暗殺ターゲットはヤンデレ彼氏でした

fireworks

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11話 説明

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11話 説明
「おはようございます」
「おはようございます」
 あれから、私はまったく集中できなかった。いつの間にか17時45分を過ぎ、カイロンが働く時間になる。夫妻から、事前に教える内容を送っていただいたから、教えないといけない。……まあ、死んだら元も子もないけれど。だから、偶然を装った事故で殺すとしよう。
 カイロンはちゃんと時間にやってきた。それにしても大きな身体で、荷物は限りなく少ない。全部ポケットに入っているのだろうか。同じ柄で、サイズの異なる制服。XXLくらい……? 私のものがSSだから、相当大きい……。
「よろしくお願いいたします」
 礼儀正しく挨拶して回るカイロン。まさか、本当にここで働く気……? 開いた口が塞がらない。
「握手していただけますか?」
 一通り終わって、私の目の前に立たれたとき、ほんの少し怖かった。握手は意味不明だし、これから殺す人に情けは不要。
「いいえ。結構です」
「そうですか」
 首を横に振り、腕を組んだ。何かあったらたまったもんじゃない。常に一定の距離を保ち、すぐに反撃できるよう、刃を隠して。
 カイロンは素直に諦め、手を引っ込めた。ただ、それだけで終わりではなかった。
「今日も冷えますね。夕食は食べましたか? 何かお腹に入れるといいですよ」
 食べていないことを見抜かれ、焦りが顔に出るところだった。こいつは暗殺者で、早速心理戦を仕掛けたに違いない。ならば、私は、「普通のアルバイト」として振る舞おう。
「無駄口を叩く暇があるなら仕事しましょう。やるべきことは山積みです」
「じゃあ仕事終わりに」
「すぐ帰るので結構です」
「そう言わずに」
 18時になる。手を洗って、手袋をつけて、説明を始めた。人の目がある手前、下手なことはできない。あらかじめ設置した罠も、タイミングを見計らってオンにしないと、大変なことになる。一般人の犠牲を出さないことがグループの教え。破れば即死だ。
「困ったことがあったら、私よりも正社員の方に聞くこと。青の名札の人ね」
「はい」
「ここがレジ。仕事は、お客様に挨拶すること、商品をパネルから探すこと、袋に詰めて手渡すこと、あと、クレジットカードのお客様控えを忘れずに取って渡すこと」
「はい」
「商品を間違えずに入力したら、その間に商品を袋に詰める。お会計はお客様がこのパネルを使ってやるから。お金を数える必要なし。クレジットカードを使う人がいたら、控えだけ渡して」
「はい」
「パンは潰れてしまうから、詰め方を工夫して」
「はい」
「パンにはバーコードがないから、お客様がいないときにパンの名前を確認して」
「はい」
「私が隣にいるから、まずは何もせず見ていて」
「はい」
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