16 / 43
16話 出兵
しおりを挟む
「なんなんですか! これ!」
そして仕事を終えて家に帰るとまたクラリスが悲鳴をあげている。大量に届いたリームの実に。全部漬けてもいいけど、本当に梅干しになるか分からないし、三分の一は梅酒に、もう三分の一は梅ジャムにしようかな。
「クラリス、いいからヘタ取り手伝って」
「……かしこまりました」
「出来たらクラリスにもお裾分けするね!」
黙々とクラリスと串でヘタを取っていると、突然部屋のドアが叩かれた。え、何なに!?
「申し上げます! 東の山岳地帯にて大型魔獣が現れ、救援要請がありました。早朝、王国騎士団派遣の為、早急にご準備を!」
「えええっ!」
私は思わず串を取り落とした。けど……そうよね、騎士団はその為にあるのだもの。
「分かりました。救護棟に向かいます!」
私は辞典を抱えて救護棟に急いで向かった。
「ザールさん!」
「あ、真白さん。そちらにも伝令が行きましたか」
ザールさんは蓋付きの木箱に詰めたポーションの数を確かめていた。
「あのっ、私辞典だけでほとんど手ぶらで来てしまったのですが……」
「あ、今回私達は行きませんよ」
「えっ」
「……邪竜の時は兵士も回復術師も総動員でしたが、今回は一部隊だけです。随行する回復術師も数人です」
「そうなんですか……」
私は一瞬、肩から力が抜けたがすぐに思い直した。一部とは言え、騎士団のみんなが危険地帯に派遣されるのだ。
「私に何か出来ることは……?」
「そうですね、念の為止血のポーションをあと十」
「わかりました!」
私は辞典を広げた。そして『ヤロウ』のポーションを作り出す。ヤロウは別名セイヨウノコギリソウ。止血効果の高いハーブだ。
「できました」
「ありがとうございます。真白さんのポーションは効果が高いので今回は荷物が少なくて済みます。遠征には大事な事です。重たい物資はそれだけで兵士を疲弊させますから」
ザールさんは薄く笑うとそれらを箱の中にしまった。しばらくすると兵士がその箱を引き取っていく。
「さ、あとはやる事はありません。真白さんは戻ってください」
「あの……ザールさんは……?」
「私はここで朝を待ちます」
「じゃあ……私もここにいます」
ザールさんだけ置いて、朝までのうのうと眠れるとは思えない。私がそういうとザールさんは困った風に笑った。
「これは私の自己満足ですよ」
「いいです、それでも……お茶を淹れましょう」
私は辞典から『マテ』を取り出して、お茶を淹れた。このマテ茶にはカフェインが含まれている。疲労にも良い。草っぽい味と香りも慣れれば美味しい。
「どうぞ」
「ありがとう……」
とはいえ落ち着かない。朝日が昇るまでの時間が途方も無く長く感じてくる。
「いつまでも慣れません、こういう時間は」
ザールさんはポツリと呟いた。情けない、とでもいいたそうなその口調に私は思わず答えていた。
「慣れなくても……いいんじゃないですか。その……ザールさんはみんなが心配なんですよね。そんなの、慣れなくていいと思います」
騎士団は国民を守る為にこれから現場に向かう。怪我したり、もしかしたら死んでしまう人もいるかもしれない。そういう仕事なんだ、って言えばそれまでだけどその前に一人一人は人間なのだ。
「短い時間ですが、みんながこういう事態の為に訓練しているのを見てきました。だから、ちゃんといってらっしゃいって言わないといけないとは思うんですけど。……それと心配な気持ちは別です」
「……そうだね、ありがとう」
ザールさんは小さく頷くと、スッと椅子から立ち上がった。
「少しお腹が空きませんか?」
「あ、じゃあ何か作ります」
「いえ、私にやらせて下さい。……昼間のお礼です。今度は私の故郷の味を真白にご馳走します」
そう言ってザールさんは薬草の加工用の小さなコンロの前に立った。小麦粉に重曹と水と砂糖と塩を入れて練り生地を作るとくるくる丸めてフライパンで焼きはじめた。香ばしい匂いが立ちこめる。
「はい、簡単ですけどね。このジャムをつけて食べて下さい」
見た目は具のないおやきみたい。ふっくら、赤ちゃんのほっぺみたいなそれは素朴な味だった。
「私の母は西方からの移民でして。行った事はありませんがよく作ってくれたのでこれがふるさとの味なんです」
「美味しいです。とってもほっとする味がします」
お腹にものを入れたら少し気持ちが落ち着いた。このまま、笑顔で騎士団のみんなを送り出そう。そう思いながら私達はじっと朝を待った。
「整列!」
