瞳の継承

キラ

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イグナツトの嘘

王都では夜会のシーズンが始まり、貴族院は休みが多くなった。

卒業式までは出席してもしなくても良い。
自由出席の期間に入った。

ルキアは留学の準備のために休んでいる。

イグナツトはターニャに会うために、毎日学園に通っていた。

夜会のシーズン初日、男爵家であるターニャの両親も王都に来ていた。

彼女はイグナツトに、両親にあって欲しいと言った。
遭う事は構わないが、まだイグナツトの両親からターニャの事を認めてもらえていない。
何とかターニャとの結婚を認めて貰わなければとイグナツトは焦っていた。

ターニャとは既に一線を超えている。
子が出来たと言えば両親は折れるだろう。

イグナツトは夜会シーズンの最中、父であるハモンド侯爵に、ターニャとの間に子が出来たと伝えた。

「イグナツト、貴方なんてこと、、、」

隣で聞いていた母が泣き出した。

「私は責任を取りたいと思います、ターニャとの結婚を認めて下さい」

前の婚約者のルキアは子供のようだった。
よく笑い、思ったまま話す、
最初は珍しさが勝った。
イグナツトと知る女の子は、皆大人しい。
大人の女性が小さくなったようだった。
ルキアは違った。
子供らしさがあった。
そこが良かった。

が、成長すると、その子供らしさを恥ずかしく思うようになった。

身体もそうだ。
貴族院に入ると、尚更だ。
女性の成長は男より早い。

イグナツトは、ターニャの大人っぽい身体に目を奪われた。

イグナツトにそっと寄り添うと、胸の柔らかさが伝わってくる。
甘くて良い香りがした。

イグナツトの、雄が敏感に反応して大きくなる。初めての経験だった。

その夜、ターニャを抱く夢を見た。
布団の中で射精した。

その日から毎夜、ターニャの裸を想像して自分で出した。

ルキアが目に入らなくなった。

ターニャと一線を超えたのは、
貴族院二年生の夏祭りの夜だった。
早いもので、ターニャとの関係は一年以上になる。

その日の夜公園の芝生の上に座り、星を眺めていた。
ターニャが、突然イグナツトの頬にキスをした。

「好きなの、どうしても、どうしても好きなの、イグナツトに婚約者がいる事は知っているわ、でも、貴方が好き」

ターニャはそう言って、抱きついてきた。

その後は勢いだった。
イグナツトの方からターニャの唇を奪った。
何度も唇を重ねて、気づいたら彼女の服の上から胸を触り、スカートの中に手を入れていた。

この時間公園はカップルばかり。
あちこちから悩ましい声が聞こえる。
雰囲気は充分で、二人ともその気だった。

ターニャの下着を下ろして、スカートを捲る。
イグナツトはズボンを下ろし、ターニャを自分の上に乗せた。

ターニャの重さで、彼のモノがズブズブと彼女の中に入っていく。

互いに初めてのはずだ。
痛いのか、気持ち良いのか、ターニャは声を殺して喘ぐ。
その声が堪らずイグナツトのモノが一層大きくなった。

ターニャとの隙間がなくなり、全てがターニャの中に入った時、イグナツトの精が弾けた。
ターニャの中が気持ち良くて我慢できなかった。

一瞬ターニャはえっ?、と言う顔をしたが、イグナツトは気づかなかった。

ターニャが腰を浮かせて、イグナツトのモノを出そうとしたが、彼の手はターニャの腰を掴んだまま離さない。

直ぐにターニャの中で彼の雄が大きくなった。

再びターニャは腰を動かす。
はあはあと息が短くなり、ターニャはぐったりと力が抜けた。

イグナツトのモノはまだ果てない。
上下を入れ替わり、草の上で
力の抜けたターニャの上に覆い被さり、腰を打ちつけた。
何度も、何度もイグナツトが満足する迄打ちつけ、精を放つ。

