守護者は死神

mogami

文字の大きさ
7 / 27

第七話

しおりを挟む
「おいっ、起きろ!」



「あと3分だけ~、ムニャムニャ……」



 スパコーン、と鎌の柄で殴られ、私は目を覚ました。



「はっ」



「起きたか。 どうやら、俺の能力であんたに悪夢を見せちまったらしいな」



 こいつの能力……

マイクは鎌を握って、その直後に私は眠りに落ちた。

私の鎌を伝って、ヴァレンタインに仕掛けるハズだった何らかの力が、私の方になだれ込んだのか。

 ゆっくり起き上がると、ハイウェイの上に、大の字になって倒れているヴァレンタイン。

胸には、鎌が突き立てられ、死んでいるようだ。



「殺したのか……」



 マイクは、咄嗟の出来事だった、と言った。



「……あんたも、俺のことを口外しないことだ。 ああなりたくなかったらな」



 マイクは一体、何者なのか。

本当に、エイリアンなのだろうか?

それよりも、厄介な問題が起きた。

第三者が、私の鎌を使って人を殺しちまった。

これは、死神のルールに違反する。

すぐに、携帯が鳴った。



「……カンナだ」



「私だ」



 電話の相手は、上司のゲッコウだ。



「死神の鎌を他人に使わせたな? すぐに私の所に連絡が入ったぞ。 ルールに則って、三日間、死神の免許を剥奪する。 三日たったら、また連絡する」



 ゲッコウは、一方的にそう述べると、携帯を切った。















 サイドカーを泊めている、スタバの駐車場に戻って来ると、ウォーリーを抱えて車から降りた。

別れ際、運転席のマイクに声をかける。



「短い付き合いだったけど、またな」



「……ああ」



 マイクはこの街を出る、と言っていた。

急がないと、ヴァレンタインみたいな追っ手がやって来るだろう。

すぐに、ここを離れるハズだ。

私も、急いでここを離れた方がいい。

 死神は、死神を殺せないってルールがある。

死神の仕事に、死神を殺せっていう依頼は原則ない。

だが、私は今、そのルールに守られていない。

もし、リストに私の名前が載れば、連中は飛んでやって来るハズだ。



「ここから少し離れた隠れ里、クサツに向かうか」



 私は、サイドカーに跨がり、アクセルをふかした。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

勇者の様子がおかしい

しばたろう
ファンタジー
勇者は、少しおかしい。 そう思ったのは、王宮で出会ったその日からだった。 神に選ばれ、魔王討伐の旅に出た勇者マルク。 線の細い優男で、実力は確かだが、人と距離を取り、馴れ合いを嫌う奇妙な男。 だが、ある夜。 仲間のひとりは、決定的な違和感に気づいてしまう。 ――勇者は、男ではなかった。 女であることを隠し、勇者として剣を振るうマルク。 そして、その秘密を知りながら「知らないふり」を選んだ仲間。 正体を隠す者と、真実を抱え込む者。 交わらぬはずの想いを抱えたまま、旅は続いていく。 これは、 「勇者であること」と 「自分であること」のあいだで揺れる物語。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

【完結】悪役令嬢ですが、元官僚スキルで断罪も陰謀も処理します。

かおり
ファンタジー
異世界で悪役令嬢に転生した元官僚。婚約破棄? 断罪? 全部ルールと書類で処理します。 謝罪してないのに謝ったことになる“限定謝罪”で、婚約者も貴族も黙らせる――バリキャリ令嬢の逆転劇! ※読んでいただき、ありがとうございます。ささやかな物語ですが、どこか少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

思いを込めてあなたに贈る

あんど もあ
ファンタジー
ファナの母が亡くなった二ヶ月後に、父は新しい妻とその妻との間に生まれた赤ん坊を家に連れて来た。義母は、お前はもうこの家の後継者では無いと母から受け継いだ家宝のネックレスを奪うが、そのネックレスは……。

処理中です...