1 / 7
職業「テーラー」
しおりを挟む
主人公である藤本真人は、オンラインゲームが大好きで、特に人気のあるVRMMOゲーム「ファンタジー・ワールド・オンライン(略称FWO)」をプレイしていた。真人はFWO内でテーラーのスキルを持っており、プレイヤーからの注文に応じて、様々なアイテムを仕立てていた。
ある日、真人はFWOにログインすると、突然画面が暗転し、目の前には見たことのない異世界が広がっていた。真人が戸惑っていると、NPCである女神が現れて、この世界は「ファーシア」という名前で、真人のいる場所は「ファースの街」というらしい。そして、女神からの説明によると、どうやら真人は転移してしまったらしく、しかもログアウト不能になっているというのだ。
真人は途方に暮れていたが、とにかく街を見て回ることにした。街では、冒険者ギルドがあることを知った。そこで、冒険者の登録をしたのだが、真人は職業の選択欄にある、「テーラー」というものに興味を抱いた。
テーラーは、生産職の一つで、布地などの材料を使って装備品を作ることができるらしい。早速、真人は冒険者としての登録をし直し、テーラーとして生きていくことを決意した。
真人は、まず手始めに冒険用の服を作ることにし、街の裁縫屋を訪れた。
しかし、残念なことに、この店は閉店しており、店員もいなくなっていた。
真人は困り果てたが、なんとか閉店の看板をどかし、中に入ろうとした時、突然ドアが開いて、中から女性が飛び出してきた。
その女性は、かなり若く見え、10代後半ぐらい。
「あなた、どこから来たの? ここは閉まってるわよ!」
「あの……俺は、外から来ました。ここがどういう場所かもよくわかってないんですけど、とりあえず冒険者の登録をしてきました。
これから何か仕事をしようと思ったんですが、お店をやってる知り合いがいないんで、服を作ってみようと思って……」
「へぇー! あなた、若いのにしっかりしてるのね。私はアリアっていうんだけど、実は私も最近ここに来たばかりで、まだあまりこの街のことを知らないの。よかったらいろいろ教えてもらえないかしら?」
「俺の名前は、真人です。それで、何があったのか聞かせてください。」
アリアは、自分が異世界に召喚された勇者だということ、魔王を倒すために旅をしている途中だったこと、この世界で仲間になってくれる人を探していることなどを教えてくれた。
「勇者ってすんごい人に会ってしまったな。ところで、冒険に必要な装備というのは、どんなものですか? 例えば、剣とか鎧とか盾とかでしょうか。」
「えっと、私の持っている武器は、勇者専用の聖剣で、この剣には回復効果があるの。防具は、防御力の高いフルプレートアーマーで、武器と同じ効果を持っているわ。それから、移動用に使う馬車もあるの。でも、どれも装備としては弱くて、せいぜいモンスターの攻撃を防ぐくらいしかできないと思う。だから、戦闘用に使えるような装備が欲しいと思っているんだけど……。」
「おっと、こんな時間だ!仲間が待ってるからじゃあね」
アリアは風のように去っていった。
「忙しい人だったなぁ。でも可愛かったなぁ。」
「さて、とりあえずテーラー業を営むべき
準備をしないとな」
俺は、道具屋で必要なものを揃えた。
・針
・糸
・布地
・生地
・型紙
・ボタン
・裁縫セット
次に、装備作りのための素材を買いに行った。
この世界のモンスターと戦うためには、武器や防具が必要だろう。
それに、レベル上げのために、狩りにも行く必要がある。
素材を集めておくことは重要だ。
素材屋の店主が言うには、
・鉄
・銅
・銀
・金
これらの金属を加工したものが、 武具の素材となるそうだ。
また、鉱石類も買い取ってもらえるとのことだったので、 鉄鉱石と魔石を買うことにした。
ちなみに、魔石とは、魔法を使うための燃料のようなものだ。
魔力の込められた宝石のようなもので、 これ単体でもある程度のエネルギーを 蓄えることができるらしい。
俺のスキルを使えば、 大量の魔石を精製することができる。
そして、鍛冶スキルで武具を作り、 販売することで生計を立てていくつもりだ。
まずは、初心者向けの剣を仕立てていこう。
冒険者は、基本的に金属製の剣を装備するらしい。
だが、剣は扱いが難しいので、 練習用として、木刀も作ろう。
これは、剣道をやっていた経験を生かしたものだ。
まず、剣と木刀の材料になる鋼を選び、 錬成スキルで鍛え上げる。
すると、鉄のインゴットが出来上がった。
これをさらに溶かして、剣の形にする。
そして、刃の部分を研いでいく。
