(まあ当の母親は毎日そんな大変な思いをしているのだろうけど)
何となくそんなことを思い出しながら、知らない家族が楽しそうに歩いているのを横目に自分のアパートまで帰ってきた。
そう、ここには唯一の家族がいる。
ドアを開けると「にゃ」と可愛らしい声で迎えてくれる、愛しの娘、みゃあがいるのだ。
「ただいまみゃあ」
「みゃあ」
返事はいつもこんな感じ、特に元気というわけでもなく、かと言って答えてくれないわけでもない。ただ「みゃあ」と少し気怠気に鳴く。
犬のように構ってほしそうにしてこないところがわたしは気に入っている。
「今日はちょっと豪華よ。年末だし」
みゃあの今日の晩ごはんはちょっと高級な猫缶にした。
いつもはカリカリで、それでも美味しそうに食べてくれるのだが、やっぱり高級な猫感は違うみたいで、美味しそうにおさらまでぺろぺろしていた。
あんなにわしゃわしゃ食べていたのに、食べ終わると相変わらずのんびりな調子になるものいつも通りのみゃあ。
気づくとお気に入りのよく日の当たる窓際のクッションに、満足そうな顔でうずくまっていた。
「みゃあは気楽でいいよね」
なんて言っている割にわたしも気楽なものだ。
今日から会社が始まるまでの約一週間、食事する以外にやることなんてないのだから。
お酒の飲めないわたしは(多分そのせいで付き合いとかもしなくなったのだろう)カモミールティーを入れてから、みゃあの横のクッションに座り(みゃあのよりは大きく、わたしの体がすっぽり収まる)みゃあを撫でながらカモミールティーを一口飲んだ。
「はぁ~。毎日こんなにのんびりだったらいいのになぁ」
みゃあが羨ましい。
でも稼がないとみゃあにものんびりさせてやれないしね、何て埒もないことを考えながら、少しオレンジ色になり始めた空をみゃあと一緒に眺めた。
しばらくぼおっとしいてると、いつの間にか空は暗くなっていて、星々が綺麗に輝いていた。
残ったお茶も冷たくなっている。
でもわたしの懐は温かった。
「みゃあ。寒くなっちゃったの?」
いつの間にか、みゃあがソファに埋れたわたしの身体の中にすっぽりと収まっていたのだ。
「なんか赤ちゃん抱きしめてるみたい」
みゃあの温もりを感じながら、しばらく夜空をみつめていた。
「はあ、そろそろ夕飯かな」
年末だし、時間もあるし・・・
「お赤飯、食べたいかも」
どうやらわたしの食欲には、年末もお正月も関係ないらしい。
思いついてストックを見たら小豆ももち米もちょうどいいくらいあったので、お赤飯を作ることにした。それから一番大事な黒ごまも、まだ開けていないのがあってちょっと嬉しかった。
わたしはご飯の炊ける香りが好きだ。
お赤飯も本当は蒸す方が美味しいのだろうが、時間がかかるからいつも土鍋で炊いている。
こっちだとうまくやれば1時間くらいで出来てしまう。
「できたぁ」
蒸らし終えたあと土鍋の蓋を開けると、湯気とともにふっくらとした小豆と独特の赤味がかったもち米が姿を表した。
かき混ぜるとほどよくおこげもできている。ご飯じゃないけどおこげも割と美味しかったりする。
お茶碗によそってから黒ごまをたっぷりめにかけ、お塩は少なめのひとつまみをパラパラっと。
「いただきまぁす」
お赤飯の時は不思議とおかずはいらない。
胡麻塩だけで十分美味しいから。
でもそれだけじゃ喉が渇くから、日本茶で潤しながら、ゆっくりとお赤飯を噛み締めていく。
程よい塩気に小豆と黒ごまの食感のアクセント。
「う~ん。おいしい」
それだけで笑顔になるわたし。安いものだ。
もう一膳おかわりをしても、2号も炊いているからまだかなり残っている。
「明日も楽しみ」
そう、冷えたお赤飯もそれはそれで味わいがあるものだ。
余計な水分がお赤飯に落ちないようにペーパータオルを乗せてから土鍋の蓋をして(その水分で余計な乾燥も防げる、気がする)少し涼しいキッチンに置いて今日の晩ごはんはおしまい。
