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第1.5章 閑話
第36話 エミリア
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わたくしはエミリア・フォン・ターナ。
一時は貴族籍をはく奪されていましたが、王太子殿下、いえ、既に国王陛下に成られたわね。
とにかく国王陛下に貴族籍はく奪は取り消されてターナ侯爵令嬢に戻りました。
あの神罰の日、ドイテ王国では前国王陛下や多くの貴族たちが亡くなったと聞きました。
第二王子たちも。
前国王陛下も前教皇に誘われたからと言って聖女様を攻撃することに賛同するなんて、何をお考えだったのかしら。
ご自分も神罰に巻き込まれて矜持を傷付けられたのでしょうか。
それとも息子の第二王子の敵討ち?
まだその時点では処されてなかったけれど、ほぼ決定だったものね。
聖女様はシャルロッテ伯母様以上に神様に近い存在なのですよ?
わたくしも伯母様たちが神の過保護と呼ぶ加護を目の当たりにしました。
簡単にスキルの書を宝箱から引き当てるの。
「エミリア、その宝箱はあなたの物よ、開けてごらんなさい。」
開ける前から鑑定でスキルの書が入っているのが分かっていたのでしょう。
聖魔法のスキルの書を頂きました。
神官に成るかは決めていないのですが、持ってて損は無いと聖女様に言われては受け取るしかありません。
里長さんによれば、聖女様と一緒に居るだけでわたくしたちも恩恵に与れるそうです。
精霊を沢山連れているからわたくしたちも安全、と言うだけでは無いのですね?
エルフだけあって精霊魔法を自由に使われるのですが、ご自身の魔法も凄いのです。
見本を見せると言って出したファイアーボールはわたくしたちの使うそれとは全く異なるものでした。
小さく光り輝くそれはゴブリンを貫き燃え上がらせました。
光魔法のようですが燃やしてしまうからにはファイアー系なのでしょう。
小さな太陽のようなものと言われましても……。
イメージしろと教えられましたが、太陽は太陽ですよ?
眩しくてポカポカ。
エルフの方は違う印象を持たれているのでしょうか。
「シャルテの言うことを真に受けたらダメさね。
分ることだけ理解すれば良いのさ。
あの子はこの世界の常識では測れないからね。」
里長さんが忠告してくれますが、常識外と言うことですかね?
「長、酷い。
ドワーフなら色の違いで火の温度が違うこと位、知ってると思うよ?
それならこの世界の常識内じゃない。
太陽の温度は知らないだろうけど。」
鍛冶をするドワーフなら火のことを知っているのでしょう。
聖女様は鍛冶をするのでしょうか?
ドワーフのお知り合いが居る?
聖女様は太陽の温度を知っていらっしゃるのですね。
どうやって測ったのでしょう?
この町はお料理も凄いのです。
ハーブと呼ばれていますが薬草ですよね?
一部見たことも無いものもありましたが森に住むエルフならではなんでしょう。
え?聖女様が持ち込んで里のエルフが進化させた?
聖女様がお肉好きなお陰でしょうか。
焼き肉のタレで食べるお肉は美味しいですものね。
どのような高級レストランでも食したことがありませんでしたわ。
それからわたくしが泊めてもらっている温泉宿。
聖女様のイメージで作られたと言うお話ですが、色々変わっています。
一般的な宿よりも大きいこともありますが、建物の作りが根本的に違います。
石造りのようで違う何かで作られています。
部屋は木の壁になっていますが、恐らくその裏はこの石のような何かなのでしょう。
これなら大きな建物も作れるのでしょう。
王城の様に石を積むのでは無いのなら建てるのにも時間が掛からないのではないでしょうか。
治療院も同じように大きな建物です。
中を見せてもらいましたが良く分からない作りでした。
両方の建物にあるエレベーターは便利ですね。
温泉宿では用も無いのにエレベーターに乗ってしまいます。
同じように泊っているエルフの方に笑われてしまうのは恥ずかしいのですけれどね。
とうとうシャルロッテ伯母様が教皇に成られました。
いつかはと思っていましたが早かったですね。
きっと歴史に残る教皇と成るでしょう。
神のお言葉を聞けると言うだけでも凄いのですから。
それにしてもわたしがこのままダンジョンに入り続ければ聖女様のレベルに追い付けるのでしょうか。
聖女様の様子を見てると果てしなくレベルが違うような気がするのですけれど。
早く新ダンジョンにも入ってみたいものです。
意外とわたくしには合っているのかもしれません。
このままダンジョンに入り続けるのも良いかもしれません。
そう言えば聖女様がわたくしをエミリアたんと呼ぶことが有るのですが、あれは何でしょうか。
一時は貴族籍をはく奪されていましたが、王太子殿下、いえ、既に国王陛下に成られたわね。
とにかく国王陛下に貴族籍はく奪は取り消されてターナ侯爵令嬢に戻りました。
あの神罰の日、ドイテ王国では前国王陛下や多くの貴族たちが亡くなったと聞きました。
第二王子たちも。
前国王陛下も前教皇に誘われたからと言って聖女様を攻撃することに賛同するなんて、何をお考えだったのかしら。
ご自分も神罰に巻き込まれて矜持を傷付けられたのでしょうか。
それとも息子の第二王子の敵討ち?