研磨スキルで仕上げると、鉄の剣が完成した。
次は、木刀を作ろう。
まずは、樫の木を選んで、 木工スキルを使って、削っていく。
そして、柄の部分を作ったら、 あとは鍔と鞘を作って完成だ。
これも、錬成スキルを使って作る。
完成した木刀を持ってみると、 ずっしりと重く感じた。
どうやら、筋力が上がっているようだ。
剣術の心得はないが、 なんとかなるかもしれない。
続いて、革製の防具も作った。
革は、牛の皮を使った。
防具といっても、上半身を覆う程度のもので、胸当てのような形状にした。
防具を身につけてみると、 体に馴染むようにフィットした。
動きやすくていい感じだ。
「これならこの世界で生計を立てられるかもしれないな!」
これを冒険者に売って反応を見てみようと、真人は冒険者ギルドに向かって行った。
ある日、真人はFWOにログインすると、突然画面が暗転し、目の前には見たことのない異世界が広がっていた。真人が戸惑っていると、NPCである女神が現れて、この世界は「ファーシア」という名前で、真人のいる場所は「ファースの街」というらしい。そして、女神からの説明によると、どうやら真人は転移してしまったらしく、しかもログアウト不能になっているというのだ。
真人は途方に暮れていたが、とにかく街を見て回ることにした。街では、冒険者ギルドがあることを知った。そこで、冒険者の登録をしたのだが、真人は職業の選択欄にある、「テーラー」というものに興味を抱いた。
テーラーは、生産職の一つで、布地などの材料を使って装備品を作ることができるらしい。早速、真人は冒険者としての登録をし直し、テーラーとして生きていくことを決意した。
真人は、まず手始めに冒険用の服を作ることにし、街の裁縫屋を訪れた。
しかし、残念なことに、この店は閉店しており、店員もいなくなっていた。
真人は困り果てたが、なんとか閉店の看板をどかし、中に入ろうとした時、突然ドアが開いて、中から女性が飛び出してきた。
その女性は、かなり若く見え、10代後半ぐらい。
「あなた、どこから来たの? ここは閉まってるわよ!」
「あの……俺は、外から来ました。ここがどういう場所かもよくわかってないんですけど、とりあえず冒険者の登録をしてきました。
これから何か仕事をしようと思ったんですが、お店をやってる知り合いがいないんで、服を作ってみようと思って……」
「へぇー! あなた、若いのにしっかりしてるのね。私はアリアっていうんだけど、実は私も最近ここに来たばかりで、まだあまりこの街のことを知らないの。よかったらいろいろ教えてもらえないかしら?」
「俺の名前は、真人です。それで、何があったのか聞かせてください。」
アリアは、自分が異世界に召喚された勇者だということ、魔王を倒すために旅をしている途中だったこと、この世界で仲間になってくれる人を探していることなどを教えてくれた。
「勇者ってすんごい人に会ってしまったな。ところで、冒険に必要な装備というのは、どんなものですか? 例えば、剣とか鎧とか盾とかでしょうか。」
「えっと、私の持っている武器は、勇者専用の聖剣で、この剣には回復効果があるの。防具は、防御力の高いフルプレートアーマーで、武器と同じ効果を持っているわ。それから、移動用に使う馬車もあるの。でも、どれも装備としては弱くて、せいぜいモンスターの攻撃を防ぐくらいしかできないと思う。だから、戦闘用に使えるような装備が欲しいと思っているんだけど……。」
「おっと、こんな時間だ!仲間が待ってるからじゃあね」
アリアは風のように去っていった。
「忙しい人だったなぁ。でも可愛かったなぁ。」
「さて、とりあえずテーラー業を営むべき
準備をしないとな」
俺は、道具屋で必要なものを揃えた。
・針
・糸
・布地
・生地
・型紙
・ボタン
・裁縫セット
次に、装備作りのための素材を買いに行った。
この世界のモンスターと戦うためには、武器や防具が必要だろう。
それに、レベル上げのために、狩りにも行く必要がある。
素材を集めておくことは重要だ。
素材屋の店主が言うには、
・鉄
・銅
・銀
・金
これらの金属を加工したものが、 武具の素材となるそうだ。
また、鉱石類も買い取ってもらえるとのことだったので、 鉄鉱石と魔石を買うことにした。
ちなみに、魔石とは、魔法を使うための燃料のようなものだ。
魔力の込められた宝石のようなもので、 これ単体でもある程度のエネルギーを 蓄えることができるらしい。
俺のスキルを使えば、 大量の魔石を精製することができる。