ターニャは気を失うほどの快感を感じていた。

イグナツトは芝生の上で、夜が白むまでターニャの身体を抱いた。

自分でする時よりも何倍も気持ちよかった。

それからは、遭うたびにイグナツトはターニャの身体を求めた。
16歳、し盛りだ。
二人は時間の許す限り求め合った。


ルキアは身持ちが硬く、キスもさせてくれない。
甘い言葉も、囁きも手を繋ぐ事だって通じないお子様だ。

それに比べて、ターニャの身体は素晴らしい。
柔らかな豊かな胸、快感を感じさせるよく締まったアソコ、何よりも身体の相性が良い。
何度求めても応じてくれる。

部屋にこもって、何日でもベッドの上で抱きつくしたい。

結婚すれば、新婚旅行で一カ月は二人だけで過ごせる。し放題だ。

ルキアと婚約を解消したのち、イグナツトは何度もターニャと結婚した後の事を考えて、興奮して自分で処理をした。

卒業と同時にターニャと結婚する。
そう決めていたのに、両親の反対は強かった。

今回、子が出来たと嘘を言った。
子が出来てしまったら、生まれる前に式を挙げる。
世間体が悪いからだ。

それまでに、ターニャを孕ませば良い。
イグナツトは両親を説得することに成功した。

その足でターニャの両親に挨拶に行く。
ハモンド侯爵と、夫人は挨拶には行かなかった。

イグナツトが一人でターニャの両親との話を済ませた。
ターニャの父サーマス男爵は、普通の男だった。
可もなく不可もない。
男爵家を粛々と守る、そんなタイプだ。

侯爵家に娘が嫁ぐと聞いて顔色を悪くした。

イグナツトの両親が挨拶に来ないことも受け入れた。

男爵家の当主として貴族として、侯爵家に男爵家の娘を娶ると言うことがどう言うことなのか、ハモンド侯爵の気持ちは理解できた。

ターニャは次女だが、子供の頃から奔放なところがあった。
今もその性格は変わらない。

結婚したいと紹介してきた男も、イグナツトが初めてでは無いし、おそらくは子供も何度か堕胎しているだろう。

口には出さないが、三人の娘達の事は夫婦で気をつけてきたつもりだ。
ターニャだけが、何故か上手く育てられなかった。


ターニャとは縁を切るので、嫁いだ後はサーマス男爵家とは一切関係はありませんと。ハッキリ言った。

一応の嫁入り支度は届いた。
持参金も、僅かだが持ってきた。
男爵家としては精一杯だったが、
ターニャは身一つで侯爵家に嫁いだのも同然だった。

別棟に用意された新婚夫婦の部屋は、ハモンド侯爵夫人が用意した。

荷物と言えるほどの道具をターニャは持ってこなかった。
侯爵家に相応しい荷物をこちらで用意しなければならない。

ルキアに払った慰謝料の金額だけでも大変だった。
イグナツトと、ルキアの婚約は、表向きは祖父同士の繋がりだったが、実際のところは事業資金の優遇だった。

マーラシア伯爵家は、決して豊かではないが、堅実な領地経営と、質素な生活から資産が多い。
ハモンド侯爵は、マーラシア伯爵家から多額の事業資金を借りていた。

返済日はルキアとイグナツトの結婚式の日だ。
ルキアの持参金で相殺できるはずだった。

予定が狂った。
ルキアには婚約破棄の慰謝料を支払わなければならなかったし、もう直ぐ借金の返済日が来る。

婚約破棄の慰謝料も、負けてもらおうと思っていたが、レオンが許さなかった。

マーラシア伯爵が交渉相手だったら、、、悔やまれる。

何処からあんな後継を連れてきたのか、いつから育てていたのか。
全く苦々しい。


ルキアと別れたイグナツトに、金持ちの娘との良縁を探していたのだが、貴族院ではターニャとの噂が出回り、なかなか相手が見つからなかった。

そこに妊娠である。
どうにも出来なかった。

どうせ子を成すなら、ルキアとにして欲しかった。

ターニャが屋敷に来て、式も済んでいないのに、別棟から出てこない息子を思い歯痒さが募る。

返す予定だった金は、ルキアの慰謝料と、イグナツトとターニャの新婚家庭に使った。
返済を延ばして貰わなければならない。
どう話そうかと頭を抱えていた。





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