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第7話:トキメキ文化祭(その39)

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仲直りした後、西森を抱きしめたまま床に座り、しばらく他愛の無い話をしていた。

文化祭でこんな出し物があったとか、執事カフェであんなお客さんがいたとか、そんな話だ。

でも、西森が逃げ出さずにおれの胸の中でジッとしてくれているのが、うれしくて、幸せで、ずっとこのままの時間が続けばいいのに、と思っていた。

そんな時、ふと西森が顔を上げる。

「そういえば先生、執事の服から着替えたんですか?」

急に執事服のことを聞いてきたので、ちょっとビックリしたが、
「ああ。
だってあれ着てると、けっこう暑いし、ウロウロしてたら目立つし、からかわれるし、さっさと脱いで来たよ」
と答えた。

それが大きな理由の1つだったが、あれを着ていると『軽い遊び人の男』みたいな感じに見えそうだったので、西森的にもイヤじゃなかろうかと思ったのだ。

すると西森は、おれのシャツをギュッと握りしめながら、
「・・・撮ってないのに・・・」
とつぶやいた。

「え?」

きちんと聞き取れなかったため、西森の顔をのぞきこむと、
「みんな、執事服の先生と一緒に写真撮ったのに、私は一枚も撮ってないです・・・」
と、ちょっとふてくされたような顔をして言っている。

「!?」

えええええっ!?
ウソでしょ!?

に、西森、おれの執事姿を気に入ってくれてたの!?

だから、一緒に写真を撮れなかったのを残念に思ってたの!?

あああああ~っ!!
かわいすぎる!!

というか、なんでおれ、執事服を脱いで来たんだ!!

後悔が押し寄せる中、思わず、
「じゃ、じゃあ、家に来る?」
と言ってしまった。
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