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初コンサート編 2
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「みんなにも迷惑はかけません。心配してくれてありがとうございます。だけど、成功させてみせます。認めてもらえる絶好のチャンスを逃すわけにはいきませんから」
私は強く言った。
「はぁ、もう何言っても意味ないんだよね」
凛月くんがため息をついた。
「はい。すみません」
何がなんでも、これだけは譲れない。
「じゃあこれだけは約束して。俺たちが休憩する時に一緒に休憩して、あと最低五時間は絶対寝て」
と凛月さんが条件を出した。
五時間も寝たら練習できない。私は頷くことが出来なかった。
「純怜」
凛月くんも、これだけは譲れないみたいだった。
「…分かりました」
私は渋々、頷くしかなかった。
「嘘ついても分かるからね」
その後も、ただコンサートのことだけを考えてひたすら努力を重ねた。
ちゃんと言いつけを守ったり守らなかったりしたけど、だいたい守ったから別にいいか。と私は自分に言い聞かせた。
___
「はぁ」
ついにこの日が来てしまった。
「ねーなんでため息つくの!」
と流星くんが明るく言った。
その通りだった。
普通コンサートはファンに会える嬉しい機会なのに、私にはプレッシャーでしかないから。
「ごめんなさい、」
「顔色悪いよ、緊張してる?大丈夫?」
陽向くんが心配そうに尋ねた。
「大丈夫大丈夫…」
私は笑顔を作って答えた。
ほんとだ、凛月くんの言った通り。2回繰り返してる。
「純怜なら大丈夫だよ。なんて無責任なことは言えないけど、出来るだけ純怜の事をみんなでカバーするから、失敗したらなんて考えないで。今回大事なのはそれじゃない。楽しむことだよ」
智也兄が優しく言った。
「…そうですね」
私は頷いたけど、不安が消えるはずなくて…
声が裏返ったりしたらどうしようとか、いつもは上手くいくはずのダンスを間違えたらどうしようとか、考え出したらきりがなかった。
舞台袖でファンのみんなが来るのをこっそり見てた。
開始時間に近づくにつれて、客席に人がだんだん増えていった。
それに比例して、私の不安も積もっていくばかりだった。
そしてついに…
照明が消え、スポットライトが照らされた。
「キャー!」
ファンの歓声が聞こえてきた。
「…っ」
私は息を飲んだ。
凛月くんにあれだけ偉そうな事言ったのに、手が震えてこのままだと声も出ないかもしれないって思ったのに…。
「安心して。俺たちがついてる」
と雄大お兄ちゃんが手を握ってくれた。
「絶好のチャンスを逃す訳にはいかないんでしょ?俺たちもいるから大丈夫」
と凛月くんが微笑んだ。
そのおかげで大勢のファンの前でダンスを踊りきる事が出来た。
掛け声の中に私の名前が入ってる事がとても嬉しかった。
例えどれだけ声が小さくても、聞こえてるって事はそれだけの人が声を出してくれてるって事だから。
それに、私のうちわを持ってくれてる人もいた。
それだけで、すごく嬉しくて、幸せだった。
私は強く言った。
「はぁ、もう何言っても意味ないんだよね」
凛月くんがため息をついた。
「はい。すみません」
何がなんでも、これだけは譲れない。
「じゃあこれだけは約束して。俺たちが休憩する時に一緒に休憩して、あと最低五時間は絶対寝て」
と凛月さんが条件を出した。
五時間も寝たら練習できない。私は頷くことが出来なかった。
「純怜」
凛月くんも、これだけは譲れないみたいだった。
「…分かりました」
私は渋々、頷くしかなかった。
「嘘ついても分かるからね」
その後も、ただコンサートのことだけを考えてひたすら努力を重ねた。
ちゃんと言いつけを守ったり守らなかったりしたけど、だいたい守ったから別にいいか。と私は自分に言い聞かせた。
___
「はぁ」
ついにこの日が来てしまった。
「ねーなんでため息つくの!」
と流星くんが明るく言った。
その通りだった。
普通コンサートはファンに会える嬉しい機会なのに、私にはプレッシャーでしかないから。
「ごめんなさい、」
「顔色悪いよ、緊張してる?大丈夫?」
陽向くんが心配そうに尋ねた。
「大丈夫大丈夫…」
私は笑顔を作って答えた。
ほんとだ、凛月くんの言った通り。2回繰り返してる。
「純怜なら大丈夫だよ。なんて無責任なことは言えないけど、出来るだけ純怜の事をみんなでカバーするから、失敗したらなんて考えないで。今回大事なのはそれじゃない。楽しむことだよ」
智也兄が優しく言った。
「…そうですね」
私は頷いたけど、不安が消えるはずなくて…
声が裏返ったりしたらどうしようとか、いつもは上手くいくはずのダンスを間違えたらどうしようとか、考え出したらきりがなかった。
舞台袖でファンのみんなが来るのをこっそり見てた。
開始時間に近づくにつれて、客席に人がだんだん増えていった。
それに比例して、私の不安も積もっていくばかりだった。
そしてついに…
照明が消え、スポットライトが照らされた。
「キャー!」
ファンの歓声が聞こえてきた。
「…っ」
私は息を飲んだ。
凛月くんにあれだけ偉そうな事言ったのに、手が震えてこのままだと声も出ないかもしれないって思ったのに…。
「安心して。俺たちがついてる」
と雄大お兄ちゃんが手を握ってくれた。
「絶好のチャンスを逃す訳にはいかないんでしょ?俺たちもいるから大丈夫」
と凛月くんが微笑んだ。
そのおかげで大勢のファンの前でダンスを踊りきる事が出来た。
掛け声の中に私の名前が入ってる事がとても嬉しかった。
例えどれだけ声が小さくても、聞こえてるって事はそれだけの人が声を出してくれてるって事だから。
それに、私のうちわを持ってくれてる人もいた。
それだけで、すごく嬉しくて、幸せだった。
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