今回派遣される騎士団の部隊に号令をかけているのはブライアンさんだ。大柄な体を鎧で包んでいる。前列には騎兵、そして歩兵と続く。その皆が見上げているのは壇上のフレデリック殿下だった。彼は今回鎧は着けていない。金の刺繍の施された群青の団服に身を包み、これから派遣される兵に声をかけた。
「諸君、これより東の山岳地帯に現れた魔獣の討伐にそのほうらは向かう。今回、すべての指揮権は、騎士ブライアンに託した。彼の勇猛さは皆の知るとおりだ。すでに白の騎士団が対処に当たっているが油断はするな。心してかかれ!」
「はっ!」
殿下の言葉に兵士達は士気高く答えた。
「では、これより魔物討伐に向かう!」
そしてブライアンさんの声に騎士団の隊列は動き出した。私とザールさんはその後を追う。
「気を付けてー! 怪我しないでねー!」
「真白さんの薬があるから百人力です!」
「あの作ってくれた粉で快適だし、一匹でも二匹でもかっかって来い! ですよ」
私の叫び声に、兵士達はそう答えて王城の門の向こうに消えていった。
「……いっちゃいましたね」
「そうですね……」
私とザールさんはもう姿の見えない彼らの方向を見つめていた。
「信じる事だ」
振り返ると、そこには殿下がいた。
「私は信じている。指揮するブライアンの能力も、兵達の強さも」
「フレデリック殿下……」
殿下は微笑んでいる。それを見て私はちょっとだけ安心した。
「さて、残った兵達をしごきに行くかな。あいつら自分達が行けなかったからってヘソを曲げているから」
そう言って、フレデリック殿下は教練場へと去っていった。その姿が遠くなってからザールさんがぼそっと呟いた。
「殿下が一番行きたかったでしょうにね……。そういう方だ」
「あの……今回殿下が行かなかったのはどうしてですか?」
「小規模なものがほとんどですが、また一層魔物の被害が増えているそうです。念の為に殿下は残る事にされたとか」
……また増えているのか。私は何かもやもやとした不安な気持ちを抱いた。
「さ、夜を明かして疲れたでしょう。我々も仮眠を取りましょう」
「はい……」
私はザールさんに促されて、家へと戻った。
そして仕事を終えて家に帰るとまたクラリスが悲鳴をあげている。大量に届いたリームの実に。全部漬けてもいいけど、本当に梅干しになるか分からないし、三分の一は梅酒に、もう三分の一は梅ジャムにしようかな。
「クラリス、いいからヘタ取り手伝って」
「……かしこまりました」
「出来たらクラリスにもお裾分けするね!」
黙々とクラリスと串でヘタを取っていると、突然部屋のドアが叩かれた。え、何なに!?
「申し上げます! 東の山岳地帯にて大型魔獣が現れ、救援要請がありました。早朝、王国騎士団派遣の為、早急にご準備を!」
「えええっ!」
私は思わず串を取り落とした。けど……そうよね、騎士団はその為にあるのだもの。
「分かりました。救護棟に向かいます!」
私は辞典を抱えて救護棟に急いで向かった。
「ザールさん!」
「あ、真白さん。そちらにも伝令が行きましたか」
ザールさんは蓋付きの木箱に詰めたポーションの数を確かめていた。
「あのっ、私辞典だけでほとんど手ぶらで来てしまったのですが……」
「あ、今回私達は行きませんよ」
「えっ」
「……邪竜の時は兵士も回復術師も総動員でしたが、今回は一部隊だけです。随行する回復術師も数人です」
「そうなんですか……」
私は一瞬、肩から力が抜けたがすぐに思い直した。一部とは言え、騎士団のみんなが危険地帯に派遣されるのだ。
「私に何か出来ることは……?」
「そうですね、念の為止血のポーションをあと十」
「わかりました!」
私は辞典を広げた。そして『ヤロウ』のポーションを作り出す。ヤロウは別名セイヨウノコギリソウ。止血効果の高いハーブだ。
「できました」
「ありがとうございます。真白さんのポーションは効果が高いので今回は荷物が少なくて済みます。遠征には大事な事です。重たい物資はそれだけで兵士を疲弊させますから」
ザールさんは薄く笑うとそれらを箱の中にしまった。しばらくすると兵士がその箱を引き取っていく。
「さ、あとはやる事はありません。真白さんは戻ってください」
「あの……ザールさんは……?」
「私はここで朝を待ちます」
「じゃあ……私もここにいます」
ザールさんだけ置いて、朝までのうのうと眠れるとは思えない。私がそういうとザールさんは困った風に笑った。
「これは私の自己満足ですよ」
「いいです、それでも……お茶を淹れましょう」
