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24 裂傷
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神との対話は、友達との会話と似ていた。
ただ神は、ティアの全てを知っている。知っていて動かそうとする。
神の啓示は、ティアにはわからない言葉で降りて来る。
それを大神官に伝えるのがティアの本当の役割だ。
それは災害を示す暗号だったり、暴動が起きる場所だったり、次の実りの量を知らせる言葉であったり。
ティアにはわからない。ティアの言葉を聞き、考えるのはレアロス国の重鎮や神官である。
「神は何なのか」
最近、ティアが考えていることのひとつだ。
大陸全てが神に管理されている。
風も、雨も、日差しも。海も、山も、川も。
もしかしたら人の思考も操作できてしまうのではないかと思う時もある。
ひとりの行動を右から左へ。そうさせただけで時代の流れが変わる。
神子はとても怖いものだ。
世界と神の真ん中に立つ。
そうして神と遊んでいる。
遊びだと思って侮っていると、世界が不運に見舞われて行く。
それを一緒に感じているのが、身受け候補者だ。
セックスの具合が天災になるなんて、誰が思うだろうか。
「兄さまは本当に僕を抱くの?」
ベッドに一緒に横になり、懐かしい、後ろから抱きかかえられ、腹に手を回されている。
その手に手を重ね、耳の横にキスをして来る兄に問った。
「どういう気持ち?」
逆に兄に問われた。
「うーん、複雑な気持ち?」
初めてが終わった時、もう大丈夫だと思った。
ティアの気持ちの真ん中にあるアシュに抱かれた。抱かれて可愛いと言われ、たくさんキスをした。
それでもう満足だった。
あとは誰としても同じで、身を任せる術を得た気がしている。
「兄さまだから言うけど、好きな人以外はみんな同じなんだよね。気持ち良いし、もっとしたいって思うけど、それだけっていうか」
「大人になったね、ティア」
振り返ると、兄の笑う顔が近くになった。
「兄さまは大丈夫? どこまでが兄さまで、どこからが鬼人なのかぜんぜんわからない。兄さまの魂がここにあって、入れ替えることができたら、元の兄さまに戻ったりしない?」
「さあ、どうだろうね? 今はティアが神子なんだから、神様に聞いてみたら良いのに」
兄を見上げたら、キスをされた。
兄弟でじゃれ合っている感じがくすぐったい。
「聞いてみたよ? でも神様は気まぐれだから、まだ答えてくれないんだ」
「じゃあ、できないんじゃない?」
「そうなのかな」
触られ慣れて来た乳首を擦られ、甘い声が出る。
唇で食まれ、腰がムズムズした。
「兄さまは誰が好きだったの? 覚えてない?」
兄もティアと同じように、5人の身受け候補者と抱き合っていた。昔、何も知らず、誰を選ぶのかと兄に聞いたことがあったが、その時は別の話に持って行かれ、聞くことができなかった。
「たぶんアシュ様だと思うんだよね。一番たくさん神殿に通っていたし、僕に食べ物をたくさんくれたよ」
「それはティアが好きなのでしょう」
「そうかな? 僕が好きだから、兄さまもそうだと思っただけかな? 兄さまとは3回しか会えなかったし、もっと会いたかった。どうして死を選んだの? 僕がエインに変な頼みごとをしたから?」
エインの名を出したら、兄の眼の色が変わった。黒い瞳に赤い瞳孔。鬼人の特徴だ。
圧し掛かられ、服をはぎ取られた。さっきまでの静かな感情は消え失せ、欲望がはっきり見える。
口から牙が出ている。キスをされたら口端が切れて血が出る。鉄臭いにおいが鼻に届く。首筋を噛まれる、血を舐め取られる。シーツを裂いた布で猿轡をされ、尻を高く上げさせられ、まだ香油も付けていない場所に一気に突き入れられた。血が滴る。シーツが赤く染まる。
兄の顔をした鬼人はとても嬉しそうだ。ティアが傷つき、血を流すことが楽しいらしい。
太ももの柔らかい場所に爪が食い込んでいる。性器をつかみ、爪の先でツツッと傷を付けられる。
血で滑る中をぎちぎちに攻められる。角度を変え、足を高く抱えたり、ティアをひっくり返して奥深くをえぐった。何度も射精をし、赤い血と精液の白が混じったものがシーツに落ちる。抱えられ、立ち上がった体勢で深くを突かれる。