ごちそうさまでした。
お茶は、母の影響なのか濃い目に入れるのが好きで、深蒸しのものをかなり多めに入れている。そのせいか、濁りも渋さもかなりのものだ。でもその方が日本茶を飲んでいるという気がして落ち着く。
和食(といってもお赤飯だけ)の後の渋いお茶がまた格別なのである。
思いだすと朝ごはんも最近は焼き鮭と白いご飯だけ。と渋いお茶。
なんだかおばあちゃんみたいだ。(具材があったときには味噌汁も作るけど)
窓に向けたままになっていたクッションに戻ると、みゃあがのんびりと私の膝の上にやってきた。
優しく頭をなでると、うっとりしたように目を閉じるみゃあ。
時間がゆっくり過ぎていく。
私は暖房の効いた部屋でみゃあを優しく抱きながら、雲ひとつない年末の夜空を見上げた。
「今年ももうすぐ終わりだね」
みゃあと見上げる夜空は静かにきらめいていた。
年末の買い物をしながら、改めてもう年の瀬なんだなと感じていた。
昨日が仕事納め。昨日は事務所の大掃除をしただけで定時に退社して、特に予定もなかったわたしは、いつもよりちょっとだけいいものを買って1人で仕事納めの納会をした。
今日は29日で、家族連れで年末年始の買い物している客が多かった。
「子供いると買う量もすごいなぁ」
お父さんが押すカートいっぱいに食品やお菓子(いずれも年末仕様)が山のように積まれている。
「スダコかぁ。1人じゃ食べ切れないしなぁ」
まあ、おせちも用意しないんだけどね。なんて思いながら、わたしもちょっとだけお正月用のものを買った。
鏡餅は一番小さいので、干支のマスコットが載っているのを選んだ。
今日は飾っちゃいけないんだよね。
なんて思いながら会計を済ませたわたしは、まだ明るい冬晴れの日差しの中、自転車のカゴに荷物を乗せて、走り出した。
ここ数年実家には帰っていない。
20代の頃は帰るたびに結婚のことを聞かれた。
「仕事、忙しくてね」
なんて言い訳していたけど、当時付き合っていた彼に全然その気がなく、結婚なんて考えることも出来なかった。そしてその彼とも彼の異動とともに疎遠になって、気づいたら別れていた。以来わたしは本当に1人で生きている。
もともと友達も少ない方で、就職で東京に出てきてしまったのもあって、会社の先輩だった彼と別れてからというもの、ほとんどの時間を1人で過ごすようになった。
それがわたしには合っていたのだろう。特に寂しいとか感じるようなこともなく気づいたら30を超え、それとともに両親も結婚を話題にはしなくなっていった。
まあ兄が結婚してくれていて、子供が三人もいるというのも大きかっただろう。
(お年玉問題も、わたしが帰りたくない原因の一つである)
それにわたしはどちらかというと子供が苦手だ。
すぐにベタベタしてきて好き放題暴れ回った後、わたしのことなんかすっかり忘れて自分の母親の膝の上で眠っていたりする。
わたしなんてただの疲れ損(まあ当の母親は毎日そんな大変な思いをしているのだろうけど)
何となくそんなことを思い出しながら、知らない家族が楽しそうに歩いているのを横目に自分のアパートまで帰ってきた。
そう、ここには唯一の家族がいる。
ドアを開けると「にゃ」と可愛らしい声で迎えてくれる、愛しの娘、みゃあがいるのだ。
「ただいまみゃあ」
「みゃあ」
返事はいつもこんな感じ、特に元気というわけでもなく、かと言って答えてくれないわけでもない。ただ「みゃあ」と少し気怠気に鳴く。
犬のように構ってほしそうにしてこないところがわたしは気に入っている。
「今日はちょっと豪華よ。年末だし」
みゃあの今日の晩ごはんはちょっと高級な猫缶にした。
いつもはカリカリで、それでも美味しそうに食べてくれるのだが、やっぱり高級な猫感は違うみたいで、美味しそうにおさらまでぺろぺろしていた。