私は辞典から『マテ』を取り出して、お茶を淹れた。このマテ茶にはカフェインが含まれている。疲労にも良い。草っぽい味と香りも慣れれば美味しい。
「どうぞ」
「ありがとう……」
とはいえ落ち着かない。朝日が昇るまでの時間が途方も無く長く感じてくる。
「いつまでも慣れません、こういう時間は」
ザールさんはポツリと呟いた。情けない、とでもいいたそうなその口調に私は思わず答えていた。
「慣れなくても……いいんじゃないですか。その……ザールさんはみんなが心配なんですよね。そんなの、慣れなくていいと思います」
騎士団は国民を守る為にこれから現場に向かう。怪我したり、もしかしたら死んでしまう人もいるかもしれない。そういう仕事なんだ、って言えばそれまでだけどその前に一人一人は人間なのだ。
「短い時間ですが、みんながこういう事態の為に訓練しているのを見てきました。だから、ちゃんといってらっしゃいって言わないといけないとは思うんですけど。……それと心配な気持ちは別です」
「……そうだね、ありがとう」
ザールさんは小さく頷くと、スッと椅子から立ち上がった。
「少しお腹が空きませんか?」
「あ、じゃあ何か作ります」
「いえ、私にやらせて下さい。……昼間のお礼です。今度は私の故郷の味を真白にご馳走します」
そう言ってザールさんは薬草の加工用の小さなコンロの前に立った。小麦粉に重曹と水と砂糖と塩を入れて練り生地を作るとくるくる丸めてフライパンで焼きはじめた。香ばしい匂いが立ちこめる。
「はい、簡単ですけどね。このジャムをつけて食べて下さい」
見た目は具のないおやきみたい。ふっくら、赤ちゃんのほっぺみたいなそれは素朴な味だった。
「私の母は西方からの移民でして。行った事はありませんがよく作ってくれたのでこれがふるさとの味なんです」
「美味しいです。とってもほっとする味がします」
お腹にものを入れたら少し気持ちが落ち着いた。このまま、笑顔で騎士団のみんなを送り出そう。そう思いながら私達はじっと朝を待った。
「整列!」
今回派遣される騎士団の部隊に号令をかけているのはブライアンさんだ。大柄な体を鎧で包んでいる。前列には騎兵、そして歩兵と続く。その皆が見上げているのは壇上のフレデリック殿下だった。彼は今回鎧は着けていない。金の刺繍の施された群青の団服に身を包み、これから派遣される兵に声をかけた。
「諸君、これより東の山岳地帯に現れた魔獣の討伐にそのほうらは向かう。今回、すべての指揮権は、騎士ブライアンに託した。彼の勇猛さは皆の知るとおりだ。すでに白の騎士団が対処に当たっているが油断はするな。心してかかれ!」
「はっ!」
殿下の言葉に兵士達は士気高く答えた。
「では、これより魔物討伐に向かう!」
そしてブライアンさんの声に騎士団の隊列は動き出した。私とザールさんはその後を追う。
「気を付けてー! 怪我しないでねー!」
「真白さんの薬があるから百人力です!」
「あの作ってくれた粉で快適だし、一匹でも二匹でもかっかって来い! ですよ」
私の叫び声に、兵士達はそう答えて王城の門の向こうに消えていった。
「……いっちゃいましたね」
「そうですね……」
私とザールさんはもう姿の見えない彼らの方向を見つめていた。
「信じる事だ」
振り返ると、そこには殿下がいた。
「私は信じている。指揮するブライアンの能力も、兵達の強さも」
「フレデリック殿下……」
殿下は微笑んでいる。それを見て私はちょっとだけ安心した。
「さて、残った兵達をしごきに行くかな。あいつら自分達が行けなかったからってヘソを曲げているから」
そう言って、フレデリック殿下は教練場へと去っていった。その姿が遠くなってからザールさんがぼそっと呟いた。
「殿下が一番行きたかったでしょうにね……。そういう方だ」
「あの……今回殿下が行かなかったのはどうしてですか?」
「小規模なものがほとんどですが、また一層魔物の被害が増えているそうです。念の為に殿下は残る事にされたとか」
……また増えているのか。私は何かもやもやとした不安な気持ちを抱いた。
「さ、夜を明かして疲れたでしょう。我々も仮眠を取りましょう」
「はい……」
私はザールさんに促されて、家へと戻った。
0
あなたにおすすめの小説
王家を追放された落ちこぼれ聖女は、小さな村で鍛冶屋の妻候補になります
cotonoha garden
恋愛
「聖女失格です。王家にも国にも、あなたはもう必要ありません」——そう告げられた日、リーネは王女でいることさえ許されなくなりました。
