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第四章 最後の戦い
火鍋
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「彼にいったいどんなトレーニングをしているんですか?」
浩宇はカセットコンロの上の鍋の中でグツグツと煮える赤黒いスープをお玉でかき混ぜながら暁明に訊いた。スープの表面には唐辛子が何本かプカプカと浮いており、鍋のまわりには豚肉、ラム肉、春菊、木耳など具材の皿が並んでいる。
「実戦的な喧嘩のやり方だ。そこいらのチンピラ相手には勝てるくらいに鍛えてやった。ついでに拳銃の撃ち方もな」
「そんな必要があるんですか?」
「あいつのほうから教えてくれって頼んできたんだ」
浩宇はお玉をスープですくい、小皿に移して味見をする。
「どうだ?」
「いい塩梅です。……ところで、あの話は二人には?」
「今日これからしようと思っている」
暁明はテントのほうに顔を向けてその中にいる洋平と沙耶を大声で呼んだ。
「おい、メシだ!」
二人がテントから出てきた。洋平は右目の下に青痣ができている。
「今日はすごく豪華なんですね」
沙耶が言うと、浩宇がそれに答える。
「中国の火鍋です。辛いものは大丈夫ですか?」
「大好きです」
四人で鍋を囲んで座った。それぞれ好きに具材を鍋に入れていき、胡麻油をベースにしたつけダレにつけて食べる。体が内側からポカポカと温まってくる。
「ところで、おまえら……」
しばらくして暁明が箸を休めて二人に話を切り出した。
「上海に行くつもりはないか?」
「どういうことですか?」
「いつまでもこんな場所に身を潜めて生活するわけにはいかないだろう。それよりも、国外逃亡してしばらく上海で生活したほうがいいんじゃないかということだ」
「だけど、健吾が見つからないままなのに俺たちだけ上海に行くなんて……」
洋平が言った。
「健吾のことは俺たちが責任をもってなんとかする」
「なんとかって……」
「なんにしても、おまえたちがここにいてもなにもできることはないだろ」
「だけど、上海まではどうやって行けばいいんですか?」
沙耶が訊いた。
「有島から漁船で密航するんだ。上海には俺の仲間が多くいるから、そいつらにおまえら二人の生活の面倒を見させる」
洋平と沙耶は無言で顔を見合わせる。
「まあ、すぐに返事をくれとは言わない。考えておいてくれ」
「はあ……」
食事を終えると、暁明はテントの中でアラブ服に着替えてから二人に言った。
「浩宇とちょっと外に出てくる。帰りは遅くなるかもしれない」
「わかりました」
暁明と浩宇は地上に通じる階段に向かって歩く。その途中、暁明は洋平に振り向いて言った。
「そういえば、昨夜、洋平宛てに荷物が届いてたぞ」
「俺宛てに……?」
「寝袋の中を見てみろ。どうやらサンタさんからのクリスマスプレゼントらしい」
暁明はそう言ってククッと笑い、前に向きなおる。懐中電灯で行く手を照らす浩宇について階段を上がっていった。
浩宇はカセットコンロの上の鍋の中でグツグツと煮える赤黒いスープをお玉でかき混ぜながら暁明に訊いた。スープの表面には唐辛子が何本かプカプカと浮いており、鍋のまわりには豚肉、ラム肉、春菊、木耳など具材の皿が並んでいる。
「実戦的な喧嘩のやり方だ。そこいらのチンピラ相手には勝てるくらいに鍛えてやった。ついでに拳銃の撃ち方もな」
「そんな必要があるんですか?」
「あいつのほうから教えてくれって頼んできたんだ」
浩宇はお玉をスープですくい、小皿に移して味見をする。
「どうだ?」
「いい塩梅です。……ところで、あの話は二人には?」
「今日これからしようと思っている」
暁明はテントのほうに顔を向けてその中にいる洋平と沙耶を大声で呼んだ。
「おい、メシだ!」
二人がテントから出てきた。洋平は右目の下に青痣ができている。
「今日はすごく豪華なんですね」
沙耶が言うと、浩宇がそれに答える。
「中国の火鍋です。辛いものは大丈夫ですか?」
「大好きです」
四人で鍋を囲んで座った。それぞれ好きに具材を鍋に入れていき、胡麻油をベースにしたつけダレにつけて食べる。体が内側からポカポカと温まってくる。
「ところで、おまえら……」
しばらくして暁明が箸を休めて二人に話を切り出した。
「上海に行くつもりはないか?」
「どういうことですか?」
「いつまでもこんな場所に身を潜めて生活するわけにはいかないだろう。それよりも、国外逃亡してしばらく上海で生活したほうがいいんじゃないかということだ」
「だけど、健吾が見つからないままなのに俺たちだけ上海に行くなんて……」
洋平が言った。
「健吾のことは俺たちが責任をもってなんとかする」
「なんとかって……」
「なんにしても、おまえたちがここにいてもなにもできることはないだろ」
「だけど、上海まではどうやって行けばいいんですか?」
沙耶が訊いた。
「有島から漁船で密航するんだ。上海には俺の仲間が多くいるから、そいつらにおまえら二人の生活の面倒を見させる」
洋平と沙耶は無言で顔を見合わせる。
「まあ、すぐに返事をくれとは言わない。考えておいてくれ」
「はあ……」
食事を終えると、暁明はテントの中でアラブ服に着替えてから二人に言った。
「浩宇とちょっと外に出てくる。帰りは遅くなるかもしれない」
「わかりました」
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「そういえば、昨夜、洋平宛てに荷物が届いてたぞ」
「俺宛てに……?」
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insta:herohero_agency
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