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捜査最終日
98. 十一日目(謹慎三日)、元部下との再会②
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「私は、あなたの強靭な肉体と周りの雑音が全く気にならない程のタフな精神力
に、ずっと強い憧れを抱いていました。そんな存在のあなたは突然、「本当は、
ラーメン屋になりたかったと告げて周りに納得できる説明も無く、私を置き去り
にして去ってしまいましたよね。あなたの右腕と呼ばれるようになるまでに裏で
どれだけ汚い事をして来たと思ってるんですか!? 人をおちょくるのも大概に
して欲しいです。王様は何をしても許されると思っているんだったら、大間違い
も良い所ですよっ!!」
「お前にも言い分がある事は分かっていた。それをきちんと聞かなかった事は、
素直に謝る。ラドン、済まなかった」
積年の怒りを爆発させた後に法海侯からの謝罪の言葉があったので努めて冷静
に話し始めるラドン。
「その言葉をずっと待ってました。私はトップに立つ器では無いと自己分析して
いましたので裏で支配する事に考えが及びました。そっちの方が性に合ってると
思いませんか?」
「言われて見ればそうかもしれん……」
「それで話は飛ぶのですが一年前から四天王時代に変わって来ておりまして混沌
が足らない均衡状態が続いてまして”生ける伝説”のあなたの首に懸賞金を掛けま
した。と言っても昔とは時代が違いますから実際に頭部を切断するという事では
無く、倒す事が絶対条件です!」
「四天王時代ってのは?」
東京の事情に疎くなっている法海侯が真顔で質問する。
「これは失礼しました。長い間、東京を離れてる方には知らない情報でしたね。
新宿、原宿、渋谷、池袋の各エリアに個性的な武闘派チームがありまして現在、
代表者4人に寄る休戦協定が結ばれている状態です」
「成程、休戦協定を提案したのはラドンお前だな」
「えぇ、おっしゃる通りです」
「そのお前が俺の首に懸賞金を掛けた本当の目的は何だ? 俺に対する復讐か?」
「それもありますが無敗伝説を終わらせて新時代の到来を明確に標したいんです
よ。この四天王は”タイマン勝負”に拘りが無い男達です。ですのでタッグで組む
可能性も十分にありますし、それ以上も有り得ます」
「今はそういう時代なのか。漢としてのプライドってもんが無いんだな。実際に
手合わせして無いんで実力が未知数だ。二人以上で組まれたら、流石に負けるか
もしれん」
「本気で仰ってますか?」
初めて聞く弱気とも取れる発言に驚くラドン。
「好きに捉えて貰って構わないさ。堅気になって名古屋で知り合いが増えたんだ。
そこで、こちらも助っ人を準備しておく。柔術家、現役のプロレスラー、キック
ボクシング経験者の三人に協力して貰うよ。他にも血の気の多い奴は居るがな」
「随分と知り合いの方を信頼されているんですね!」
「まぁな。強い奴と戦うのは割と好きな連中でね。そうそう、お前の事だ。負け
たら罰ゲームがあるんだろ? さっさと話せよ」
「バレてましたか。全裸で直立不動の姿勢で正座してからの土下座&某冒険漫画
に登場するピンク色のカンフー道着を着た世界一の殺し屋のモノマネを披露して
貰います」
「俺に恥ずかしい格好と後手を組ませたい訳か。確かにモノマネは屈辱的かもし
れん……」
「やはり、罰ゲームに相応しい内容ですねっ」
「こっちも四天王を全て倒したら俺の店のラーメンをラドン。お前を含む四天王
全員に食べて貰う。俺が辿り着いた究極の一杯を」
「それで良いなら、こちらに問題はありません。では、この書類に判子を押して
下さい。拇印で結構です」
法海侯はラドンが作成した決闘状の書類にざっと目を通した後、末尾にサイン
と拇印をして椅子から立ち上がった。
に、ずっと強い憧れを抱いていました。そんな存在のあなたは突然、「本当は、
ラーメン屋になりたかったと告げて周りに納得できる説明も無く、私を置き去り
にして去ってしまいましたよね。あなたの右腕と呼ばれるようになるまでに裏で
どれだけ汚い事をして来たと思ってるんですか!? 人をおちょくるのも大概に
して欲しいです。王様は何をしても許されると思っているんだったら、大間違い
も良い所ですよっ!!」
「お前にも言い分がある事は分かっていた。それをきちんと聞かなかった事は、
素直に謝る。ラドン、済まなかった」
積年の怒りを爆発させた後に法海侯からの謝罪の言葉があったので努めて冷静
に話し始めるラドン。
「その言葉をずっと待ってました。私はトップに立つ器では無いと自己分析して
いましたので裏で支配する事に考えが及びました。そっちの方が性に合ってると
思いませんか?」
「言われて見ればそうかもしれん……」
「それで話は飛ぶのですが一年前から四天王時代に変わって来ておりまして混沌
が足らない均衡状態が続いてまして”生ける伝説”のあなたの首に懸賞金を掛けま
した。と言っても昔とは時代が違いますから実際に頭部を切断するという事では
無く、倒す事が絶対条件です!」
「四天王時代ってのは?」
東京の事情に疎くなっている法海侯が真顔で質問する。
「これは失礼しました。長い間、東京を離れてる方には知らない情報でしたね。
新宿、原宿、渋谷、池袋の各エリアに個性的な武闘派チームがありまして現在、
代表者4人に寄る休戦協定が結ばれている状態です」
「成程、休戦協定を提案したのはラドンお前だな」
「えぇ、おっしゃる通りです」
「そのお前が俺の首に懸賞金を掛けた本当の目的は何だ? 俺に対する復讐か?」
「それもありますが無敗伝説を終わらせて新時代の到来を明確に標したいんです
よ。この四天王は”タイマン勝負”に拘りが無い男達です。ですのでタッグで組む
可能性も十分にありますし、それ以上も有り得ます」
「今はそういう時代なのか。漢としてのプライドってもんが無いんだな。実際に
手合わせして無いんで実力が未知数だ。二人以上で組まれたら、流石に負けるか
もしれん」
「本気で仰ってますか?」
初めて聞く弱気とも取れる発言に驚くラドン。
「好きに捉えて貰って構わないさ。堅気になって名古屋で知り合いが増えたんだ。
そこで、こちらも助っ人を準備しておく。柔術家、現役のプロレスラー、キック
ボクシング経験者の三人に協力して貰うよ。他にも血の気の多い奴は居るがな」
「随分と知り合いの方を信頼されているんですね!」
「まぁな。強い奴と戦うのは割と好きな連中でね。そうそう、お前の事だ。負け
たら罰ゲームがあるんだろ? さっさと話せよ」
「バレてましたか。全裸で直立不動の姿勢で正座してからの土下座&某冒険漫画
に登場するピンク色のカンフー道着を着た世界一の殺し屋のモノマネを披露して
貰います」
「俺に恥ずかしい格好と後手を組ませたい訳か。確かにモノマネは屈辱的かもし
れん……」
「やはり、罰ゲームに相応しい内容ですねっ」
「こっちも四天王を全て倒したら俺の店のラーメンをラドン。お前を含む四天王
全員に食べて貰う。俺が辿り着いた究極の一杯を」
「それで良いなら、こちらに問題はありません。では、この書類に判子を押して
下さい。拇印で結構です」
法海侯はラドンが作成した決闘状の書類にざっと目を通した後、末尾にサイン
と拇印をして椅子から立ち上がった。
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