産賀良助の普変なる日常

ちゃんきぃ

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2年生3学期

3月13日(月)晴れ 急接近する岸本路子その6

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 雨は止んだけど、風の音が激しい月曜日。
 いつもより少し早めに起きて測った熱が平熱だったことから、僕はシャワーを浴びて学校へ行くことにした。
 無論、母さんはちょっと渋い顔をしていたけど、特別な理由がない限り休むのは避けたい。
 というのも、僕が覚えている限りだと高校ではここまで無遅刻無欠席なのだ。
 体調不良は誰でもなるものだし、特別に自慢することではないとは思うけど、自己満足として休むのが嫌だったから僕は登校することにした。

「良助くん、そういう時は無理しないで休まないとダメだよ」

 しかし、その話を路ちゃんにしたら普通に怒られてしまった。
 一応、体調不良は少しだけと言ったし、今日は全然平気だと言ったんだけど……

「それに全然平気は嘘。ちょっと顔色悪い」

「えっ。本当に?」

「どうして嘘を付く必要があるの?」

「お、おっしゃる通りです……」

 路ちゃんが珍しく圧をかけてくるので僕は反省するしかなかった。
 まぁ、平熱だった時点で顔色とかは全く気にしていなかったし、本調子と言われたら絶対に違う。

「良助くんって、絶対自転車で登校するのもそうだけど、妙なところでこだわりがあるよね」

「は、はい……しょうもないとこでこだわることはあります」

「……もう怒ってないから。普通に喋って大丈夫だよ」

「わ、わかった。今度からは体調第一に考えます……」

「わかってくれたらいいの……というか、ごめんなさい。勢いで言ったのだけれど、妙なこだわりというのは言い過ぎたかも。わたしはあんまり意識しないけれど、何かを達成できそうならこだわりたくなる気持ちもわかるし……」

 そう言いながら路ちゃんの声は次第に小さくなっていく。
 何とも路ちゃんらしい反省だ。
 だけど、今回の件に関しては僕が悪いし、そんな勢いで怒ってしまうほど心配してくれたならこの上なくありがたい話だ。

「いやいや、全然言い過ぎてはないよ。むしろ、これだけ言って貰ったら今度は絶対に休む選択ができる」

「そ、そう? でも、それで言うなら……わたしも今年度は無遅刻無欠席な気がするから……あと数日のどこかで休むのは……」

「それは勿体ないね。ぜひとも残りは……あっ」

「良助くん」

「い、いや、無理しないのが一番だよ! もちろん!」

 その後も路ちゃんには少しだけ疑いの目で見られたけど、もう一度反省する言葉で許して貰った。

 体調不良にならなかったから、この悪いところが露呈しなかったから、ある意味では日曜に風邪を引いて良かったと思う……いや、無遅刻無欠席を守れた話じゃなくて。

 路ちゃん曰く「良助くんも男の子っぽいやんちゃなところはあるんだね」と評価されてしまったので、これからはやんちゃさを抑えた男になろうと思う。
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