そして、鍛冶スキルで武具を作り、 販売することで生計を立てていくつもりだ。
まずは、初心者向けの剣を仕立てていこう。
冒険者は、基本的に金属製の剣を装備するらしい。
だが、剣は扱いが難しいので、 練習用として、木刀も作ろう。
これは、剣道をやっていた経験を生かしたものだ。
まず、剣と木刀の材料になる鋼を選び、 錬成スキルで鍛え上げる。
すると、鉄のインゴットが出来上がった。
これをさらに溶かして、剣の形にする。
そして、刃の部分を研いでいく。
研磨スキルで仕上げると、鉄の剣が完成した。
次は、木刀を作ろう。
まずは、樫の木を選んで、 木工スキルを使って、削っていく。
そして、柄の部分を作ったら、 あとは鍔と鞘を作って完成だ。
これも、錬成スキルを使って作る。
完成した木刀を持ってみると、 ずっしりと重く感じた。
どうやら、筋力が上がっているようだ。
剣術の心得はないが、 なんとかなるかもしれない。
続いて、革製の防具も作った。
革は、牛の皮を使った。
防具といっても、上半身を覆う程度のもので、胸当てのような形状にした。
防具を身につけてみると、 体に馴染むようにフィットした。
動きやすくていい感じだ。
「これならこの世界で生計を立てられるかもしれないな!」
これを冒険者に売って反応を見てみようと、真人は冒険者ギルドに向かって行った。
2
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
無能と追放された鑑定士、実は物の情報を書き換える神スキル【神の万年筆】の持ち主だったので、辺境で楽園国家を創ります!
黒崎隼人
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――勇者パーティーの【鑑定士】リアムは、戦闘能力の低さを理由に、仲間と婚約者から無一文で追放された。全てを失い、流れ着いたのは寂れた辺境の村。そこで彼は自らのスキルの真価に気づく。物の情報を見るだけの【鑑定】は、実は万物の情報を書き換える神のスキル【神の万年筆】だったのだ!
「ただの石」を「最高品質のパン」に、「痩せた土地」を「豊穣な大地」に。奇跡の力で村を豊かにし、心優しい少女リーシャとの絆を育むリアム。やがて彼の村は一つの国家として世界に名を轟かせる。一方、リアムを失った勇者パーティーは転落の一途をたどっていた。今さら戻ってこいと泣きついても、もう遅い! 無能と蔑まれた青年が、世界を創り変える伝説の王となる、痛快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
「お前の代わりはいる」と追放された俺の【万物鑑定】は、実は世界の真実を見抜く【真理の瞳】でした。最高の仲間と辺境で理想郷を創ります
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の代わりはいくらでもいる。もう用済みだ」――勇者パーティーで【万物鑑定】のスキルを持つリアムは、戦闘に役立たないという理由で装備も金もすべて奪われ追放された。
しかし仲間たちは知らなかった。彼のスキルが、物の価値から人の秘めたる才能、土地の未来までも見通す超絶チート能力【真理の瞳】であったことを。
絶望の淵で己の力の真価に気づいたリアムは、辺境の寂れた街で再起を決意する。気弱なヒーラー、臆病な獣人の射手……世間から「無能」の烙印を押された者たちに眠る才能の原石を次々と見出し、最高の仲間たちと共にギルド「方舟(アーク)」を設立。彼らが輝ける理想郷をその手で創り上げていく。
一方、有能な鑑定士を失った元パーティーは急速に凋落の一途を辿り……。
これは不遇職と蔑まれた一人の男が最高の仲間と出会い、世界で一番幸福な場所を創り上げる、爽快な逆転成り上がりファンタジー!
異世界でまったり村づくり ~追放された錬金術師、薬草と動物たちに囲まれて再出発します。いつの間にか辺境の村が聖地になっていた件~
たまごころ
ファンタジー
王都で役立たずと追放された中年の錬金術師リオネル。
たどり着いたのは、魔物に怯える小さな辺境の村だった。
薬草で傷を癒し、料理で笑顔を生み、動物たちと畑を耕す日々。
仲間と絆を育むうちに、村は次第に「奇跡の地」と呼ばれていく――。
剣も魔法も最強じゃない。けれど、誰かを癒す力が世界を変えていく。
ゆるやかな時間の中で少しずつ花開く、スロー成長の異世界物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる