自由になりたい俺の話

真央目線

真央の心情

俺の名前は柳瀬真央。特に何の特徴もない男子高生だ。


いきなりだが、俺は自分の家族が嫌いだ。


俺には厳格な父と何も言わずに家事をこなす母、そして1つ下の優秀な弟がいる。


俺は学校では成績トップ10に入るし、スポーツもある程度はできる方だ。


なのに、俺の父は...


「こんな成績で図に乗るんじゃないぞ！」


「晶を見習え！お前よりも優秀な成績を残してる！家にあるトロフィーや表彰も晶の物ばかり！お前にはまだまだ努力が足りん！」


などと厳しい言葉を投げかける。


俺は小中学生の時から必死に父が頷く成績をとろうと努力した。


しかし、父は俺ではなく、弟の晶を優先して、何をしても晶が褒められた。


仕方がない。晶は俺よりも優秀な成績を出しているし、俺よりも人当たりが良い。


近所の評判も晶は独占していた。


「真央くんもすごいけど弟の晶くんには及ばないわよね」


近所でよく聞く言葉だった。


父には「お前が出来損ないだからだ。努力を怠るからだ」と叱られる。


更には、俺の家にはお仕置きにお尻を叩く習慣があった。


晶はほとんどなかったものの、人より不器用だった俺は昔からやらかすことが多かった。


その度に父は俺の尻を腫れ上がるまで叩いた。


リビングで母は夕飯を作り、弟はその手伝いをしている。


そのリビングのソファで俺はいつもお仕置きを受けていた。