猿轡をされたままのティアは、何度か意識を飛ばし、覚醒して、まだ終わらない苦痛に苛まれている。
とてもひどい行為が、朝を迎える時間まで続けられた。
ただ神は、ティアの全てを知っている。知っていて動かそうとする。
神の啓示は、ティアにはわからない言葉で降りて来る。
それを大神官に伝えるのがティアの本当の役割だ。
それは災害を示す暗号だったり、暴動が起きる場所だったり、次の実りの量を知らせる言葉であったり。
ティアにはわからない。ティアの言葉を聞き、考えるのはレアロス国の重鎮や神官である。
「神は何なのか」
最近、ティアが考えていることのひとつだ。
大陸全てが神に管理されている。
風も、雨も、日差しも。海も、山も、川も。
もしかしたら人の思考も操作できてしまうのではないかと思う時もある。
ひとりの行動を右から左へ。そうさせただけで時代の流れが変わる。
神子はとても怖いものだ。
世界と神の真ん中に立つ。
そうして神と遊んでいる。
遊びだと思って侮っていると、世界が不運に見舞われて行く。
それを一緒に感じているのが、身受け候補者だ。
セックスの具合が天災になるなんて、誰が思うだろうか。
「兄さまは本当に僕を抱くの?」
ベッドに一緒に横になり、懐かしい、後ろから抱きかかえられ、腹に手を回されている。
その手に手を重ね、耳の横にキスをして来る兄に問った。
「どういう気持ち?」
逆に兄に問われた。
「うーん、複雑な気持ち?」
初めてが終わった時、もう大丈夫だと思った。
ティアの気持ちの真ん中にあるアシュに抱かれた。抱かれて可愛いと言われ、たくさんキスをした。
それでもう満足だった。
あとは誰としても同じで、身を任せる術を得た気がしている。
「兄さまだから言うけど、好きな人以外はみんな同じなんだよね。気持ち良いし、もっとしたいって思うけど、それだけっていうか」
「大人になったね、ティア」
振り返ると、兄の笑う顔が近くになった。
「兄さまは大丈夫? どこまでが兄さまで、どこからが鬼人なのかぜんぜんわからない。兄さまの魂がここにあって、入れ替えることができたら、元の兄さまに戻ったりしない?」
「さあ、どうだろうね? 今はティアが神子なんだから、神様に聞いてみたら良いのに」
兄を見上げたら、キスをされた。
兄弟でじゃれ合っている感じがくすぐったい。
「聞いてみたよ? でも神様は気まぐれだから、まだ答えてくれないんだ」
「じゃあ、できないんじゃない?」
「そうなのかな」
触られ慣れて来た乳首を擦られ、甘い声が出る。
唇で食まれ、腰がムズムズした。
「兄さまは誰が好きだったの? 覚えてない?」
兄もティアと同じように、5人の身受け候補者と抱き合っていた。昔、何も知らず、誰を選ぶのかと兄に聞いたことがあったが、その時は別の話に持って行かれ、聞くことができなかった。
「たぶんアシュ様だと思うんだよね。一番たくさん神殿に通っていたし、僕に食べ物をたくさんくれたよ」
「それはティアが好きなのでしょう」
「そうかな? 僕が好きだから、兄さまもそうだと思っただけかな? 兄さまとは3回しか会えなかったし、もっと会いたかった。どうして死を選んだの? 僕がエインに変な頼みごとをしたから?」
エインの名を出したら、兄の眼の色が変わった。黒い瞳に赤い瞳孔。鬼人の特徴だ。
圧し掛かられ、服をはぎ取られた。さっきまでの静かな感情は消え失せ、欲望がはっきり見える。
口から牙が出ている。キスをされたら口端が切れて血が出る。鉄臭いにおいが鼻に届く。首筋を噛まれる、血を舐め取られる。シーツを裂いた布で猿轡をされ、尻を高く上げさせられ、まだ香油も付けていない場所に一気に突き入れられた。血が滴る。シーツが赤く染まる。
兄の顔をした鬼人はとても嬉しそうだ。ティアが傷つき、血を流すことが楽しいらしい。
太ももの柔らかい場所に爪が食い込んでいる。性器をつかみ、爪の先でツツッと傷を付けられる。
血で滑る中をぎちぎちに攻められる。角度を変え、足を高く抱えたり、ティアをひっくり返して奥深くをえぐった。何度も射精をし、赤い血と精液の白が混じったものがシーツに落ちる。抱えられ、立ち上がった体勢で深くを突かれる。
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