何度生まれ変わっても愛されないので今生は強気でいきます!

サクラギ

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【1】追放

19・現状 1

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 レティウスは正式に軍に戻り、7日に一度、屋敷に戻って来る生活をしている。
 軍の施設にレティウス専用の部屋があるらしく、仕事が忙しいのでそちらに泊まる、という言い訳をユーリは笑って受け入れていた。

 7日に一度の逢瀬は、いつも通り愛に溢れている。
 夜遅くに帰って来て、寝ているユーリのベッドにもぐりこみ、口づけをしてユーリを起こし、甘い言葉をささやきながら、ユーリをぐずぐずになるまで抱き続け、終わると魔術でユーリの体を清め、抱き締めて眠る。
 朝になれば湯殿へユーリを運び、出ればソファでユーリの髪を乾かし、一緒に朝食を取る。

 朝食中は、ユーリが7日何をして過ごしたかを聞き、微笑んで返してくれた。

 食事が済むと軍服に着替えをし、また城へ戻って行く。
 それが大体の流れになった。

 たぶんレティウスは、ユーリのいる屋敷に入る瞬間に態度を決め、ユーリに会う。
 ユーリの命の為に、7日という期間を守って帰って来る。
 それはユーリにとってとても寂しいことだった。でもそうしてしまったのはユーリだから、ユーリは極力感情を揺らさないように配慮して生活していた。感情が離れていても伝わってしまうとわかっているから。でもユーリがそう思っているだけで、離れている間、レティウスはユーリを気にしていない。忘れている。考えていて欲しいと思っているのはユーリだけだ。

 ユーリはレティウスの感情に心を向けているから、レティウスが感情を閉じていることを知っている。

 つらかった。でも1年だと耐えた。
 1年経てば屋敷から出て軍学校へ行ける。
 これは本当に罰なのだと、最初の甘い生活が幻だったのだとした。

「俺があいつの代わりに愛してやろうか?」

 時折、やって来るディーノがからかい混じりに言って来る。

「それとも別のヤツ紹介してやろうか? あいつより上手に愛してくれるぜ?」

「いらないよ、それじゃあ、本当に嫌われるだろ? 俺はレティウスが良い」

 レティウスに伝わらないとわかっていても、レティウスの名を呼んでしまう。最初の時のように、姿を現してくれることは、二度とない。

 レティウスに対するユーリの気持ちはかわっていない。ただ自分が未熟で、子どもで、考えなしだっただけだ。だったら早く大人になって、力もつけて、無視されないくらい魅力的になって、レティウスの前に立ちたい。もう一度、愛して欲しい。ユーリの願いはそれだけだった。

「あいつが好き放題やってるの、知ってるだろ?」

「うるさいな、どうでも良いよ。どうせ俺はいつも愛されないんだ、いつも、ずっと……」

 レティウスは、ユーリの愛人という立場を受け入れたと同時に、ユーリに一途であることもやめた。酒を飲み、男女問わず傍に置き、自由に勝手に暮らしている。そして聖人の顔をして屋敷に帰って来る。

 レティウスの変貌は、ディーノが情報を仕入れて来て、面白おかしくユーリに聞かせている。
 ユーリは疑いながらも、本当なのだろうと思っていた。

「おまえのおかげで、あいつを狙っていた人どもがこぞって群がっているぜ? 昨日の夜会なあ、庭でヤッてるの見て来たわ、ケダモノだな、おまえのあいつは」

「そんなの覗き見して、恥ずかしい」

 ユーリは心を閉ざした。あんなに優しく愛してくれた人を狂わせてしまったのはユーリだ。仕方がないのだと言い聞かせた。
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