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お披露目になかなか首を触れなかった私だったが、両親の説得もあり出席することになった。
ドレスの用意もでき、準備を進めて翌日私のお披露目の日となった。
両親との食事を終えて、お茶を飲みながら話をしていると両親から包みを渡された。
「これは…?」
「君のデビュタントのお祝いだ。」
「イゼア、開けてみて。」
お父様とお母様にお礼を言ってわたしは箱の中身を開けた。
そこには、薄いレースの布が入っていた。
「コレは…。」
私は2人の顔を見つめると、お父様は言った。
「お前が自身が持ってるように買ったんだ。社交で慣れる日が来るまでつけなさい。」
「お父様…ありがとうございます。」
お二人に心配をかけてしまった事を申し訳なく思いつつわたしはそっとレースを抱きしめた。
「コレをかぶっていても、あなたを大切に思う人にはすぐわかることよ。」
お母様はそう言ってにこやかにしていた。
お母様に抱きついてわたしは再び2人にお礼を言った。
そうしてお披露目会当日となった。
私の髪の色と同じグリーンのドレスに、ルビーの赤いネックレスを身につけた。
お披露目の記念に、アロンの瞳の色を入れたくて耳飾りは目立たない金のイヤリングを身につけた。
わたしは再び鏡の前に立ち自分を見つめた。
はじめはどこにでもいる普通の執事が、いつの間にか子爵家の令嬢になっている。
人はわからないものだとつくづく思う。
そして少しこのお披露目にアロンがいない事が残念に思いつつ私はお披露目会場へと向かった。
中からの挨拶を終えて、わたしは両親と一緒に会場に入っていく。
たくさんの感情の中、わたしは子爵家の女と紹介される。
緊張しながらも、会場を見回した時だった。
私は体が固まってしまった。
会場の奥の奥にアロンの姿が見えた。
彼は、こちらに興味がないのか飲み物を飲みながら俯きがちになっている。
気が緩むと泣いてしまいそうで私は必死に目に凝らしていた。
げっそりというほどではないが、痩せたようにおもう。
しばらく彼を見つめていたが、その隣に公爵様夫妻もいらっしゃった。
こちらの事に気がついているのかいないのか表情が分からず、私は前を向き両親に促されるまま、挨拶を終えたのだった。
お披露目の為、貴族に挨拶を交わしていると、気になっている人物が現れた。
「公爵ご夫妻様、ご子息様、本日はお越しいただきありがとうございます。」
両親と一緒に頭を下げて歓迎の意を示す。
「嬉しい招待を頂き光栄だよ。」
旦那様はこちらに気づいていないのか、父と話を通わせるのだった。
ドレスの用意もでき、準備を進めて翌日私のお披露目の日となった。
両親との食事を終えて、お茶を飲みながら話をしていると両親から包みを渡された。
「これは…?」
「君のデビュタントのお祝いだ。」
「イゼア、開けてみて。」
お父様とお母様にお礼を言ってわたしは箱の中身を開けた。
そこには、薄いレースの布が入っていた。
「コレは…。」
私は2人の顔を見つめると、お父様は言った。
「お前が自身が持ってるように買ったんだ。社交で慣れる日が来るまでつけなさい。」
「お父様…ありがとうございます。」
お二人に心配をかけてしまった事を申し訳なく思いつつわたしはそっとレースを抱きしめた。
「コレをかぶっていても、あなたを大切に思う人にはすぐわかることよ。」
お母様はそう言ってにこやかにしていた。
お母様に抱きついてわたしは再び2人にお礼を言った。
そうしてお披露目会当日となった。
私の髪の色と同じグリーンのドレスに、ルビーの赤いネックレスを身につけた。
お披露目の記念に、アロンの瞳の色を入れたくて耳飾りは目立たない金のイヤリングを身につけた。
わたしは再び鏡の前に立ち自分を見つめた。
はじめはどこにでもいる普通の執事が、いつの間にか子爵家の令嬢になっている。
人はわからないものだとつくづく思う。
そして少しこのお披露目にアロンがいない事が残念に思いつつ私はお披露目会場へと向かった。
中からの挨拶を終えて、わたしは両親と一緒に会場に入っていく。
たくさんの感情の中、わたしは子爵家の女と紹介される。
緊張しながらも、会場を見回した時だった。
私は体が固まってしまった。
会場の奥の奥にアロンの姿が見えた。
彼は、こちらに興味がないのか飲み物を飲みながら俯きがちになっている。
気が緩むと泣いてしまいそうで私は必死に目に凝らしていた。
げっそりというほどではないが、痩せたようにおもう。
しばらく彼を見つめていたが、その隣に公爵様夫妻もいらっしゃった。
こちらの事に気がついているのかいないのか表情が分からず、私は前を向き両親に促されるまま、挨拶を終えたのだった。
お披露目の為、貴族に挨拶を交わしていると、気になっている人物が現れた。
「公爵ご夫妻様、ご子息様、本日はお越しいただきありがとうございます。」
両親と一緒に頭を下げて歓迎の意を示す。
「嬉しい招待を頂き光栄だよ。」
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