まだその時点では処されてなかったけれど、ほぼ決定だったものね。
聖女様はシャルロッテ伯母様以上に神様に近い存在なのですよ?
わたくしも伯母様たちが神の過保護と呼ぶ加護を目の当たりにしました。
簡単にスキルの書を宝箱から引き当てるの。
「エミリア、その宝箱はあなたの物よ、開けてごらんなさい。」
開ける前から鑑定でスキルの書が入っているのが分かっていたのでしょう。
聖魔法のスキルの書を頂きました。
神官に成るかは決めていないのですが、持ってて損は無いと聖女様に言われては受け取るしかありません。
里長さんによれば、聖女様と一緒に居るだけでわたくしたちも恩恵に与れるそうです。
精霊を沢山連れているからわたくしたちも安全、と言うだけでは無いのですね?
エルフだけあって精霊魔法を自由に使われるのですが、ご自身の魔法も凄いのです。
見本を見せると言って出したファイアーボールはわたくしたちの使うそれとは全く異なるものでした。
小さく光り輝くそれはゴブリンを貫き燃え上がらせました。
光魔法のようですが燃やしてしまうからにはファイアー系なのでしょう。
小さな太陽のようなものと言われましても……。
イメージしろと教えられましたが、太陽は太陽ですよ?
眩しくてポカポカ。
エルフの方は違う印象を持たれているのでしょうか。
「シャルテの言うことを真に受けたらダメさね。
分ることだけ理解すれば良いのさ。
あの子はこの世界の常識では測れないからね。」
里長さんが忠告してくれますが、常識外と言うことですかね?
「長、酷い。
ドワーフなら色の違いで火の温度が違うこと位、知ってると思うよ?
それならこの世界の常識内じゃない。
太陽の温度は知らないだろうけど。」
鍛冶をするドワーフなら火のことを知っているのでしょう。
聖女様は鍛冶をするのでしょうか?
ドワーフのお知り合いが居る?
聖女様は太陽の温度を知っていらっしゃるのですね。
どうやって測ったのでしょう?
この町はお料理も凄いのです。
ハーブと呼ばれていますが薬草ですよね?
一部見たことも無いものもありましたが森に住むエルフならではなんでしょう。
え?聖女様が持ち込んで里のエルフが進化させた?
聖女様がお肉好きなお陰でしょうか。
焼き肉のタレで食べるお肉は美味しいですものね。
どのような高級レストランでも食したことがありませんでしたわ。
それからわたくしが泊めてもらっている温泉宿。
聖女様のイメージで作られたと言うお話ですが、色々変わっています。
一般的な宿よりも大きいこともありますが、建物の作りが根本的に違います。
石造りのようで違う何かで作られています。
部屋は木の壁になっていますが、恐らくその裏はこの石のような何かなのでしょう。
これなら大きな建物も作れるのでしょう。
王城の様に石を積むのでは無いのなら建てるのにも時間が掛からないのではないでしょうか。
治療院も同じように大きな建物です。
中を見せてもらいましたが良く分からない作りでした。
両方の建物にあるエレベーターは便利ですね。
温泉宿では用も無いのにエレベーターに乗ってしまいます。
同じように泊っているエルフの方に笑われてしまうのは恥ずかしいのですけれどね。
とうとうシャルロッテ伯母様が教皇に成られました。
いつかはと思っていましたが早かったですね。
きっと歴史に残る教皇と成るでしょう。
神のお言葉を聞けると言うだけでも凄いのですから。
それにしてもわたしがこのままダンジョンに入り続ければ聖女様のレベルに追い付けるのでしょうか。
聖女様の様子を見てると果てしなくレベルが違うような気がするのですけれど。
早く新ダンジョンにも入ってみたいものです。
意外とわたくしには合っているのかもしれません。
このままダンジョンに入り続けるのも良いかもしれません。
そう言えば聖女様がわたくしをエミリアたんと呼ぶことが有るのですが、あれは何でしょうか。
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