青春デモクラシー!

Mr.owl

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第三話 人気者になりたい!

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ー永野雅和sideー

「うおおおおおおっっ!モテるぞーー!!」
 朝から叶わぬ夢を語っているのは、やっぱり他でもないヨロだ。
「朝から騒がしいんですけどー」
もっともなツッコミを入れるひそさん(斉藤妃空)に、ヨロが今度は言い訳を始める。
「いややややあくまでも青春デモクラシー計画のために、人気出さなきゃなーっと思ってるんですよ?じゃないとメンバー集まんないんだから!お嬢とおかんはさ、学年レクのドッジボール大会で大人気になったけど、僕たちは全然だしさあ…だからなの!いや別に!ね!?もうすくバレンタインだからもらったことないチョコレート(できれば本命のやつ)ほしーなーとかそんなこといっっっちミリも思ってないですから!信じてよぉ~!」
「一つもそんな質問してないけど?」
 おやや?それ、禁句だったよ魔王様。やらかした!顔全開のヨロは、すぐに切り替えてまーあーと理論顔になる。
「やっぱ論理的に考えてさー人気者多い方が引き込みやすいっていうことなんだよねー」
 今更なにを言い出すのやら…
「分かってるよ。ただもう行事ないじゃん」「そこが問題なんですよねー」
 ふざけた顔をしているが、たしかにヨロの言っていることはおおむね正しい。しかし、なかなかそれができないのだ。
「つまりだヨロ、お前の言いたいことを分かりやすくすると、卑弥呼と卑弥呼弓王、なぜ卑弥呼がうまくいったのか。=卑弥呼のほうが圧倒的人気を集めていたから。だろ?」
 ん?もっと分からなくなってきましたぞ。どこが“分かりやすくすると”だよオイ…
「あながち間違っちゃいないと思うけど…」
「もう今ウチら2年生の三学期だし、キャラ出来上がっちゃってるもんなぁ」
 はあ…と、魔王様がため息をつく。
 するとヨロが、あ!という顔をした。(どういう顔なのかはご想像にお任せいたします)
「ねぇねぇ、もうこうなったらさ、魔王の魔王キャラ全開にしてみれば?」
「はい処刑」
「おかんhelp!」
「今日もいい天気だなぁ」
「おかん?」
「自業自得だろ」
 魔王がマジで魔王全開になっちゃったね。おかんもうすでに諦めてるし。そしてゾンビ、するどいツッコミごもっとも。
「ビラ作るのは?あとは、前のヨロみたく叫んでみるとかさ」
 ふいに思い立ったことを口にしてみたが、それは、すぐに却下された。
「無理。叫んだ瞬間センセーに見つかって、the・end(終わり)」
「でーすよねー」
どうしたらいいものか…すると、おかんが「あ」と言った。
「名案思い付いたかも」
「マジ!?」
「うんちょっとさみんな!この方法ならいけるかもしれないよ。ただ、危険が多いけど」
こうして、ようやく“青春デモクラシー”計画は、先に進めそうになってきたみたい。でもなぁ~僕はナイフ突き立てれば誰でもいうこと聞くと思うんだけどなぁ…ま、平和主義のおかんには敵わないか。

 次回、
第四話「メンバーを集めるには?」
 ヒカ姉sideだよ!

     To be continued !

追伸 人気者になるコツって、ある?
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