産賀良助の普変なる日常

ちゃんきぃ

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1年生2学期

11月13日(土)晴れ 由来と成功体験

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 小学校の低学年の時に自分の名前の由来について調べてくるという課題が出されたことがある。僕の場合は「良助」という名前だから両親へ聞く前に何となく予想できたところはあるけど、実際に聞いてみると、おおよそ予想は間違っていなかった。

 何事も良い方向へ考えて、誰かを助けられるような優しい人になって欲しい。そういう願いを込めて付けてくれたそうだ。「りょうすけ」という読み自体は結構聞く方だと思うけど、当てはめる漢字は色々あるから僕はそれを聞いた時、何だか胸が温かくなった。それと共にそういう人になれるようにと思ったことを覚えている。

 そして、そこから少しだけ遡る話。幼稚園から小学校に上がった直後に、僕は名前の由来に相応しい行為をしていたらしい。それは松永と親友になるきっかけとなった出来事だ。
 今の松永からは考えられないけど、その当時はクラスの男子が松永をいじめるような空気を作っていて、それに対して僕が物申したことで松永を助けられた。
 今だとそうすることで今度は僕にターゲットが移るかもしれないと考えてしまうけど、当時の僕はそこまで考えることもなく、幼稚園から顔見知りだった松永が困っているから助けようと思ったのだろう。

 そう、実のところ僕はそういうことがあった事実は覚えているけど、松永の状況とか自分の感情とか細かい部分は覚えていない。でも、自分の名前の由来を知った時、あの日に松永を助けたことは正しいことだったのだと思い始めた。

 それからの僕は困っている人がいれば積極的に助ける……という文字だけで書けば当たり前のことを心がけるようになった。それは今でも変わらない自分の軸になるところで、今後も変えてはいけないところだと思う。

 だけど、今になってその由来と成功体験は僕の悪いところも作り出してしまったように思う。僕が誰かを頼るのを苦手と思い始めたのも恐らくこの頃だった。

 誰かを助けるためには自分が困っていてはいけない。だから、なるべく忘れ物をしないようにやたら注意深くなった。それでも教科書を忘れてしまった時はこの前にも書いたように誤魔化しながら授業を受けていた。それは面倒くさいのもあったけど、僕が教科書を借りることによって困らせるのが悪いと思っていたところもある。

 もちろん、今日までに誰にも頼らず生きてきたわけじゃないし、たまに頼ることはある。仲良くなった後の松永はそういう僕の悪いところも見越して逆に助けてくれることは何回もあった。
 ただ、全体で見ると、僕は何かしら困ったことが起きた時に自分で何とかするように考えてしまう。僕は助ける側ではあるから助けられるのは良くない。それが今の誰かを頼ることの苦手意識に繋がっている。

 ……と、この土曜日は特に書くことがなかったので、こんな振り返りをしてみた。こういう話も誰かに相談すればいいのかもしれないけど、ひとまず今は自分の中で咀嚼しておく。
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