あんなにわしゃわしゃ食べていたのに、食べ終わると相変わらずのんびりな調子になるものいつも通りのみゃあ。
気づくとお気に入りのよく日の当たる窓際のクッションに、満足そうな顔でうずくまっていた。
「みゃあは気楽でいいよね」
なんて言っている割にわたしも気楽なものだ。
今日から会社が始まるまでの約一週間、食事する以外にやることなんてないのだから。
お酒の飲めないわたしは(多分そのせいで付き合いとかもしなくなったのだろう)カモミールティーを入れてから、みゃあの横のクッションに座り(みゃあのよりは大きく、わたしの体がすっぽり収まる)みゃあを撫でながらカモミールティーを一口飲んだ。
「はぁ~。毎日こんなにのんびりだったらいいのになぁ」
みゃあが羨ましい。
でも稼がないとみゃあにものんびりさせてやれないしね、何て埒もないことを考えながら、少しオレンジ色になり始めた空をみゃあと一緒に眺めた。
しばらくぼおっとしいてると、いつの間にか空は暗くなっていて、星々が綺麗に輝いていた。
残ったお茶も冷たくなっている。
でもわたしの懐は温かった。
「みゃあ。寒くなっちゃったの?」
いつの間にか、みゃあがソファに埋れたわたしの身体の中にすっぽりと収まっていたのだ。
「なんか赤ちゃん抱きしめてるみたい」
みゃあの温もりを感じながら、しばらく夜空をみつめていた。
「はあ、そろそろ夕飯かな」
年末だし、時間もあるし・・・
「お赤飯、食べたいかも」
どうやらわたしの食欲には、年末もお正月も関係ないらしい。
思いついてストックを見たら小豆ももち米もちょうどいいくらいあったので、お赤飯を作ることにした。それから一番大事な黒ごまも、まだ開けていないのがあってちょっと嬉しかった。
わたしはご飯の炊ける香りが好きだ。
お赤飯も本当は蒸す方が美味しいのだろうが、時間がかかるからいつも土鍋で炊いている。
こっちだとうまくやれば1時間くらいで出来てしまう。
「できたぁ」
蒸らし終えたあと土鍋の蓋を開けると、湯気とともにふっくらとした小豆と独特の赤味がかったもち米が姿を表した。
かき混ぜるとほどよくおこげもできている。ご飯じゃないけどおこげも割と美味しかったりする。
お茶碗によそってから黒ごまをたっぷりめにかけ、お塩は少なめのひとつまみをパラパラっと。
「いただきまぁす」
お赤飯の時は不思議とおかずはいらない。
胡麻塩だけで十分美味しいから。
でもそれだけじゃ喉が渇くから、日本茶で潤しながら、ゆっくりとお赤飯を噛み締めていく。
程よい塩気に小豆と黒ごまの食感のアクセント。
「う~ん。おいしい」
それだけで笑顔になるわたし。安いものだ。
もう一膳おかわりをしても、2号も炊いているからまだかなり残っている。
「明日も楽しみ」
そう、冷えたお赤飯もそれはそれで味わいがあるものだ。
余計な水分がお赤飯に落ちないようにペーパータオルを乗せてから土鍋の蓋をして(その水分で余計な乾燥も防げる、気がする)少し涼しいキッチンに置いて今日の晩ごはんはおしまい。
ごちそうさまでした。
お茶は、母の影響なのか濃い目に入れるのが好きで、深蒸しのものをかなり多めに入れている。そのせいか、濁りも渋さもかなりのものだ。でもその方が日本茶を飲んでいるという気がして落ち着く。
和食(といってもお赤飯だけ)の後の渋いお茶がまた格別なのである。
思いだすと朝ごはんも最近は焼き鮭と白いご飯だけ。と渋いお茶。
なんだかおばあちゃんみたいだ。(具材があったときには味噌汁も作るけど)
窓に向けたままになっていたクッションに戻ると、みゃあがのんびりと私の膝の上にやってきた。
優しく頭をなでると、うっとりしたように目を閉じるみゃあ。
時間がゆっくり過ぎていく。
私は暖房の効いた部屋でみゃあを優しく抱きながら、雲ひとつない年末の夜空を見上げた。
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