聖女としても王女としても半人前。婚約者の王太子には冷たく切り捨てられ、居場所を失った彼女がたどり着いたのは、森と鉄の匂いが混ざる辺境の小さな村。
そこで出会ったのは、無骨で無口なくせに、さりげなく怪我の手当てをしてくれる鍛冶屋ユリウス。
村の事情から「書類上の仮妻」として迎えられたリーネは、鍛冶場の雑用や村人の看病をこなしながら、少しずつ「誰かに必要とされる感覚」を取り戻していきます。
かつては「落ちこぼれ聖女」とさげすまれた力が、今度は村の子どもたちの笑顔を守るために使われる。
そんな新しい日々の中で、ぶっきらぼうな鍛冶屋の優しさや、村人たちのさりげない気遣いが、冷え切っていたリーネの心をゆっくりと溶かしていきます。
やがて、国難を前に王都から使者が訪れ、「再び聖女として戻ってこい」と告げられたとき——
リーネが選ぶのは、きらびやかな王宮か、それとも鉄音の響く小さな家か。
理不尽な追放と婚約破棄から始まる物語は、
「大切にされなかった記憶」を持つ読者に寄り添いながら、
自分で選び取った居場所と、静かであたたかな愛へとたどり着く物語です。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
『婚約破棄ありがとうございます。自由を求めて隣国へ行ったら、有能すぎて溺愛されました』
鷹 綾
恋愛
内容紹介
王太子に「可愛げがない」という理不尽な理由で婚約破棄された公爵令嬢エヴァントラ。
涙を流して見せた彼女だったが──
内心では「これで自由よ!」と小さくガッツポーズ。
実は王国の政務の大半を支えていたのは彼女だった。
エヴァントラが去った途端、王宮は大混乱に陥り、元婚約者とその恋人は国中から総スカンに。
そんな彼女を拾ったのは、隣国の宰相補佐アイオン。
彼はエヴァントラの安全と立場を守るため、
**「恋愛感情を持たない白い結婚」**を提案する。
「干渉しない? 恋愛不要? 最高ですわ」
利害一致の契約婚が始まった……はずが、
有能すぎるエヴァントラは隣国で一気に評価され、
気づけば彼女を庇い、支え、惹かれていく男がひとり。
――白い結婚、どこへ?
「君が笑ってくれるなら、それでいい」
不器用な宰相補佐の溺愛が、静かに始まっていた。
一方、王国では元婚約者が転落し、真実が暴かれていく――。
婚約破棄ざまぁから始まる、
天才令嬢の自由と恋と大逆転のラブストーリー!
---
酒飲み聖女は気だるげな騎士団長に秘密を握られています〜完璧じゃなくても愛してるって正気ですか!?〜
鳥花風星
恋愛
太陽の光に当たって透けるような銀髪、紫水晶のような美しい瞳、均整の取れた体つき、女性なら誰もが羨むような見た目でうっとりするほどの完璧な聖女。この国の聖女は、清楚で見た目も中身も美しく、誰もが羨む存在でなければいけない。聖女リリアは、ずっとみんなの理想の「聖女様」でいることに専念してきた。
そんな完璧な聖女であるリリアには誰にも知られてはいけない秘密があった。その秘密は完璧に隠し通され、絶対に誰にも知られないはずだった。だが、そんなある日、騎士団長のセルにその秘密を知られてしまう。
秘密がばれてしまったら、完璧な聖女としての立場が危うく、国民もがっかりさせてしまう。秘密をばらさないようにとセルに懇願するリリアだが、セルは秘密をばらされたくなければ婚約してほしいと言ってきた。
一途な騎士団長といつの間にか逃げられなくなっていた聖女のラブストーリー。
◇氷雨そら様主催「愛が重いヒーロー企画」参加作品です。
「女のくせに強すぎて可愛げがない」と言われ婚約破棄された追放聖女は薬師にジョブチェンジします
紅城えりす☆VTuber
恋愛
*毎日投稿・完結保証・ハッピーエンド
どこにでも居る普通の令嬢レージュ。
冷気を放つ魔法を使えば、部屋一帯がや雪山に。
風魔法を使えば、山が吹っ飛び。
水魔法を使えば大洪水。
レージュの正体は無尽蔵の魔力を持つ、チート令嬢であり、力の強さゆえに聖女となったのだ。
聖女として国のために魔力を捧げてきたレージュ。しかし、義妹イゼルマの策略により、国からは追放され、婚約者からは「お前みたいな可愛げがないやつと結婚するつもりはない」と婚約者破棄されてしまう。
一人で泥道を歩くレージュの前に一人の男が現れた。
「その命。要らないなら俺にくれないか?」
彼はダーレン。理不尽な理由で魔界から追放された皇子であった。
もうこれ以上、どんな苦難が訪れようとも私はめげない!
ダーレンの助けもあって、自信を取り戻したレージュは、聖女としての最強魔力を駆使しながら薬師としてのセカンドライフを始める。
レージュの噂は隣国までも伝わり、評判はうなぎ登り。
一方、レージュを追放した帝国は……。
【完結】召喚された2人〜大聖女様はどっち?
咲雪
恋愛
日本の大学生、神代清良(かみしろきよら)は異世界に召喚された。同時に後輩と思われる黒髪黒目の美少女の高校生津島花恋(つしまかれん)も召喚された。花恋が大聖女として扱われた。放置された清良を見放せなかった聖騎士クリスフォード・ランディックは、清良を保護することにした。
※番外編(後日談)含め、全23話完結、予約投稿済みです。
※ヒロインとヒーローは純然たる善人ではないです。
※騎士の上位が聖騎士という設定です。
※下品かも知れません。
※甘々(当社比)
※ご都合展開あり。
【完結】転生社畜聖女は、前世の記憶と規格外魔力で隣国を再建します
よどら文鳥
恋愛
社畜生活で死んでしまったものの、二度目の人生を、憧れの異世界で送ることになったヴィレーナ。
ヴィレーナは神様からの任務で聖女の力を授かる。モンスターが生まれないようにするための結界を作り維持することが使命だ。
しかし、転生先では今までと変わらずに社畜聖女として過ごすことになってしまう。
ついには聖なる力など偽りだと言われ、今までの給金分はタダ働きで仕事をする羽目になる。
執事長や侍女たちからの仕打ちもエスカレートし、ついに二度目の過労死を迎えようとしたが、間一髪で神様に助けられる。
神様のミスということで、そのお詫びに魔力と体力を授かったヴィレーナ。
二度目の転生先は隣国のメビルス王国。
そこでは今までヴィレーナが経験したことのないような優しい国で、今まで以上に聖なる力の結界やその他の仕事にも精力的になる。
その実力は、実は規格外のものだった。徐々に周りから崇められてしまうヴィレーナ。
ついにはキーファウス王太子までもがヴィレーナに跪くようになってしまう。
褒められたり崇められたりすることなど皆無だったヴィレーナは、やめてもらうよう必死にお願いする。
だが、チートすぎる魔力と聖なる力のせいで……?
キーファウス王太子は、謙虚で遠慮深い者を接することが少なかったため、ヴィレーナのことが気になっていくのだが、恋愛経験ゼロのヴィレーナはその気持ちに気がつくことはない。
いっぽう、ヴィレーナを雑に扱ってきたブブルル王国では、聖なる力による結界がなくなり、モンスターの出現が頻繁になってきて……。
※【完結】を入れたら文字数オーバーしちゃったので、サブタイトルは消しました。
転生したので推し活をしていたら、推しに溺愛されました。
ラム猫
恋愛
異世界に転生した|天音《あまね》ことアメリーは、ある日、この世界が前世で熱狂的に遊んでいた乙女ゲームの世界であることに気が付く。
『煌めく騎士と甘い夜』の攻略対象の一人、騎士団長シオン・アルカス。アメリーは、彼の大ファンだった。彼女は喜びで飛び上がり、推し活と称してこっそりと彼に贈り物をするようになる。
しかしその行為は推しの目につき、彼に興味と執着を抱かれるようになったのだった。正体がばれてからは、あろうことか美しい彼の側でお世話係のような役割を担うことになる。
彼女は推しのためならばと奮闘するが、なぜか彼は彼女に甘い言葉を囁いてくるようになり……。
※この作品は、『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる